StudyNurse

地域連携クリニカルパスで医療をつなげよう

看護師国家試験 第111回 午前 第35問 / 健康支援と社会保障制度 / 保健活動の基盤と制度

国試問題にチャレンジ

111回 午前 第35問

地域連携クリニカルパスの目的はどれか。

  1. 1.医療機関から在宅までの医療の継続的な提供
  2. 2.地域包括支援センターと地域住民との連携
  3. 3.地域医療を担う医療専門職の資質向上
  4. 4.患者が活用できる社会資源の紹介

対話形式の解説

博士 博士

今日は第111回看護師国家試験午前35問、地域連携クリニカルパスの目的を問う問題じゃ。

サクラ サクラ

クリニカルパスは病棟で使う計画表ですよね。地域連携版は何が違うんでしょう。

博士 博士

良い質問じゃ。通常のクリニカルパスは一つの病院内で使う疾患別標準診療計画表じゃが、地域連携クリニカルパスは複数の医療機関と在宅までをつないで共有する点が特徴なんじゃ。

サクラ サクラ

なるほど、対象範囲が広がるんですね。

博士 博士

そうじゃ。例えば脳卒中では、急性期病院で治療を受けた後、回復期リハビリテーション病院に転院して集中的リハビリを行い、維持期には在宅医療や通所リハビリへ移行する。この流れを一枚の計画表で管理するんじゃ。

サクラ サクラ

患者さんや家族も流れがわかって安心ですね。

博士 博士

そのとおり。そして次に行く施設のスタッフも、患者の経過や治療内容、次の目標を共有できるから切れ目ない医療を提供できる。これが「地域完結型医療」の中核的仕組みなんじゃ。

サクラ サクラ

対象となる疾患は決まっているんですか。

博士 博士

診療報酬上は脳卒中、大腿骨頸部骨折、がんなどで算定でき、地域連携診療計画管理料などの項目があるぞ。

サクラ サクラ

選択肢を見ると、1の医療機関から在宅までの医療の継続的な提供が正解になりますね。

博士 博士

そのとおり。では他の選択肢も見ておこう。2の地域包括支援センターと地域住民との連携は、地域包括支援センターの役割で、介護保険法に基づく高齢者の総合相談窓口じゃな。

サクラ サクラ

ケアマネさんがいるところですね。

博士 博士

うむ。3の地域医療を担う医療専門職の資質向上は、生涯教育や研修制度の役割で、クリニカルパスの主目的ではない。4の社会資源の紹介は医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーの業務じゃ。

サクラ サクラ

それぞれ関連はあるけど、目的は違うんですね。

博士 博士

地域連携クリニカルパスのキーワードは「継続性」と「共有」じゃ。この2つを押さえておけば選択肢で迷わないぞ。

サクラ サクラ

病院完結型から地域完結型へという流れも一緒に覚えておきます。

博士 博士

うむ、少子高齢化と在院日数短縮が進む中で、地域連携クリニカルパスはますます重要な仕組みとなっておる。

POINT

地域連携クリニカルパスは、疾患別標準診療計画を急性期・回復期・維持期・在宅の複数施設で共有し、切れ目ない医療を提供するツールです。脳卒中や大腿骨頸部骨折、がんなどで活用され、地域完結型医療の中核を担います。地域包括支援センターや医療ソーシャルワーカーの役割と混同しないことが重要です。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:地域連携クリニカルパスの目的はどれか。

解説:正解は 1 です。地域連携クリニカルパスとは、疾患別の標準的な診療計画を急性期病院・回復期病院・維持期施設・在宅医療などの複数施設で共有し、患者が切れ目なく医療を受けられるようにするツールです。脳卒中・大腿骨頸部骨折・がんなどで広く活用され、診療報酬上も算定対象となっており、地域完結型医療の中核的仕組みとされています。

選択肢考察

  1. 1.  医療機関から在宅までの医療の継続的な提供

    地域連携クリニカルパスの目的そのもので、急性期から回復期・維持期・在宅まで一貫した診療計画を複数施設で共有し、医療の継続性を確保します。

  2. × 2.  地域包括支援センターと地域住民との連携

    地域包括支援センターは介護保険法に基づき高齢者の総合相談・権利擁護・包括的支援を担う機関で、住民との連携は重要ですが地域連携クリニカルパスの直接目的ではありません。

  3. × 3.  地域医療を担う医療専門職の資質向上

    医療専門職の資質向上は生涯教育や研修制度の役割で、地域連携クリニカルパスは診療計画の共有ツールであり、専門職教育を直接目的としたものではありません。

  4. × 4.  患者が活用できる社会資源の紹介

    社会資源の紹介は医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーが担う業務で、地域連携クリニカルパスの主目的ではありません。

地域連携クリニカルパスは「病院完結型」から「地域完結型」医療への転換を象徴する仕組みです。脳卒中では急性期病院で治療を受けた後、回復期リハビリテーション病院で集中的リハビリを行い、維持期の在宅医療や通所リハビリへと移行する流れを一枚の計画表で共有します。診療報酬では脳卒中・大腿骨頸部骨折・がんなどに対して地域連携診療計画管理料などが算定できます。

地域連携クリニカルパスの目的である「医療の継続性確保」を、他の地域医療関連活動と区別できるかを問う問題です。