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白血球減少症の基本を理解する

看護師国家試験 第104回 午後 第82問 / 疾病の成り立ちと回復の促進 / 疾病に対する医療

国試問題にチャレンジ

104回 午後 第82問

白血球減少症(leukopenia)で正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 1.好塩基球数は増加する。
  2. 2.EBウイルス感染によって起こる。
  3. 3.白血球数が3,000/nL以下をいう。
  4. 4.好中球減少症(neutropenia)では細菌に感染しやすくなる。
  5. 5.無顆粒球症(agranulocytosis)は単球がなくなった病態をいう。

対話形式の解説

博士 博士

今日は白血球減少症を扱うぞ。白血球の主役は何じゃ

アユム アユム

好中球です。全体の50〜60%を占めて細菌を貪食します

博士 博士

その通りじゃ。さて選択肢1の好塩基球数は増加するというのはどうじゃ

アユム アユム

白血球全体が減るので、構成成分の好塩基球も減るはずです

博士 博士

正しい。好塩基球が増えるのは慢性骨髄性白血病などじゃな

アユム アユム

EBウイルス感染ではどうなりますか

博士 博士

伝染性単核球症で異型リンパ球が増えて、むしろ白血球は増加するんじゃ

アユム アユム

白血球減少症の定義は3,000/μL以下ですね

博士 博士

そうじゃ。設問ではnL表記になっておるが慣用的にμLで覚えるのじゃ

アユム アユム

好中球減少症だと細菌感染しやすくなりますか

博士 博士

その通り。1,500以下で要注意、500以下で発熱性好中球減少症として緊急対応じゃ

アユム アユム

無顆粒球症は単球の消失でしたっけ

博士 博士

違うぞ。顆粒球すなわち好中球が著明に減少した状態を指すのじゃ

アユム アユム

すると正解は3と4ですね

博士 博士

見事じゃ。好中球減少時の感染対策は看護の重要ポイントじゃから押さえておくのじゃ

POINT

白血球減少症は3,000/μL以下と定義され、好中球減少を伴う場合は細菌感染リスクが高まります。誤答選択肢のEBウイルスは白血球を増加させ、無顆粒球症は単球ではなく好中球の重度減少です。臨床では発熱性好中球減少症への対応や、化学療法後のクリーンケアが重要となります。看護師は感染徴候を早期に察知し報告できる観察力が求められます。

解答・解説

正解は 3 4 です

問題文:白血球減少症(leukopenia)で正しいのはどれか。2つ選べ。

解説:正解は3と4です。白血球減少症は末梢血の白血球数が3,000/μL以下に低下した状態を指します。白血球の主体である好中球が1,500/μL未満となる好中球減少症では、貪食能を担う細胞が不足するため細菌感染が起こりやすくなります。

選択肢考察

  1. × 1.  好塩基球数は増加する。

    白血球減少症では総白血球数の減少に伴い、構成成分である好中球・好酸球・好塩基球・単球・リンパ球いずれも減少傾向となります。好塩基球が増加するのは慢性骨髄性白血病などです。

  2. × 2.  EBウイルス感染によって起こる。

    EBウイルス感染で生じる伝染性単核球症では、異型リンパ球が出現して白血球はむしろ増加します。白血球減少を起こすのは抗がん剤、再生不良性貧血、放射線、敗血症などです。

  3. 3.  白血球数が3,000/nL以下をいう。

    成人で白血球数が3,000/μL以下に低下した状態を白血球減少症と定義します。設問の単位はnL表記となっていますが、慣用的にμL(=mm³)の値で覚えます。

  4. 4.  好中球減少症(neutropenia)では細菌に感染しやすくなる。

    好中球は細菌や真菌を貪食し、生体防御の最前線を担います。1,500/μL以下になると細菌感染リスクが高まり、500/μL以下では発熱性好中球減少症として緊急対応が必要となります。

  5. × 5.  無顆粒球症(agranulocytosis)は単球がなくなった病態をいう。

    無顆粒球症は顆粒球(特に好中球)が著明に減少した状態で、好中球が500/μL以下、特に100〜150/μL以下まで低下した重症型を指します。単球の消失ではありません。

好中球減少時の看護では、生もの・生水を避け、含嗽や手指衛生を徹底し、面会制限を設けるなど感染予防策(クリーンケア)を徹底します。発熱が出現したら速やかに血液培養を採取し、広域抗菌薬の投与へ進むのが原則です。化学療法後はナディール(最低値)を意識した観察が大切です。

白血球減少症の定義と、好中球減少が感染リスクと直結することを理解しているかを問います。