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心原性ショックの初期徴候を見抜く

看護師国家試験 第103回 午後 第11問 / 必修問題 / 徴候と疾患

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第11問

心原性ショックで直ちに現れる徴候はどれか。

  1. 1.血圧の上昇
  2. 2.体温の上昇
  3. 3.尿量の増加
  4. 4.脈拍数の増加

対話形式の解説

博士 博士

心原性ショックは心臓のポンプ機能が破綻して心拍出量が急減する病態じゃ。心筋梗塞や重症不整脈が代表的な原因じゃのう。

サクラ サクラ

博士、心拍出量が下がるとまず体は何で代償するんですか?

博士 博士

心拍出量=1回拍出量×心拍数じゃから、1回拍出量が落ちたら心拍数を上げるしかない。だから交感神経が興奮して頻脈になるのじゃ。

サクラ サクラ

じゃあ正解は4の脈拍数の増加ですね!

博士 博士

その通り。1の血圧の上昇は誤りで、心拍出量低下により収縮期血圧はむしろ下がる。2の体温の上昇も誤りで、末梢循環不全で四肢冷感が起こり体温は低下傾向となるのじゃ。

サクラ サクラ

3の尿量はどうですか?

博士 博士

腎血流量低下とレニン・アルドステロン系の活性化で尿量は減少する。乏尿はショックの重要指標じゃな。

サクラ サクラ

ショックの5Pも覚えておいた方がよいですね。

博士 博士

うむ。皮膚蒼白・虚脱・冷汗・脈拍触知不能・呼吸不全じゃ。フォレスター分類IV型が心原性ショックの典型像じゃぞ。

サクラ サクラ

頻脈は最も早く出現する代償反応として押さえておきます。

博士 博士

ベッドサイドでは脈の触知と血圧、尿量、皮膚所見をセットで評価することが大切じゃ。

POINT

心原性ショックは心拍出量の急激な低下により発症し、最も早期に現れる代償反応は交感神経興奮による頻脈です。血圧低下、体温低下、乏尿はやや遅れて出現します。ショックの5徴候とフォレスター分類を併せて理解しておきましょう。臨床では脈拍・血圧・尿量・皮膚所見の連続観察が重要です。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:心原性ショックで直ちに現れる徴候はどれか。

解説:正解は 4 です。心原性ショックは心筋梗塞や重症不整脈、心タンポナーデなどポンプ機能そのものが破綻して心拍出量が急減する病態です。心拍出量=1回拍出量×心拍数なので、1回拍出量が落ちるとまず交感神経が興奮し、頻脈で代償しようとします。よって最も早期に現れる徴候は脈拍数の増加です。

選択肢考察

  1. × 1.  血圧の上昇

    心拍出量低下によって収縮期血圧はむしろ低下します。代償的な末梢血管収縮で拡張期血圧が保たれることはあっても、上昇が「直ちに」現れるわけではありません。

  2. × 2.  体温の上昇

    末梢循環不全で四肢冷感が起こり、体温は低下傾向となります。発熱は感染性ショックでみられる徴候です。

  3. × 3.  尿量の増加

    腎血流量の低下とレニン・アルドステロン系の活性化で尿量は減少します。乏尿(0.5mL/kg/時未満)はショックの重要な指標です。

  4. 4.  脈拍数の増加

    心拍出量低下を補うために交感神経が興奮し、心拍数が反射的に増加します。ショック初期に最も早く出現する代償反応です。

ショックの5徴候(5P)は皮膚蒼白Pallor・虚脱Prostration・冷汗Perspiration・脈拍触知不能Pulselessness・呼吸不全Pulmonary deficiencyです。心原性ショックではフォレスター分類IV型(低心拍出+肺うっ血)が典型で、収縮期血圧90mmHg未満、頻脈、湿性ラ音、乏尿、意識障害が揃います。

心原性ショックで最初に出現する代償反応として頻脈を理解しているかを問う問題です。