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輸液残量の計算問題

看護師国家試験 第105回 午前 第89問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

105回 午前 第89問

500mLの輸液を50滴/分の速度で成人用輸液セットを用いて順調に滴下し、現在80分が経過した。 このときの輸液の残量を求めよ。ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

  1. 1.150
  2. 2.200
  3. 3.250
  4. 4.300
  5. 5.350

対話形式の解説

博士 博士

今日は輸液の計算問題じゃ。計算問題は公式と規格の暗記が命じゃな。

サクラ サクラ

まず輸液セットの規格を確認しておきたいです。

博士 博士

成人用は20滴で1mL、小児用の微量輸液セットは60滴で1mLじゃ。これは絶対に覚える!

サクラ サクラ

今回は成人用なので20滴/mLですね。

博士 博士

その通り。計算の流れは3ステップじゃ。①総滴下数=滴下速度×時間、②投与量=総滴下数÷規格、③残量=総量−投与量。

サクラ サクラ

やってみます。50滴/分×80分=4000滴ですね。

博士 博士

その通り。次は?

サクラ サクラ

4000滴÷20滴/mL=200mLです。これが投与済みの量。

博士 博士

よし。最後に残量は?

サクラ サクラ

500mL−200mL=300mLです!正解は選択肢4ですね。

博士 博士

完璧じゃ。引っかけポイントは選択肢2の200mL、これは投与済み量じゃ。残量と混同しないよう注意じゃ。

サクラ サクラ

問題文をよく読むことが大事ですね。

博士 博士

そう。『残量』を求めるのか『投与量』を求めるのか、『あと何分で終わるか』を求めるのかで計算が変わる。

サクラ サクラ

滴下数計算の公式ってありますか?

博士 博士

『1分間の滴下数=総量(mL)×規格(滴/mL)÷所要時間(分)』じゃ。例えば500mLを3時間で落とすなら500×20÷180≒56滴/分となる。

サクラ サクラ

微量輸液セットのときは60をかけるんですね。

博士 博士

その通り。子どもや少量精密投与のときに使う。薬剤によって指定されることも多いぞ。

サクラ サクラ

臨床では滴下速度が速すぎたらどうなりますか?

博士 博士

循環負荷が増え、特に心不全患者や腎不全患者では肺水腫になる危険がある。逆に遅すぎるとルートが閉塞したり治療効果が得られん。

サクラ サクラ

輸液ポンプやシリンジポンプを使う理由がわかりました。

博士 博士

そう、厳密な流量管理が必要なときは機械で制御する。ただし機械任せにせず、定期的な滴下確認と残量チェックは看護師の仕事じゃぞ。

サクラ サクラ

漫然と点滴を見ているのではなく、計算して管理するんですね。

博士 博士

その通り。計算ができる看護師は安全な医療を提供できるんじゃ。

POINT

成人用輸液セットは20滴/mL、小児用は60滴/mL。残量計算は『総滴下数÷規格=投与量』『総量−投与量=残量』の手順で行う。本問では50×80÷20=200mL投与済みで、残量500−200=300mLとなる。臨床では滴下速度管理と定期的な残量確認が安全管理の基本である。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:500mLの輸液を50滴/分の速度で成人用輸液セットを用いて順調に滴下し、現在80分が経過した。 このときの輸液の残量を求めよ。ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

解説:正解は 4 です。成人用輸液セットは20滴で1mL、小児用(微量)輸液セットは60滴で1mLと規格が定められています。50滴/分で80分間滴下した総滴下数は50×80=4000滴、これを容量に換算すると4000÷20=200mL投与済みとなります。元の500mLから投与分200mLを引いて残量は500−200=300mLです。

選択肢考察

  1. × 1.  150

    計算結果は300mLであり、150mLにはなりません。

  2. × 2.  200

    200mLは投与済みの量であり、残量ではありません。問題文の要求と取り違えないよう注意します。

  3. × 3.  250

    成人用輸液セットの規格(20滴/mL)で計算すると300mLとなるため250mLは誤りです。

  4. 4.  300

    総滴下数4000滴÷20滴/mL=200mL投与済み、500mL−200mL=300mLが残量です。

  5. × 5.  350

    小児用輸液セット(60滴/mL)で誤計算した場合でも一致せず、正しい残量は300mLです。

輸液セットの規格は『成人用20滴=1mL、小児用(微量)60滴=1mL』と暗記しておきます。滴下数計算の公式は『1分間の滴下数=総輸液量(mL)×規格(滴/mL)÷所要時間(分)』です。例えば500mLを3時間(180分)で落とすなら成人用では500×20÷180≒55.6滴/分(約56滴/分)となります。臨床では時間ごとの投与量を注射指示書で確認し、滴下速度が速すぎると循環負荷・肺水腫、遅すぎると治療効果不十分や血管確保ルートのトラブル(閉塞)を招きます。

成人用輸液セット(20滴/mL)の規格を用いた滴下数計算と残量算出という、臨床必須の計算能力を問うている。