五基本味と味覚神経のしくみ
看護師国家試験 第107回 午後 第24問 / 必修問題 / 人体の構造と機能
国試問題にチャレンジ
味覚について正しいのはどれか。
- 1.基本味は5つである。
- 2.外転神経が支配する。
- 3.冷たい物ほど味が濃いと感じる。
- 4.1つの味蕾は1種類の基本味を知覚する。
対話形式の解説
博士
今日は味覚について掘り下げるぞ。基本味はいくつあるか言えるか?
アユム
甘味・塩味・酸味・苦味、それと…うま味ですね。合計5つです。
博士
その通り。うま味は日本人の池田菊苗博士が発見し、国際的にも認められた味じゃ。
アユム
辛味は入らないのですか?
博士
辛味は痛覚、渋味は触覚として伝わるので、基本味には含めないのじゃ。
アユム
味を脳に伝える神経はどれでしたっけ?
博士
舌の前2/3は顔面神経の鼓索枝、後1/3は舌咽神経、咽頭や喉頭は迷走神経が受け持つのじゃ。
アユム
選択肢にあった外転神経は?
博士
あれは眼球を外側に向ける外直筋の運動神経で、味覚には全く関与せん。
アユム
味蕾は1種類の味しか感じないというのは本当ですか?
博士
いいや、味蕾の中の味細胞は多様な受容体を持ち、複数の基本味に反応するのじゃ。
アユム
温度の影響も味によって違うと聞きました。
博士
甘味は体温付近で強く、塩味や苦味は冷えた方が感じやすい。酸味やうま味は温度差が少ないのじゃ。
アユム
だから汁物は冷めると塩辛く感じるんですね。
博士
よい気づきじゃ。高齢者では亜鉛欠乏による味覚障害もあるので臨床でもチェックが欠かせん。
POINT
基本味は甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の5つで構成され、味覚は顔面神経・舌咽神経・迷走神経が支配します。外転神経は眼球運動の神経で味覚とは無関係です。温度感受性は味により異なり、味蕾は複数の基本味に応答します。亜鉛欠乏や薬剤性の味覚障害もあるため、食事摂取量や嗜好の変化に注意する視点も大切です。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:味覚について正しいのはどれか。
解説:正解は 1 です。基本味は甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の5つで、これらを『五基本味』と呼びます。これ以外の辛味は痛覚、渋味は触覚による感覚と考えられており、基本味には含まれません。
選択肢考察
-
○ 1. 基本味は5つである。
甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の5つが基本味として確立しています。うま味は日本の池田菊苗によってグルタミン酸から発見され、国際的にも認められています。
-
× 2. 外転神経が支配する。
味覚を伝えるのは顔面神経(舌前2/3)、舌咽神経(舌後1/3)、迷走神経(咽頭・喉頭)です。外転神経は眼球の外直筋を支配する運動神経で、味覚とは関係しません。
-
× 3. 冷たい物ほど味が濃いと感じる。
味によって温度の影響は異なり、甘味は体温付近で最も強く、塩味や苦味は冷えた方が感じやすい傾向があります。一律に冷たいほど濃く感じるわけではありません。
-
× 4. 1つの味蕾は1種類の基本味を知覚する。
味蕾の中には多様な受容体をもつ味細胞が混在し、複数の基本味に応答します。1つの味蕾が特定の1味しか感じないわけではありません。
味蕾は舌乳頭(茸状・葉状・有郭乳頭)の中に多く分布し、舌前2/3は鼓索神経(顔面神経枝)、舌後1/3は舌咽神経、咽頭・喉頭は迷走神経が支配します。亜鉛欠乏は味蕾の新陳代謝を妨げ味覚障害を招くため、高齢者では注意が必要です。
基本味は『甘・塩・酸・苦・うま』の5つ。味覚は顔面・舌咽・迷走神経が担い、外転神経は無関係と整理しましょう。
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