乳房超音波、何と説明する?
看護師国家試験 第111回 午前 第50問 / 成人看護学 / がん看護
国試問題にチャレンジ
乳房超音波検査を受ける女性患者への説明で正しいのはどれか。
- 1.「検査当日は起床時から飲食をしないでください」
- 2.「乳房を器具で挟んで検査します」
- 3.「月経中は検査ができません」
- 4.「仰向けで検査を行います」
対話形式の解説
博士
今日は乳房超音波検査の患者説明じゃ。マンモグラフィとの違いを整理しよう。
アユム
乳房超音波はどんな検査ですか?
博士
高周波の超音波を乳房に当て、反射波から内部構造を画像化する検査じゃ。被曝はゼロで若年者、妊婦、授乳中にも安全じゃ。
アユム
どんな体位で行うのですか?
博士
仰臥位で検査側の腕を頭側に挙上する。乳房が胸壁に広がりプローブが当てやすくなるんじゃ。
アユム
正解は選択肢4ですね。
博士
そのとおり。『仰向けで検査を行います』が適切な説明じゃ。
アユム
選択肢1の絶食指示は?
博士
不要じゃ。腹部エコーでは胆嚢観察のため絶食するが、乳房エコーは関係ない。
アユム
選択肢2の『器具で挟む』は?
博士
それはマンモグラフィの説明じゃ。乳房超音波はプローブを皮膚に当てるだけで圧迫しない。
アユム
選択肢3の『月経中は不可』は?
博士
月経中でも検査可能じゃ。ただし乳腺は月経前に緊満して評価しにくいこともあるため、精査目的では月経終了後~排卵前が推奨されることがある。
アユム
超音波とマンモグラフィの使い分けは?
博士
超音波はのう胞・充実性腫瘤の鑑別、腫瘤の性状評価、腋窩リンパ節評価に優れる。マンモグラフィは微小石灰化の検出が得意で、乳がん検診の主役じゃ。
アユム
デンスブレストって何ですか?
博士
乳腺組織の密度が高い乳房のことじゃ。若年者に多く、マンモグラフィでは腫瘤が乳腺に隠れて見えにくいため、超音波併用が有効とされる。
アユム
検査前の準備は?
博士
制汗剤やローションはプローブ接触を妨げるため拭き取り、金属アクセサリーを外す。上半身を脱ぎやすい服装で来院してもらうと良いぞ。
アユム
検査時間は?
博士
おおむね10~20分程度。痛みはなく、ゼリーが冷たい程度の不快感じゃ。
アユム
結果はその場で分かりますか?
博士
施行医の判断である程度のコメントは伝えられるが、正式な読影結果は後日となることも多い。精査が必要なら細胞診・組織診へ進むのじゃ。
POINT
乳房超音波は仰臥位で腕を挙上して行う非侵襲的検査で、被曝がなく若年者や妊婦にも安全です。飲食制限や月経周期の制約はなく、乳房を圧迫板で挟むマンモグラフィとは異なります。のう胞と充実性腫瘤の鑑別や腋窩リンパ節評価に優れ、デンスブレストではマンモグラフィとの併用が有効です。正確な患者説明が検査の安心感と協力につながります。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:乳房超音波検査を受ける女性患者への説明で正しいのはどれか。
解説:正解は 4 です。乳房超音波検査(乳房エコー)は高周波の超音波を乳房にあて、反射波から内部構造を画像化する非侵襲的検査です。被曝がなく若年者や妊婦、授乳中の女性にも安全に行えます。患者は仰臥位で検査側の腕を頭側に挙上し、プローブを当てやすい姿勢をとります。マンモグラフィと異なり乳房を挟む圧迫は行わず、飲食・月経周期にかかわらず施行可能です。
選択肢考察
-
× 1. 「検査当日は起床時から飲食をしないでください」
超音波検査は消化管や胆嚢のエコーと異なり、乳房では飲食制限は不要です。通常通りの食事で問題ありません。
-
× 2. 「乳房を器具で挟んで検査します」
乳房を圧迫板で挟むのはマンモグラフィの手技で、乳房超音波ではプローブを皮膚に当てるだけです。説明として誤りです。
-
× 3. 「月経中は検査ができません」
乳房超音波は月経周期に関係なく実施できます。ただし乳腺は月経前に緊満し評価しにくいことがあるため、精査目的では月経終了後~排卵前が望ましい場合もあります。
-
○ 4. 「仰向けで検査を行います」
仰臥位で検査側の腕を頭側に挙上する体位が標準です。乳房が広がりプローブが当てやすくなり、腋窩リンパ節も観察できます。これが正解です。
乳房超音波は乳腺密度が高い若年者や妊婦にも適しており、のう胞と充実性腫瘤の鑑別、腫瘤の性状評価、腋窩リンパ節評価に優れます。一方、マンモグラフィは微小石灰化の検出に優れ、乳がん検診の主役です。両者は補完関係にあり、デンスブレスト(高濃度乳腺)ではエコー併用が推奨されます。
非侵襲的検査である乳房超音波の特徴(体位・飲食・月経・圧迫の有無)を理解し、患者説明として適切な内容を選べるかを問う問題です。
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