地域包括支援センターは何法に基づく?紛らわしい『センター』を整理しよう
看護師国家試験 第107回 午前 第4問 / 必修問題 / 看護で活用する社会保障
国試問題にチャレンジ
介護保険法に基づき設置されるのはどれか。
- 1.老人福祉センター
- 2.精神保健福祉センター
- 3.地域包括支援センター
- 4.都道府県福祉人材センター
対話形式の解説
博士
今日は『地域包括支援センター』について学ぶぞ。高齢社会の要となる機関じゃ。
アユム
地域包括支援センター…名前は聞いたことありますが、何をする場所なんですか?
博士
高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、保健・医療・福祉の相談を一手に引き受ける窓口じゃ。介護保険法第115条の46に基づいて市町村が設置する。
アユム
介護保険法なんですね!老人福祉法だと思っていました…。
博士
そこが国試の引っかけポイントじゃ。老人福祉法に基づくのは『老人福祉センター』の方じゃよ。
アユム
紛らわしい!他にも似たセンターがたくさんあるんですか?
博士
その通り。『精神保健福祉センター』は精神保健福祉法、『都道府県福祉人材センター』は社会福祉法に基づくのじゃ。
アユム
法律と施設をセットで覚えないといけませんね…。
博士
整理のコツは、施設名に含まれるキーワードじゃ。『介護』『地域包括』とくれば介護保険法、『老人』とくれば老人福祉法、『精神』とくれば精神保健福祉法という風にじゃな。
アユム
なるほど、関連付けやすくなります!地域包括支援センターでは誰が働いているんですか?
博士
三職種が基本じゃ。①保健師(または地域ケア経験のある看護師)、②主任介護支援専門員、③社会福祉士の3人でチームを組む。
アユム
看護職も関わるんですね!
博士
そうじゃ。保健師は健康面、主任ケアマネは介護サービスの調整、社会福祉士は権利擁護と、それぞれの専門性を活かしておる。
アユム
具体的な業務はどんなものですか?
博士
4つが柱じゃ。①総合相談支援、②権利擁護(虐待対応・成年後見制度活用支援)、③包括的・継続的ケアマネジメント支援、④介護予防ケアマネジメント、じゃ。
アユム
高齢者虐待への対応もするんですね。
博士
うむ。地域包括ケアシステムの中核として、2025年を目途に体制整備が進められておる。住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される仕組みじゃ。
アユム
看護師も多職種連携の中で関わっていくんですね。
博士
その通り。現場では訪問看護師やケアマネと情報を共有して、在宅療養者を支える。看護師国試でも超頻出じゃから、しっかり押さえるのじゃ。
アユム
法律と施設、職種と業務、全部セットで覚えます!
POINT
地域包括支援センターは、介護保険法第115条の46に基づき市町村が設置する機関で、保健師・主任介護支援専門員・社会福祉士の三職種による高齢者の総合相談支援の場である。総合相談、権利擁護、包括的ケアマネジメント支援、介護予防ケアマネジメントを柱とし、地域包括ケアシステムの中核を担う。老人福祉センター(老人福祉法)、精神保健福祉センター(精神保健福祉法)、都道府県福祉人材センター(社会福祉法)とは根拠法が異なるため、施設名と法律をセットで整理することが必修問題攻略の鍵となる。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:介護保険法に基づき設置されるのはどれか。
解説:正解は 3 です。地域包括支援センターは、介護保険法第115条の46に基づいて市町村(または市町村から委託を受けた法人)が設置する機関で、高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を続けられるよう、保健・医療・福祉の向上を包括的に支援することを目的とする。主な職員は保健師(または地域ケアに経験のある看護師)、主任介護支援専門員、社会福祉士の三職種で、①総合相談支援、②権利擁護(虐待対応・成年後見制度活用支援)、③包括的・継続的ケアマネジメント支援、④介護予防ケアマネジメントの4つを主な業務とする。
選択肢考察
-
× 1. 老人福祉センター
老人福祉法に基づき、地方公共団体や社会福祉法人が設置する高齢者の教養・レクリエーション・健康相談の場。
-
× 2. 精神保健福祉センター
精神保健福祉法に基づき、都道府県・政令指定都市に設置される精神保健福祉の専門機関。
-
○ 3. 地域包括支援センター
介護保険法に基づいて市町村が設置する機関。保健師・主任ケアマネ・社会福祉士の三職種による包括的支援を行う。
-
× 4. 都道府県福祉人材センター
社会福祉法に基づき、都道府県社会福祉協議会に設置される福祉人材の無料職業紹介機関。
地域包括支援センターは、地域包括ケアシステムの中核機関として位置付けられている。地域包括ケアシステムとは、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けられるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される仕組み。2025年を目途に構築が進められており、看護師や保健師も多職種連携の担い手として関わる。
医療・福祉に関する各種センターがどの法律に基づき設置されているかを正確に区別できるかを問う問題。
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