麻薬の取り扱いルール
看護師国家試験 第107回 午後 第38問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術
国試問題にチャレンジ
麻薬の取り扱いで正しいのはどれか。
- 1.看護師は麻薬施用者免許を取得できる。
- 2.麻薬を廃棄したときは市町村長に届け出る。
- 3.アンプルの麻薬注射液は複数の患者に分割して用いる。
- 4.麻薬及び向精神薬取締法に管理について規定されている。
対話形式の解説
博士
今日は麻薬の取り扱いについて学ぶぞい。まず根拠法は何じゃろう?
アユム
麻薬及び向精神薬取締法…ですね
博士
その通り。麻薬の輸入から廃棄までこの法律で細かく規定されておる
アユム
麻薬施用者免許は看護師も取れるのですか?
博士
いや、取れんのじゃ。医師、歯科医師、獣医師のみが都道府県知事から免許を受ける
アユム
薬剤師は管理者になれるんでしたっけ
博士
その通り。麻薬管理者は医師、歯科医師、獣医師に加えて薬剤師もなれるんじゃ
アユム
アンプルの麻薬を複数の患者に分割して使うのはどうですか?
博士
それは厳禁じゃ。麻薬に限らず注射薬の分割使用は感染予防の面からもしてはならん
アユム
廃棄する場合は市町村長に届け出るのですか?
博士
いや、都道府県知事じゃ。しかも事前届出と立会いのもとで廃棄するんじゃよ
アユム
残液やアンプルは麻薬管理者に返納するんですよね
博士
その通り。看護師の判断で勝手に捨てるのは絶対にいかんぞ
アユム
麻薬金庫で他の薬と区別して保管するのも大切ですね
博士
堅固な固定容器で鍵をかけて管理するのが鉄則じゃ。正解は4じゃ
POINT
麻薬は「麻薬及び向精神薬取締法」で包括的に規制されています。施用者免許は医師等に限られ看護師は取得できません。廃棄は都道府県知事への届出が必要で、残液は麻薬管理者への返納が基本です。アンプルの分割使用は禁止、堅固な容器での施錠保管、使用毎の記録が実務上の必須事項です。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:麻薬の取り扱いで正しいのはどれか。
解説:正解は 4 です。麻薬の取り扱いは「麻薬及び向精神薬取締法」に詳細に規定されており、施用者・管理者の免許、保管、記録、廃棄方法、事故届出などが法的に定められています。
選択肢考察
-
× 1. 看護師は麻薬施用者免許を取得できる。
麻薬施用者免許は都道府県知事が医師・歯科医師・獣医師に付与するものであり、看護師や薬剤師は取得できません。
-
× 2. 麻薬を廃棄したときは市町村長に届け出る。
麻薬廃棄の届出先は市町村長ではなく都道府県知事です。また事前に届出と立会いのもとで廃棄します。残液やアンプルは麻薬管理者に返納します。
-
× 3. アンプルの麻薬注射液は複数の患者に分割して用いる。
麻薬に限らず注射薬は感染予防の観点からも複数患者への分割使用は禁忌です。1患者1アンプルが原則です。
-
○ 4. 麻薬及び向精神薬取締法に管理について規定されている。
同法は麻薬、向精神薬、麻薬原料植物などの輸入・製造・譲渡・施用・保管・廃棄について包括的に規制しています。
病院での麻薬管理の実務ポイント:①鍵のかかる堅固な固定容器(麻薬金庫)で他の薬剤と区別して保管、②使用毎に施用票や記録簿に記入、③残液やアンプルは破棄せず麻薬管理者に返却、④廃棄は都道府県知事への事前届出・立会いのもと、⑤事故・盗難・紛失時は速やかに都道府県知事に届出。国試では「麻薬管理者=医師・歯科医師・獣医師・薬剤師」「麻薬施用者=医師・歯科医師・獣医師」という区別も頻出です。
麻薬は「麻薬及び向精神薬取締法」で規制され、施用者は医師等、廃棄は都道府県知事届出、分割使用は禁止。
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