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日本の医療保険制度、公的保険のキホンを押さえよう

看護師国家試験 第107回 午前 第64問 / 健康支援と社会保障制度 / 社会保障制度の基本

国試問題にチャレンジ

107回 午前 第64問

日本の医療保険制度について正しいのはどれか。

  1. 1.健康診断は医療保険が適用される。
  2. 2.75歳以上の者は医療費の自己負担はない。
  3. 3.医療保険適用者の約3割が国民健康保険に加入している。
  4. 4.健康保険の種類によって1つのサービスに対する診療報酬の点数が異なる。

対話形式の解説

博士 博士

日本は国民皆保険制度の国じゃが、保険はいくつの種類に分かれておるかの?

アユム アユム

大きく3つですね。被用者保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度です。

博士 博士

それぞれの加入対象を説明できるかの?

アユム アユム

被用者保険はサラリーマンや公務員、国民健康保険は自営業者や退職者、後期高齢者医療制度は75歳以上の方です。

博士 博士

国民健康保険の加入者は全体のどのくらいじゃ?

アユム アユム

約3,800万人、医療保険加入者全体の約3割です。

博士 博士

その通り。さて、健康診断は保険適用になるかな?

アユム アユム

いいえ、予防目的のため基本的に自費扱いです。異常が見つかって精密検査に進んだら保険適用になります。

博士 博士

75歳以上は自己負担ゼロなのかのう?

アユム アユム

違います。原則1割、一定以上所得者は2割、現役並み所得者は3割負担です。完全免除ではありません。

博士 博士

2022年10月から一部2割負担が導入されたんじゃ。高齢化による医療費増加への対応じゃな。

アユム アユム

診療報酬の点数は保険によって変わるんですか。

博士 博士

いや、診療行為ごとに一律で決まっておる。変わるのは自己負担割合だけじゃ。

アユム アユム

1点は何円でしたっけ。

博士 博士

1点10円じゃ。2年ごとに中央社会保険医療協議会で点数改定が行われるぞ。

アユム アユム

国民皆保険のメリットは何ですか。

博士 博士

誰もが必要な医療を低負担で受けられる点じゃ。世界的にも評価されている制度じゃよ。

アユム アユム

その一方で課題もありますよね。

博士 博士

そうじゃ。高齢化による医療費増大、現役世代の保険料負担増、地域格差などが議論されておる。

アユム アユム

看護師試験でよく問われるポイントは?

博士 博士

保険の種類、自己負担割合、後期高齢者医療制度、健診の扱い、診療報酬制度、この5つは必須じゃな。

POINT

日本の医療保険制度は、被用者保険・国民健康保険・後期高齢者医療制度の3本柱で国民皆保険を実現しています。国民健康保険には全体の約3割が加入、健康診断は自費扱い、75歳以上は1〜3割負担、診療報酬は全国一律、という基本を押さえれば選択問題は確実に解けます。制度の骨格を体系的に理解しておきましょう。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:日本の医療保険制度について正しいのはどれか。

解説:正解は3です。日本の医療保険は被用者保険(健康保険・共済組合など)と国民健康保険、後期高齢者医療制度に分類されます。国民健康保険には自営業者や退職者などが加入しており、加入者数は約3,800万人前後で全医療保険加入者のおよそ3割を占めます。国民皆保険を支える主要な柱のひとつです。

選択肢考察

  1. × 1.  健康診断は医療保険が適用される。

    健康診断や人間ドックは疾病の治療ではなく予防目的のため、原則として医療保険の給付対象にはなりません。自費扱いまたは事業主・自治体の補助で実施されます。保険適用になるのは異常所見に対する精密検査以降です。

  2. × 2.  75歳以上の者は医療費の自己負担はない。

    75歳以上は後期高齢者医療制度に移行しますが、自己負担が完全に免除されるわけではありません。原則1割負担で、一定以上の所得がある人は2割、現役並み所得者は3割を負担します。

  3. 3.  医療保険適用者の約3割が国民健康保険に加入している。

    国民健康保険の加入者は全医療保険加入者のうちおよそ3割を占めます。被用者保険に加入できない自営業者、農林水産業従事者、無職者、非正規雇用者などの受け皿となる制度です。

  4. × 4.  健康保険の種類によって1つのサービスに対する診療報酬の点数が異なる。

    診療報酬点数は診療行為ごとに一律で決まっており、加入している保険の種類に関わらず同じ点数が算定されます。異なるのは患者の自己負担割合や保険者からの給付割合です。

医療保険の種類は、被用者保険(健康保険組合・協会けんぽ・共済組合・船員保険)、国民健康保険、後期高齢者医療制度の大きく3つです。自己負担割合は義務教育就学前が2割、就学後から69歳までが3割、70〜74歳が2割(現役並み所得者は3割)、75歳以上が1割または2割・3割と年齢で段階的に変わります。

日本の医療保険制度の基本構造、自己負担割合、診療報酬の仕組みを総合的に理解しているかを問う問題です。