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神経伝達物質と効果器

看護師国家試験 第107回 午後 第68問 / 人体の構造・機能 / 神経系

国試問題にチャレンジ

107回 午後 第68問

神経伝達物質と効果器の組合せで正しいのはどれか。

  1. 1.γ-アミノ酪酸< GABA > ------ 気管
  2. 2.アセチルコリン --------------- 瞳孔散大筋
  3. 3.アドレナリン ----------------- 血管
  4. 4.セロトニン ------------------- 心筋
  5. 5.ドパミン --------------------- 汗腺

対話形式の解説

博士 博士

神経伝達物質と効果器の組み合わせを整理しようかの。

アユム アユム

GABAは気管に関係しますか。

博士 博士

いや、GABAは脳脊髄の主要な抑制性神経伝達物質じゃ。末梢の気管伝達物質ではない。

アユム アユム

アセチルコリンは瞳孔散大筋でしたか。

博士 博士

逆じゃ。アセチルコリンは副交感神経で瞳孔括約筋を収縮させ、縮瞳を起こす。

アユム アユム

散瞳は交感神経のノルアドレナリンですね。

博士 博士

その通り。では、アドレナリンと血管の関係はどうかの?

アユム アユム

α1受容体を介して血管を収縮させ、血圧を上げます。

博士 博士

正解じゃ。それが交感神経系の典型的作用じゃ。

アユム アユム

セロトニンと心筋の関係は?

博士 博士

セロトニンは消化管運動や気分、血管緊張に関与するが、心筋の主要伝達物質ではない。

アユム アユム

ドパミンと汗腺は?

博士 博士

汗腺は交感神経でも例外的にアセチルコリンが伝達物質じゃ。ドパミンは中枢系で運動や報酬に関与する。

アユム アユム

アドレナリン受容体のまとめを教えてください。

博士 博士

α1で血管収縮、β1で心拍増加、β2で気管支拡張、β3で脂肪分解じゃ。

アユム アユム

これで覚えやすくなりました。

POINT

アドレナリンはα1受容体を介して血管収縮を引き起こす、自律神経薬理の基本問題です。アセチルコリンは副交感神経とごく一部の交感神経節後(汗腺)で作用することを押さえましょう。α・β受容体の作用は循環器・呼吸器薬理の基礎になるため、臨床でも頻繁に登場します。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:神経伝達物質と効果器の組合せで正しいのはどれか。

解説:正解は3です。アドレナリンは副腎髄質から分泌され、α受容体を介して血管を収縮させ血圧を上昇させます。β受容体を介しては心拍数増加や気管支拡張などを起こし、交感神経系の代表的な伝達物質・ホルモンとして血管への作用が最も典型的です。

選択肢考察

  1. × 1.  γ-アミノ酪酸< GABA > ------ 気管

    GABAは中枢神経系の主要な抑制性神経伝達物質で、末梢の気管平滑筋に対する伝達物質としては主たる役割を持ちません。

  2. × 2.  アセチルコリン --------------- 瞳孔散大筋

    アセチルコリンは副交感神経の伝達物質で、瞳孔括約筋を収縮させて縮瞳を起こします。瞳孔散大筋を支配するのは交感神経のノルアドレナリンです。

  3. 3.  アドレナリン ----------------- 血管

    アドレナリンはα1受容体を介して血管平滑筋を収縮させ、血圧上昇作用を発揮します。交感神経系の血管作用の中心的伝達物質です。

  4. × 4.  セロトニン ------------------- 心筋

    セロトニンは中枢での気分調節、消化管運動、血管緊張調整などに関与しますが、心筋の主要な伝達物質ではありません。

  5. × 5.  ドパミン --------------------- 汗腺

    ドパミンは中枢で運動・報酬系・意欲などに関与します。汗腺はコリン作動性交感神経で主にアセチルコリンに支配されています。

自律神経系の基本は、交感神経節前・副交感神経節前節後がアセチルコリン、交感神経節後がノルアドレナリン、例外として汗腺の交感神経節後はアセチルコリンです。アドレナリン受容体はα1(血管収縮)、α2(ノルアドレナリン放出抑制)、β1(心拍数・心収縮力増加)、β2(気管支・血管拡張)、β3(脂肪分解)と整理して覚えましょう。

アドレナリンはα1受容体で血管を収縮させ血圧を上げる、が国試の王道パターンです。