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成人期から老年期の身体機能変化を整理

看護師国家試験 第103回 午前 第48問 / 成人看護学 / 成人の特徴と生活

国試問題にチャレンジ

103回 午前 第48問

成人の身体の特徴について正しいのはどれか。

  1. 1.加齢に伴う聴力の低下は、低音で現れやすい。
  2. 2.青年期は、成人期の中で基礎代謝量が最も高い。
  3. 3.眼の調節力の低下は、硝子体の弾力性低下が原因である。
  4. 4.女性の更年期障害は、テストステロンの分泌低下が原因である。

対話形式の解説

博士 博士

今日は成人の身体的特徴について学ぼう。加齢に伴う変化を正確に理解しよう。

アユム アユム

博士、加齢で起こる変化はたくさんありますね。

博士 博士

そうだね。聴覚、視覚、代謝、ホルモン、筋肉量など多面的な変化があるんだ。それぞれの特徴を押さえよう。

アユム アユム

今回の問題の正解は?

博士 博士

正解は2番、青年期は成人期の中で基礎代謝量が最も高い、だよ。男性15〜17歳、女性12〜14歳ごろがピークなんだ。

アユム アユム

なぜ青年期がピークなんですか?

博士 博士

成長期で筋肉量や臓器の代謝活性が最大になるからだよ。その後は加齢で筋肉量が減少し基礎代謝も低下していくんだ。

アユム アユム

中年太りもこれが関係していますね。

博士 博士

その通り。基礎代謝が下がっても食事量を変えないと余剰エネルギーが脂肪になるんだ。

アユム アユム

1番の聴力の低下は低音から、というのは?

博士 博士

逆だよ。加齢性難聴は高音域から低下するんだ。蝸牛の基底部の有毛細胞が障害されやすいからね。

アユム アユム

サ行・カ行が聞き取りにくくなるのもそのせいですか?

博士 博士

そう、子音は高音成分が多いから聞き取り困難になる。高齢者には低めの声でゆっくり話すのがコツだよ。

アユム アユム

3番の硝子体の弾力性低下が眼の調節力低下の原因、これも違いますね。

博士 博士

違うね。原因は水晶体の弾力性低下と毛様体筋の機能低下だ。水晶体が硬くなって厚みを変えられなくなるんだ。

アユム アユム

老眼ですね。何歳頃から始まりますか?

博士 博士

40代から自覚することが多いね。近くが見えにくくなるのが特徴だよ。

アユム アユム

4番の女性更年期がテストステロン低下、これも誤りですね。

博士 博士

女性の更年期障害はエストロゲン低下が原因だよ。テストステロンは男性ホルモンで、男性更年期障害(LOH症候群)の原因なんだ。

アユム アユム

女性更年期の年齢は?

博士 博士

閉経前後の45〜55歳頃に多いよ。ホットフラッシュ・発汗・不眠・イライラなどの症状が出るんだ。

POINT

成人の身体的特徴では基礎代謝量は青年期にピークを迎え、その後加齢とともに低下する。聴力低下は高音域から始まり、眼の調節力低下は水晶体の弾力性低下が原因である。女性の更年期障害はエストロゲン低下が原因で、テストステロン低下は男性更年期障害に関連する。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:成人の身体の特徴について正しいのはどれか。

解説:正解は 2 です。成人期は青年期・壮年期・向老期に分けられ、加齢に伴い様々な身体機能が変化します。基礎代謝量は青年期(男性15〜17歳、女性12〜14歳ごろ)にピークを迎え、その後年齢とともに低下していきます。成人期では筋肉量・身体活動量・ホルモン分泌の変化に伴い、感覚器・代謝・生殖機能など多面的な変化が生じることを理解する必要があります。

選択肢考察

  1. × 1.  加齢に伴う聴力の低下は、低音で現れやすい。

    加齢性難聴(老人性難聴)は高音域から先に低下するのが特徴です。蝸牛基底部の有毛細胞が障害されやすいためで、まず4000Hz以上の高音から聞き取りにくくなります。「サ行・カ行」など子音の聞き取りが困難になります。

  2. 2.  青年期は、成人期の中で基礎代謝量が最も高い。

    基礎代謝量は青年期(男性15〜17歳、女性12〜14歳)でピークに達し、その後加齢とともに減少します。筋肉量の減少と臓器の代謝活性低下が主な原因で、中年期以降の体重増加の一因にもなります。

  3. × 3.  眼の調節力の低下は、硝子体の弾力性低下が原因である。

    眼の調節力低下(老視・老眼)の原因は硝子体ではなく水晶体の弾力性低下と毛様体筋の機能低下です。水晶体が硬くなり厚みを変える能力が落ちるため、近くにピントが合わせにくくなります。

  4. × 4.  女性の更年期障害は、テストステロンの分泌低下が原因である。

    女性の更年期障害は卵巣機能低下によるエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌減少が主な原因です。テストステロンは男性ホルモンで、男性更年期障害(LOH症候群)の原因となります。

加齢に伴う身体変化のポイント:①聴力=高音域から低下(高齢者には低めの声でゆっくり)、②視力=水晶体硬化で老視(40代から)、③基礎代謝=青年期ピーク後低下、④女性更年期=エストロゲン低下(45〜55歳)、⑤男性更年期(LOH)=テストステロン低下、⑥筋肉量=サルコペニア。生活習慣病予防には基礎代謝低下を考慮した食事・運動が重要。

成人期から老年期にかけての身体機能変化の正しい理解を問う。聴力・基礎代謝・眼調節・性ホルモンの変化を整理する。