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採血の第一選択はどこかを押さえよう

看護師国家試験 第113回 午後 第22問 / 必修問題 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

113回 午後 第22問

成人の静脈血採血の穿刺部位で適切なのはどれか。

  1. 1.腋窩静脈
  2. 2.上腕静脈
  3. 3.腕頭静脈
  4. 4.肘正中皮静脈

対話形式の解説

博士 博士

採血の穿刺部位について話そうかの。成人でまず選ぶ血管はどこかの?

アユム アユム

肘正中皮静脈です。肘を曲げたところの真ん中にある血管ですね。

博士 博士

そうじゃ。なぜここが選ばれるかわかるかの?

アユム アユム

表在にあって太く、駆血で怒張しやすいからです。

博士 博士

安全面でも理由があるぞ。

アユム アユム

神経や動脈が比較的離れているからですね。

博士 博士

その通りじゃ。上腕静脈ではどうじゃ?

アユム アユム

深いところにあって、すぐ近くに上腕動脈や正中神経があるので危険です。

博士 博士

腋窩静脈は?

アユム アユム

中心静脈扱いなので、通常の採血には使いません。

博士 博士

腕頭静脈はどこにあるかの?

アユム アユム

胸の中を走る大静脈なので、体表から刺せません。

博士 博士

素晴らしい。肘正中が使えないときの第二候補は?

アユム アユム

橈側皮静脈や尺側皮静脈、前腕正中皮静脈、手背静脈です。

博士 博士

尺側皮静脈の注意点はあるかの?

アユム アユム

内側にあるので正中神経や動脈に近く、慎重に選びます。

博士 博士

穿刺中に強いしびれが出たらどうする?

アユム アユム

神経損傷のおそれがあるので、すぐ抜針して報告します。

博士 博士

その判断力が患者を守るのじゃぞ。

POINT

成人の静脈血採血では肘正中皮静脈が第一選択です。表在性で太く視認・触知しやすく、周囲の神経や動脈から一定の距離があるため安全性が高いのが理由です。深部静脈や胸郭内静脈は通常使用しません。代替部位として橈側皮静脈や手背静脈などを選ぶ際は、神経損傷を避けるため走行を丁寧に確認します。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:成人の静脈血採血の穿刺部位で適切なのはどれか。

解説:正解は 4 の肘正中皮静脈です。肘窩の表在静脈で視認・触知しやすく、周囲に大きな神経・動脈が比較的少ないため、成人の静脈血採血で第一選択となります。

選択肢考察

  1. × 1.  腋窩静脈

    腋窩静脈は深部を走行する大血管で、中心静脈カテーテル挿入の対象となることはあっても、通常の採血には用いません。穿刺の難易度が高く合併症リスクも大きいためです。

  2. × 2.  上腕静脈

    上腕静脈は上腕動脈や正中神経と並走する深部静脈で、誤穿刺のリスクが高く採血の第一選択にはなりません。

  3. × 3.  腕頭静脈

    腕頭静脈は胸郭内の大静脈で、体表からの採血はできません。選択肢として不適切です。

  4. 4.  肘正中皮静脈

    肘正中皮静脈は肘窩を横切る太い表在静脈で、駆血により怒張しやすく穿刺が容易です。正中神経や上腕動脈から比較的離れているため安全性も高く、成人採血の第一選択です。

肘正中皮静脈が使用できない場合、橈側皮静脈や尺側皮静脈、前腕正中皮静脈、手背静脈などが候補となります。尺側皮静脈は内側にあり正中神経や上腕動脈が近いため慎重に選択します。穿刺中に強いしびれや疼痛があれば神経損傷を疑い直ちに抜針し、部位を変更します。

成人採血で第一選択となる穿刺部位を解剖学的に理解しているかを問う問題です。