災害急性期、看護師がまずすべきことは「安全確保」
看護師国家試験 第103回 午前 第77問 / 看護の統合と実践 / 災害と看護
国試問題にチャレンジ
災害急性期に看護師が行う対応で最も適切なのはどれか。
- 1.情報の発信を行う。
- 2.各自の判断で行動する。
- 3.災害現場の安全を確保する。
- 4.災害時の対応マニュアルの見直しをする。
対話形式の解説
博士
今日は災害急性期における看護師の対応の問題じゃ。優先順位を判断する力が問われる。
サクラ
急性期って発災後どのくらいですか?
博士
概ね発災直後から72時間程度じゃ。命を救う時間との闘いで、人命救助が最優先される時期じゃの。
サクラ
選択肢1の情報発信は重要そうですが…
博士
誤りじゃ。情報発信は災害対策本部や広報担当の役割で、現場看護師が個別に発信すると指揮系統が乱れる恐れがある。
サクラ
2の各自の判断で行動はどうですか?
博士
これも誤りじゃ。災害医療はチーム活動が大原則で、各自バラバラに動くと混乱して二次被害のリスクも増える。リーダーの指揮下で動くことが重要じゃ。
サクラ
じゃあ正解は3の安全確保ですね。
博士
その通り。災害看護の枠組みCSCATTTのSafetyに該当する。「Self(自分)→Scene(現場)→Survivor(傷病者)」の3Sの順で安全を確認してから医療活動に入るんじゃ。
サクラ
CSCATTTって何の略でしたっけ?
博士
Command(指揮命令)、Safety、Communication(情報伝達)、Assessment(評価)、Triage、Treatment、Transportの頭文字じゃ。災害医療の基本枠組みじゃの。
サクラ
安全確保なしに救護に飛び込むと、看護師自身が被災者になってしまうリスクがあるんですね。
博士
その通り。救助者が倒れたら救える命も救えなくなる。「safety first」は鉄則じゃ。
サクラ
選択肢4のマニュアル見直しは?
博士
マニュアル見直しは平時か事後にやる活動じゃ。急性期に始めたら間に合わん。急性期は現行マニュアルで動くんじゃ。
サクラ
CSCATTTを意識して優先順位を判断します。
POINT
災害急性期では人命救助が最優先で、看護師はCSCATTTの枠組みに沿って安全確保を最初に行います。「Self→Scene→Survivor」の3Sで救助者自身、現場、傷病者の順に安全を確認し、その後トリアージ・応急処置・搬送に進みます。情報発信や個別判断、マニュアル見直しは急性期看護師の優先行動ではありません。安全確保が救える命を増やす土台です。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:災害急性期に看護師が行う対応で最も適切なのはどれか。
解説:正解は 3 です。災害急性期は発災直後から72時間程度を指し、人命救助が最優先される時期です。災害現場や病院では二次被害を防ぐため、まず救助者自身と傷病者の安全を確保することが大原則です(safety first)。倒壊・火災・漏電・有害物質などのハザードを評価し、安全な区域を確保してからトリアージや応急処置を行います。安全確保なしに救護に飛び込むと、看護師自身が被災者となって医療人材を失い、結果的に救える命を減らしてしまいます。災害看護のCSCATTT(Command/Control・Safety・Communication・Assessment・Triage・Treatment・Transport)でも、Sは早い段階に位置づけられます。
選択肢考察
-
× 1. 情報の発信を行う。
誤り。情報発信は災害対策本部や広報担当者の役割で、現場の看護師が個別に行うものではありません。指揮系統を乱す恐れもあります。
-
× 2. 各自の判断で行動する。
誤り。災害医療はチーム活動が原則で、各自の判断で動くと混乱を招き二次被害のリスクも高まります。リーダーの指揮下で連携して行動します。
-
○ 3. 災害現場の安全を確保する。
正しい。CSCATTTのSafetyに該当し、急性期の看護師の最優先行動です。救助者・傷病者・現場の安全を確認してから医療活動に入ります。
-
× 4. 災害時の対応マニュアルの見直しをする。
誤り。マニュアルの見直しは平時または事後の振り返りで行う活動で、急性期に行うものではありません。急性期は現行マニュアルで動きます。
災害看護で頻出のCSCATTTは「指揮命令・安全・情報伝達・評価・トリアージ・治療・搬送」の頭文字で、活動の基本枠組みです。Safetyは「Self(自分)→Scene(現場)→Survivor(傷病者)」の3Sの順で確認します。
災害急性期における看護師の優先行動と、CSCATTTに基づく安全確保の考え方を理解しているかを問う問題です。
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