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保助看法に何が書かれているか—看護職の根幹法令を読み解く

看護師国家試験 第114回 午後 第5問 / 必修問題 / 看護における倫理と法律

国試問題にチャレンジ

114回 午後 第5問

保健師助産師看護師法に定められている事項はどれか。

  1. 1.離職時の届出
  2. 2.免許付与時の欠格事由
  3. 3.定期健康診断の実施義務
  4. 4.都道府県ナースセンターの指定

対話形式の解説

博士 博士

今日は保健師助産師看護師法、通称「保助看法」について学ぶぞ。看護職の根幹となる法律じゃ。

サクラ サクラ

看護師の業務独占や名称独占を定めている法律ですよね。

博士 博士

その通り。では今回の選択肢の中で、保助看法に定められているものはどれかな?

サクラ サクラ

うーん、欠格事由でしょうか?離職時の届出も看護師に関係ありそうですけど…。

博士 博士

正解は欠格事由じゃ。保助看法第9条に相対的欠格事由が規定されておる。

サクラ サクラ

欠格事由って具体的にはどんな内容なんですか?

博士 博士

免許を与えるかどうか判断する際の基準じゃ。例えば罰金以上の刑に処せられた者、麻薬中毒者、心身障害で業務遂行が困難な者などが該当する。

サクラ サクラ

「相対的」というのは?

博士 博士

絶対的に免許を与えないわけではなく、厚生労働大臣が個別に判断する余地がある、という意味じゃ。以前は視覚・聴覚障害者が絶対的欠格事由じゃったが、2001年の改正で相対的欠格事由に変更された。

サクラ サクラ

差別的な制限が緩和されたんですね。離職時の届出はどの法律ですか?

博士 博士

それは「看護師等の人材確保の促進に関する法律」じゃ。2015年から施行されておる。看護職が離職する際、都道府県ナースセンターに届け出る制度じゃ。

サクラ サクラ

復職支援につなげるためですね。ナースセンターも同じ法律ですか?

博士 博士

そうじゃ。都道府県ナースセンターの指定は人材確保法に基づく。離職届出の受付、就業相談、復職研修などを担っておる。

サクラ サクラ

定期健康診断の実施義務は?

博士 博士

これは労働安全衛生法じゃ。事業者は労働者に年1回以上の定期健康診断を実施する義務がある。看護職に限った話ではない。

サクラ サクラ

法律ごとに役割が違うんですね。

博士 博士

そうじゃ。保助看法は「資格と業務」、人材確保法は「人材の確保と支援」、労働安全衛生法は「労働者の安全と健康」と整理するとわかりやすい。

サクラ サクラ

守秘義務はどの法律ですか?

博士 博士

保健師・看護師・准看護師は保助看法第42条の2で規定されておる。ただし助産師の守秘義務は刑法第134条じゃ。これも頻出ポイント。

サクラ サクラ

看護職として働く根拠の法律をしっかり理解しておくのは大事ですね。

POINT

保健師助産師看護師法(保助看法)は看護職の資格・免許・試験・業務・義務などを定める根幹法令で、第9条に相対的欠格事由が規定されています。罰金以上の刑、麻薬中毒、業務遂行困難な心身障害などが免許付与時の判断基準となります。一方、看護職の離職時届出や都道府県ナースセンターの指定は「看護師等の人材確保の促進に関する法律」、定期健康診断の実施義務は「労働安全衛生法」と、それぞれ別の法律に規定されています。法律ごとの役割を「資格・人材確保・労働安全衛生」と分類して整理することが必修問題対策の鍵です。看護師として法的根拠を理解することは、専門職としての責務と権利を守るうえで欠かせません。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:保健師助産師看護師法に定められている事項はどれか。

解説:正解は 2 です。保健師助産師看護師法(保助看法)は、保健師・助産師・看護師・准看護師の資格、免許、試験、業務、義務などを定める看護職の根幹法令です。第二章「免許」の中に、未成年者・成年被後見人・被保佐人や、罰金以上の刑に処せられた者、業務に関し犯罪・不正行為のあった者、心身障害により業務を適正に行えない者、麻薬・大麻・あへん中毒者などを「相対的欠格事由」として規定し、免許付与時の判断基準としています。

選択肢考察

  1. × 1.  離職時の届出

    看護職の離職時届出制度は「看護師等の人材確保の促進に関する法律」に基づき、2015年から施行されたもの。保助看法ではない。

  2. 2.  免許付与時の欠格事由

    保助看法第9条で相対的欠格事由が規定されており、免許付与時の判断基準となる。

  3. × 3.  定期健康診断の実施義務

    事業者に対する定期健康診断の実施義務は労働安全衛生法に定められている。保助看法ではない。

  4. × 4.  都道府県ナースセンターの指定

    都道府県ナースセンターの指定は「看護師等の人材確保の促進に関する法律」に基づく。離職届出受付、就業相談、研修などを担う。

保助看法には、免許・国家試験のほか、業務独占(助産・診療の補助・療養上の世話)、名称独占、守秘義務(保健師・看護師・准看護師は第42条の2、助産師は刑法)、特定行為に係る研修制度などが定められている。一方、看護職の確保・養成・離職対策は「看護師等の人材確保の促進に関する法律」、健康診断は「労働安全衛生法」など別法令で規定される点を整理しておきたい。

看護関連法規の役割分担を問う問題。保助看法は「資格・免許・業務」、人材確保法は「離職届出・ナースセンター」と区別する。