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地域包括ケアシステム——植木鉢で覚える5つの構成要素

看護師国家試験 第114回 午後 第44問 / 地域・在宅看護論 / 地域包括ケアシステムと多職種連携

国試問題にチャレンジ

114回 午後 第44問

地域包括ケアシステムの構成要素はどれか。

  1. 1.交通
  2. 2.雇用
  3. 3.情報
  4. 4.住まい

対話形式の解説

博士 博士

今日は地域包括ケアシステムの5構成要素を学ぶぞ。国試では超頻出じゃ。

アユム アユム

2025年問題に向けた仕組みですよね。

博士 博士

その通り。団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年を見据えて、「住み慣れた地域で人生の最後まで自分らしく暮らせる」ように構築されたシステムじゃ。

アユム アユム

構成要素って覚えにくいんですよね…。

博士 博士

そこで「植木鉢」のイメージで覚えるのじゃ。皿が「本人の選択と本人・家族の心構え」、鉢が「住まいと住まい方」、土が「介護予防・生活支援」、葉が「医療・看護/介護・リハビリ/保健・福祉」じゃ。

アユム アユム

鉢がしっかりしていないと土も葉も育たない、という意味ですか。

博士 博士

その通り。住まいが不安定だと、どんな医療・介護サービスも届けられん。だから「住まい」は5要素のなかでも土台中の土台じゃ。

アユム アユム

じゃあ選択肢4の「住まい」が正解ですね。

博士 博士

うむ。具体的にはサービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホーム、住宅改修、福祉用具貸与などが含まれる。

アユム アユム

選択肢1の「交通」も大事そうですけど…。

博士 博士

交通は地域生活の基盤として極めて重要じゃが、5構成要素には含まれぬ。買い物難民・通院困難への対策として広い意味で「生活支援」の一部に取り込まれることはあるな。

アユム アユム

「雇用」と「情報」もそれぞれ大事ですよね。

博士 博士

雇用は高齢者の社会参加や生きがい支援、情報はICT活用や多職種連携の基盤——どちらも地域包括ケアを動かす重要な要素じゃが、5構成要素そのものではない。

アユム アユム

構成要素は「医療・介護・介護予防・生活支援・住まい」の5つと覚えればいいんですね。

博士 博士

うむ。語呂で「医・介・予・生・住」と唱えてもよいぞ。さらに圏域は中学校区くらい、おおむね人口1万人前後で、徒歩30分以内が目安じゃ。

アユム アユム

中核機関は地域包括支援センターですよね。

博士 博士

よく覚えておるな。地域包括支援センターは①総合相談支援、②権利擁護、③包括的・継続的ケアマネジメント支援、④介護予防ケアマネジメントの4業務を担う。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーの3職種が配置されておるのも国試頻出じゃ。

アユム アユム

看護師としては医療・介護の連携窓口として活用していくんですね。

POINT

地域包括ケアシステムの5構成要素は「医療・介護・介護予防・生活支援・住まい」であり、本問の正解は「住まい」です。本システムは2025年を目途に、重度の要介護状態になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられることを目指す仕組みで、「植木鉢」モデルでは住まいが鉢、介護予防・生活支援が土、医療・介護・福祉が葉、本人の選択が皿として位置づけられます。中核機関である地域包括支援センターでは保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーが連携し、総合相談から介護予防まで包括的に支援します。看護師にとっては地域・在宅看護論の最重要概念であり、構成要素と中核機関の役割を確実に押さえておきましょう。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:地域包括ケアシステムの構成要素はどれか。

解説:正解は 4 「住まい」です。地域包括ケアシステムは、団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据えて構築された制度概念で、「重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができる」ことを目指します。その構成要素は厚生労働省により①医療、②介護、③介護予防、④生活支援、⑤住まいの5つと定義されています。「住まい」は植木鉢に例えるなら土台の鉢にあたる最も基本的な要素で、住まいが安定していなければ他のサービスも届けることができません。

選択肢考察

  1. × 1.  交通

    交通は地域生活を支える社会基盤として重要だが、地域包括ケアシステムの5構成要素には含まれない。買い物難民・通院困難への対策として「生活支援」の一部に位置づけられる場合がある。

  2. × 2.  雇用

    雇用は社会参加や経済的基盤として重要だが、5構成要素には含まれない。高齢者の就労支援は介護予防や生きがい支援の文脈で扱われる。

  3. × 3.  情報

    情報共有・ICT活用は地域包括ケアの推進手段として欠かせないが、5構成要素そのものではない。多職種連携の基盤として位置づけられる。

  4. 4.  住まい

    5構成要素の一つ。サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホーム、住宅改修、福祉用具などにより、住み慣れた地域で暮らし続けられる住環境を整備する。

地域包括ケアシステムは「植木鉢」の図でよく説明される。鉢=住まいと住まい方、土=介護予防・生活支援、葉=医療・看護/介護・リハビリテーション/保健・福祉、皿=本人の選択と本人・家族の心構え。鉢(住まい)が壊れていれば土も葉も育たないという考え方である。中学校区程度(人口1万人前後、徒歩30分圏)を日常生活圏域とし、地域包括支援センターが中核機関として総合相談・権利擁護・包括的継続的ケアマネジメント・介護予防ケアマネジメントの4業務を担う。

地域包括ケアシステムの5構成要素(医療・介護・介護予防・生活支援・住まい)を問う頻出問題。「植木鉢」のイメージで覚える。