フィンクの危機モデル4段階
看護師国家試験 第107回 午後 第31問 / 基礎看護学 / 看護の基本となる概念
国試問題にチャレンジ
フィンク, S.L.( Fink, S. L. )の危機モデルの過程で第3段階はどれか。
- 1.防衛的退行
- 2.衝撃
- 3.適応
- 4.承認
対話形式の解説
博士
フィンクの危機モデル、4段階を順番に言えるか?
サクラ
衝撃、防衛的退行、承認、適応…でしたよね。
博士
その通り。脊髄損傷患者の観察から導かれたモデルじゃ。
サクラ
第1段階の衝撃はどんな様子ですか?
博士
強い不安やパニック、思考の混乱が短時間に起こる。頭が真っ白になる状態じゃ。
サクラ
第2段階の防衛的退行では否認や現実逃避が見られるんですね。
博士
一見落ち着いて見えても、現実から目を背けて自我を守っておる時期じゃ。
サクラ
そして第3段階が承認ですね。
博士
ここで現実を直視し始める。しかし受け入れがたい苦痛で、うつ状態や自殺念慮が出ることもある。
サクラ
一番支持的な関わりが必要な時期なんですね。
博士
その通り。安易に励ますのではなく、感情を受け止める関わりが大切じゃ。
サクラ
第4段階の適応では新しい自分を受け入れて進み始めます。
博士
現実的な資源を活用し、建設的な対処ができるようになる段階じゃ。
サクラ
他の危機モデルとも混同しそうです。
博士
アギュララは問題解決の3要素、キャプランは危機介入の4段階、コーンは障害受容5段階と整理すると混乱せんぞ。
サクラ
看護師は段階に応じた関わりを選ぶ必要がありますね。
博士
まさにそこが臨床判断の醍醐味じゃ。第3段階で『がんばれ』は禁物、寄り添う姿勢で危険を見逃さんことじゃ。
POINT
フィンクの危機モデルは『衝撃→防衛的退行→承認→適応』の4段階で構成され、第3段階は承認にあたります。承認期は現実を直視し始める苦しい時期でうつ症状や自殺リスクが高まるため、支持的・共感的な関わりが最も重要です。他のアギュララやキャプラン、コーンのモデルと区別して覚え、段階に応じた看護介入を選択できるようにしておきましょう。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:フィンク, S.L.( Fink, S. L. )の危機モデルの過程で第3段階はどれか。
解説:正解は 4 です。フィンクの危機モデルは危機状況から適応までの過程を『衝撃→防衛的退行→承認→適応』の4段階で示したもので、第3段階が『承認』にあたります。承認の段階では現実の厳しさを受け入れる苦しみを経験し、うつ状態や無気力を呈することもあります。
選択肢考察
-
× 1. 防衛的退行
防衛的退行は第2段階で、現実から逃避し否認・抑圧・願望思考などで自我を守ろうとする時期です。表面的には落ち着いて見えることがあります。
-
× 2. 衝撃
衝撃は第1段階で、強い不安・パニック・思考の混乱が短時間に起こる時期です。『頭が真っ白になる』ような急性反応が典型です。
-
× 3. 適応
適応は第4段階(最終段階)で、新たな価値観と現実を統合し建設的な対処をとる時期です。承認の次に訪れます。
-
○ 4. 承認
承認は第3段階で、現実をやっと直視し始めるが受け入れがたい苦痛を伴う時期です。抑うつや自殺念慮が生じることもあり、最も支持的な関わりが必要となります。
他の主要な危機モデルとしてアギュララ(問題解決モデル・出来事の現実認知/社会的支持/対処機制の3要素)、キャプラン(危機介入4段階:緊張上昇→無力感→対処資源動員→破綻)、コーン(障害受容5段階:ショック→回復への期待→悲嘆→防衛→適応)などがあります。フィンクは脊髄損傷患者の研究から導かれたモデルで、看護ではとくに『承認』の時期のうつ症状と自殺リスクへの注意が重要です。
フィンクの危機モデルは『衝撃→防衛的退行→承認→適応』の4段階。第3段階=承認は抑うつを伴う危険な時期と覚えましょう。
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