広汎子宮全摘術後の性機能障害看護
看護師国家試験 第103回 午前 第54問 / 成人看護学 / 泌尿器・性・生殖器系
国試問題にチャレンジ
広汎子宮全摘術後の性機能障害に対する看護で適切なのはどれか。
- 1.性生活に関する指導はパートナーにも行う。
- 2.性行為は手術後約2週間で再開できると説明する。
- 3.腟が乾燥している場合は、性行為を避けるよう説明する。
- 4.性に対する不安を患者が表出するまで、性の話題を避ける。
対話形式の解説
博士
今日は広汎子宮全摘術後の性機能障害に対する看護を考えるぞ。
アユム
どんな術後障害がありますか?
博士
腟壁切除による腟短縮、卵巣摘出やホルモン変化による分泌低下、骨盤神経損傷による感覚低下などじゃ。
アユム
性に関する話題はデリケートですね。
博士
じゃからこそ患者一人ではなくパートナーと一緒に指導するのが大切じゃ。正解は1じゃな。
アユム
2の2週間で再開はどうですか?
博士
個人差が大きく、医師が創部治癒を確認したうえで判断するもので一律には言えん。
アユム
3の腟乾燥なら避けるべきですか?
博士
いや、潤滑剤や潤滑ゼリー付きコンドームを用いれば痛みを軽減でき、避ける必要はない。
アユム
4の患者が表出するまで待つのは?
博士
性の話題は自ら切り出しにくいから、看護師から退院前に話題を投げかけ相談しやすい雰囲気を作るのが原則じゃ。
アユム
心理的な面のケアも大切ですね。
博士
リエゾンナースや専門カウンセラーに繋ぐのも有効じゃ。
アユム
パートナーへの説明はいつ行うとよいですか?
博士
退院指導の際、本人の同意を得て同席してもらうのが理想じゃ。
アユム
術後の生活を整えるためにも積極的支援が必要ですね。
博士
性は生活の質に直結する大切なテーマじゃ。配慮と専門性を持って関わるのじゃ。
POINT
広汎子宮全摘術後は腟短縮や潤滑低下、骨盤神経障害による性機能障害が生じます。看護師は患者だけでなくパートナーにも指導を行い、潤滑剤の使用や心理的支援を含めて夫婦で取り組めるよう支えます。再開時期は医師の判断に委ね、性の話題は看護師から積極的に提供する姿勢が求められます。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:広汎子宮全摘術後の性機能障害に対する看護で適切なのはどれか。
解説:正解は1です。広汎子宮全摘術は子宮頸癌などに対し子宮・腟壁の一部・基靱帯・骨盤リンパ節などを広範に切除する術式で、術後は腟短縮、分泌低下、骨盤神経損傷による感覚低下などにより性機能障害が生じやすくなります。性機能の問題は一人で抱えるものではなく、パートナーへの理解と協力が不可欠であるため指導はパートナーにも行います。
選択肢考察
-
○ 1. 性生活に関する指導はパートナーにも行う。
退院後の生活ではパートナーの理解と配慮が必要不可欠です。本人とパートナーが一緒に説明を受けることで、不安共有や潤滑剤の使用などの工夫を二人で取り組めるようになります。
-
× 2. 性行為は手術後約2週間で再開できると説明する。
再開時期は創部治癒や個々の回復状態により異なり、医師の判断に委ねられます。看護師が一律に2週間と説明するのは適切ではありません。
-
× 3. 腟が乾燥している場合は、性行為を避けるよう説明する。
腟乾燥は術後によくみられる症状ですが、潤滑剤や潤滑ゼリー付きコンドームの使用により痛みを軽減でき、避ける必要はありません。
-
× 4. 性に対する不安を患者が表出するまで、性の話題を避ける。
性の話題は患者自身からは表出しにくいテーマです。看護師から退院前に積極的に話題提供し、相談しやすい環境を作ることが必要です。
広汎子宮全摘術では膀胱直腸機能障害(排尿障害)、リンパ浮腫、性機能障害が主な後遺症です。性機能障害には腟短縮、潤滑低下、性交痛、感覚低下などがあり、潤滑剤使用や体位の工夫、パートナーとの十分なコミュニケーションが鍵となります。患者の心理的サポートとともに、必要に応じて専門カウンセラーやリエゾンナースに繋ぐことも看護の役割です。
広汎子宮全摘術後の性機能障害に対する具体的な看護対応を理解しているかを問う問題です。
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