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最も危険な不整脈を見抜こう

看護師国家試験 第104回 午前 第12問 / 必修問題 / 徴候と疾患

国試問題にチャレンジ

104回 午前 第12問

最も緊急性の高い不整脈(arrhythmia)はどれか。

  1. 1.心房細動(atrial fibrillation)
  2. 2.心室細動(ventricular fibrillation)
  3. 3.Ⅰ度房室ブロック(first degree atrioventricular block)
  4. 4.完全右脚ブロック(complete right bundle branch block)

対話形式の解説

博士 博士

今日は不整脈の緊急度について考えるぞ。最も急ぐべきはどれかわかるかの

アユム アユム

心室細動だと思います

博士 博士

その通りじゃ。なぜそう判断したのかの

アユム アユム

心室がけいれんすると全身に血液を送れず、すぐに心停止になると習いました

博士 博士

うむ。1分間に300回以上の不規則な興奮で、有効な拍出がゼロになる

アユム アユム

対応はAEDによる除細動でしたよね

博士 博士

そうじゃ。心室細動と無脈性心室頻拍は除細動適応リズムじゃ

アユム アユム

心房細動はどうなんですか

博士 博士

心房がけいれんしても房室結節がフィルターになり、心室は何とか動く。緊急性は低めじゃが脳梗塞リスクが高い

アユム アユム

だから抗凝固薬を使うんですね

博士 博士

Ⅰ度房室ブロックはどうじゃ

アユム アユム

PR間隔が延長するだけで脱落はなく、ほぼ無症状と聞きました

博士 博士

右脚ブロックも左脚から伝わるから命に直結はしない

アユム アユム

ただブルガダ症候群の右脚ブロックは要注意ですね

博士 博士

よく勉強しておるの。リズムだけでなく循環動態と背景疾患も合わせて見るのじゃ

POINT

最も緊急性の高い不整脈は心室細動で、心室の無秩序な痙攣によって心拍出が消失し、数分で死に至るため即座の胸骨圧迫と電気的除細動が必要です。心房細動やⅠ度房室ブロック、右脚ブロックは血行動態への影響が比較的小さく、緊急対応の優先度は下がります。除細動適応リズムを瞬時に判断できる力が看護師には求められます。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:最も緊急性の高い不整脈(arrhythmia)はどれか。

解説:正解は 2 です。心室細動は心室筋が無秩序に痙攣して有効な拍出ができず、数分以内に致死的となる不整脈であり、直ちに胸骨圧迫と電気的除細動が必要です。

選択肢考察

  1. × 1.  心房細動(atrial fibrillation)

    心房が無秩序に興奮し心拍出量がやや低下しますが、即時に致命的とはならず、抗凝固療法やレートコントロールで管理可能なため緊急性は心室細動より低いです。

  2. 2.  心室細動(ventricular fibrillation)

    心室筋が無秩序に痙攣し心拍出が消失するため意識消失と心停止に直結し、最も緊急性の高い致死的不整脈で除細動が第一選択となります。

  3. × 3.  Ⅰ度房室ブロック(first degree atrioventricular block)

    PR間隔が0.20秒以上に延長するのみで脈の脱落はなく、健常者にもみられ通常無症状で経過観察となるため緊急性は低いです。

  4. × 4.  完全右脚ブロック(complete right bundle branch block)

    右脚の伝導が途絶しても左脚から右室へ興奮が伝わるため血行動態への影響は小さく、健常者にも認められ多くは治療不要です。

心室細動と無脈性心室頻拍は除細動適応(shockable rhythm)であり、AED使用と質の高い心肺蘇生が救命の鍵です。一方、心静止やPEAは除細動適応外でアドレナリン投与とCPRを継続します。心房細動でも血行動態が破綻している場合は緊急電気的除細動の対象となるため、リズムだけでなく循環動態の評価も重要です。

致死的不整脈の判別と緊急対応の優先順位を理解しているかを問う問題です。