オピオイドの剤形を整理しよう
看護師国家試験 第104回 午後 第17問 / 必修問題 / 薬物の作用と管理
国試問題にチャレンジ
貼付剤として用いられる薬剤はどれか。
- 1.フェンタニル
- 2.リン酸コデイン
- 3.モルヒネ塩酸塩
- 4.オキシコドン塩酸塩
対話形式の解説
博士
貼付剤として用いられるオピオイドはどれかのう。
サクラ
フェンタニルですよね。
博士
正解じゃ。脂溶性が高く皮膚を通りやすいのじゃ。
サクラ
製品名は何がありますか。
博士
デュロテップMTパッチやフェントステープなどじゃ。
サクラ
モルヒネは貼付剤にできないのですか。
博士
水溶性で皮膚透過性が低いから難しいのじゃ。
サクラ
オキシコドンも経口や注射が中心ですね。
博士
そうじゃ。徐放錠や速放錠、注射薬で使うのじゃ。
サクラ
リン酸コデインの主な用途は何ですか。
博士
鎮咳薬としての使用が中心じゃ。
サクラ
フェンタニルパッチで注意することはありますか。
博士
発熱や入浴で吸収増加、温罨法は禁忌じゃ。
サクラ
副作用は何でしょう。
博士
呼吸抑制、傾眠、便秘、悪心が代表的じゃ。
サクラ
レスキュー薬はどう使いますか。
博士
突出痛にはオプソやアブストラルなど速効性製剤を併用するのじゃよ。
POINT
フェンタニルは脂溶性の高さを活かして貼付剤化された強オピオイドで、慢性疼痛やがん性疼痛の持続的コントロールに使用されます。モルヒネ・オキシコドン・コデインは経口や注射が中心で貼付剤製剤はありません。発熱や入浴での吸収増加、呼吸抑制などの副作用に注意し、レスキュー薬の併用方法も理解しておくことが重要です。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:貼付剤として用いられる薬剤はどれか。
解説:正解は 1 です。フェンタニルは経皮吸収型製剤(デュロテップMTパッチ、フェントステープなど)として開発され、慢性疼痛・がん性疼痛の持続管理に広く用いられています。
選択肢考察
-
○ 1. フェンタニル
脂溶性が高く皮膚を通過しやすい性質を活かして貼付剤化されています。1〜3日ごとに貼り替え、安定した血中濃度を保てるのが特徴です。
-
× 2. リン酸コデイン
鎮咳・鎮痛目的に錠剤や散剤として経口投与される薬剤で、貼付剤の製剤はありません。
-
× 3. モルヒネ塩酸塩
錠剤・カプセル・坐薬・注射薬など多彩な剤形がありますが、皮膚透過性が低く貼付剤としては製剤化されていません。
-
× 4. オキシコドン塩酸塩
経口徐放錠や注射薬として使用される強オピオイドですが、貼付剤の製剤はありません。
フェンタニル貼付剤は発熱や入浴で吸収量が増加し過量投与となる危険があるため、貼付部位の温罨法は禁忌です。呼吸抑制・傾眠・便秘などオピオイド共通の副作用と、レスキュー薬の併用方法も理解しておきましょう。
代表的な麻薬性鎮痛薬の剤形を整理し、貼付剤として使えるオピオイドはフェンタニルであることを問う問題です。
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