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呼吸不全の定義とHugh-Jones分類

看護師国家試験 第107回 午後 第26問 / 成人看護学 / 呼吸器系

国試問題にチャレンジ

107回 午後 第26問

呼吸不全( respiratory failure )について正しいのはどれか。

  1. 1.喘息の重積発作によって慢性呼吸不全( asthmachronic respiratory failure )になる。
  2. 2.動脈血酸素分圧< PaO 2 >で2つの型に分類される。
  3. 3.動脈血二酸化炭素分圧< PaCO 2 >が60mmHg以下をいう。
  4. 4.Hugh - Jones< ヒュー・ジョーンズ >分類は呼吸困難の程度を表す。

対話形式の解説

博士 博士

呼吸不全の定義、数字で言えるかの?

アユム アユム

PaO2が60mmHg以下ですね。室内気で1か月以上続けば慢性呼吸不全です。

博士 博士

その通り。そして分類はPaCO2で決まるのじゃ。

アユム アユム

PaCO2が45mmHg以下ならI型、45mmHgを超えるとII型でしたね。

博士 博士

I型はガス交換障害が中心で、肺炎や肺塞栓・間質性肺炎などが典型例じゃ。

アユム アユム

II型は換気が障害されるCOPDや神経筋疾患などですね。

博士 博士

II型では高濃度酸素を急に投与するとCO2ナルコーシスを起こす危険がある。酸素は低濃度から調整じゃ。

アユム アユム

喘息の重積発作は慢性ですか?

博士 博士

違うぞ、急性呼吸不全の代表例じゃ。慢性はCOPDなど長期間続くものを指すのじゃ。

アユム アユム

Hugh-Jones分類は何を評価する指標でしたっけ?

博士 博士

日常動作と息切れの関係を5段階で表したもの。I度は同年代と同じ歩行、V度は会話や着替えでも苦しい状態じゃ。

アユム アユム

mMRCスケールと混ざりそうです。

博士 博士

どちらも息切れ評価じゃが、Hugh-Jonesは日本で伝統的、mMRCは国際的指標と覚えるとよい。

アユム アユム

NYHA分類は心不全の分類でしたね、混同注意です。

博士 博士

数字と分類の組み合わせをしっかり整理するのじゃ。

POINT

呼吸不全はPaO2が60mmHg以下の状態を指し、PaCO2が45mmHg以下ならI型、45mmHg超ならII型に分類されます。Hugh-Jones分類は呼吸困難の程度を日常動作との関係で5段階に示す指標で、COPDなどの重症度評価に用いられます。喘息重積発作は急性呼吸不全、CO2貯留があるII型では酸素投与に注意が必要など臨床上のポイントも合わせて押さえましょう。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:呼吸不全( respiratory failure )について正しいのはどれか。

解説:正解は 4 です。Hugh-Jones分類は息切れ(呼吸困難)の程度を歩行や動作との関係で評価する指標で、I度からV度まで5段階に分けられます。慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの日常生活動作能力を把握するのに広く使われます。

選択肢考察

  1. × 1.  喘息の重積発作によって慢性呼吸不全( asthmachronic respiratory failure )になる。

    喘息の重積発作は急速に進行する急性呼吸不全の代表例です。慢性呼吸不全はCOPD・間質性肺炎・肺結核後遺症・肺がんなど1か月以上呼吸機能低下が続く状態を指します。

  2. × 2.  動脈血酸素分圧< PaO 2 >で2つの型に分類される。

    呼吸不全はPaO2が60mmHg以下で定義され、PaCO2の値によってI型(45mmHg以下)とII型(45mmHg超)に分類されます。分類の指標はPaO2ではなくPaCO2です。

  3. × 3.  動脈血二酸化炭素分圧< PaCO 2 >が60mmHg以下をいう。

    呼吸不全の定義に用いるのはPaO2で、60mmHg以下の場合を指します。PaCO2は分類に使う指標で、45mmHgを境にI型・II型を区別します。

  4. 4.  Hugh - Jones< ヒュー・ジョーンズ >分類は呼吸困難の程度を表す。

    Hugh-Jones分類は歩行や階段昇降時の息切れを基準にI(同年齢の健常者と同じ)からV(会話・着替えでも息切れ、外出不能)までの5段階で重症度を表します。

mMRC息切れスケールやNYHA心機能分類との混同に注意。呼吸不全の覚え方は『6045・Oの呼吸不全、Cで型分け』。I型は肺胞レベルのガス交換障害(肺炎・肺水腫・肺塞栓など)、II型は換気障害(COPD・神経筋疾患・睡眠時無呼吸など)が代表的原因です。II型ではCO2ナルコーシス予防のため高濃度酸素投与に慎重さが求められます。

呼吸不全はPaO2≦60mmHgで定義し、PaCO2≦45でI型、>45でII型。Hugh-Jonesは呼吸困難度の5段階評価です。