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採尿の5種類を目的別に整理!中間尿から24時間尿まで

看護師国家試験 第106回 午後 第35問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術

国試問題にチャレンジ

106回 午後 第35問

検査の目的と採尿方法の組合せで正しいのはどれか。

  1. 1.細菌の特定中間尿
  2. 2.腎機能の評価杯分尿
  3. 3.肝機能の評価24時間尿
  4. 4.尿道の病変の推定早朝尿

対話形式の解説

博士 博士

今回は採尿法の使い分けじゃ。5種類ほどあるからきちんと整理するぞ。

サクラ サクラ

中間尿って、排尿の途中の尿を取るんですよね?

博士 博士

その通り。最初の尿には外尿道口の常在菌が混じるから、その部分を捨てて次の尿を清潔なカップで受けるのじゃ。

サクラ サクラ

なるほど、感染症の検査で使うんですね。

博士 博士

尿路感染症の診断、つまり尿培養検査でよく使う。女性は前から後ろに拭いてから採るのがポイントじゃ。

サクラ サクラ

分杯尿はどうですか?

博士 博士

分杯尿は2〜3個のカップに尿を分けて取る方法。尿の『どの部分』に異常があるかで、どこからの出血か推定するのじゃ。

サクラ サクラ

えっ、どうやって部位がわかるんですか?

博士 博士

1杯目に血が多い→尿道からの出血。3杯目(最後)に血が多い→膀胱頸部や前立腺・腎からの出血。全杯通して血尿なら膀胱以上の上部尿路じゃ。

サクラ サクラ

腎機能の評価に分杯尿って書いてあったら、それはひっかけですね。

博士 博士

その通り。腎機能評価には24時間尿を使う。クレアチニンクリアランス(Ccr)の計算には1日分の尿が必要だからじゃ。

サクラ サクラ

24時間尿はどうやって取るんですか?

博士 博士

朝起きて最初の尿は『前日の分』として捨てる。以降の尿を全部専用の蓄尿容器に溜める。翌朝同じ時刻の尿まで入れて終了じゃ。

サクラ サクラ

1回でも捨てちゃうとダメなんですね。

博士 博士

うむ、1回の漏れで総量が狂うから看護指導が重要じゃよ。

サクラ サクラ

早朝尿はどんなときに使うんですか?

博士 博士

起床直後の尿で、水分摂取前のもっとも濃い尿じゃ。蛋白や糖、hCG(妊娠反応)、結核菌などの検出に適しておる。一般尿定性のゴールデンスタンダードでもある。

サクラ サクラ

肝機能の評価は24時間尿でしたっけ?

博士 博士

いや、肝機能は血液検査(AST、ALT、ビリルビンなど)が中心じゃ。尿検査は主に腎・泌尿器系と内分泌・代謝系の評価に使うのじゃよ。

サクラ サクラ

カテーテル採尿はどんな時ですか?

博士 博士

自力採尿が難しいとき、または無菌検体が絶対に必要なとき(尿路感染精査など)じゃ。感染リスクがあるため安易には行わん。

サクラ サクラ

5種類の目的別整理、頭に入りました!

POINT

採尿法は目的によって厳密に使い分けられ、中間尿は細菌検査、分杯尿は血尿の部位推定、24時間尿は腎機能・電解質評価、早朝尿は一般尿定性・妊娠反応というのが基本対応です。本問の正解は『細菌の特定=中間尿』で、外尿道口常在菌の混入を避ける目的が理解のポイントです。採尿法の選択は検査精度に直結し、誤った採取は再検査や誤診の原因になるため、看護師は『何を調べるための検体か』を常に確認する姿勢が必要です。尿は身体を映す鏡ともいわれ、基本手技だからこそ正確な実施が求められる領域です。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:検査の目的と採尿方法の組合せで正しいのはどれか。

解説:正解は1です。尿細菌検査(尿培養)では、外尿道口周辺に存在する常在菌の混入を防ぐため、排尿開始後の最初の部分を捨て、途中の尿を清潔な容器で採取する『中間尿』を用います。女性は陰部を前から後ろに清拭してから採尿するなど、汚染を最小限にする手技が重要です。

選択肢考察

  1. 1.  細菌の特定中間尿

    中間尿は外尿道口の常在菌混入を避けるため、最初の尿を捨てて中間の尿のみ採取する方法。尿路感染症の診断における尿培養検査の標準的採取法である。

  2. × 2.  腎機能の評価杯分尿

    分杯尿(杯分尿)は排尿を2〜3個のカップに分けて採取し、肉眼的血尿の出血部位を推定する検査法。1杯目異常なら尿道、3杯目異常なら膀胱頸部・前立腺・腎、全体なら膀胱以上が示唆される。腎機能評価には用いない。腎機能評価は24時間尿によるクレアチニンクリアランスが標準。

  3. × 3.  肝機能の評価24時間尿

    24時間尿は1日の総尿量と各成分を測定する検査で、主に腎機能評価(Ccr、蛋白尿定量、電解質排泄)や内分泌疾患の診断に用いられる。肝機能評価は血液検査(AST、ALT、ビリルビンなど)が中心。

  4. × 4.  尿道の病変の推定早朝尿

    早朝尿は起床直後の第一尿で、濃縮尿であるため蛋白・糖・細胞成分の検出に適し、一般尿定性検査や妊娠反応、結核菌検査などに用いる。尿道病変の推定には分杯尿・膀胱鏡・尿道造影・尿流量測定などが用いられる。

採尿方法の代表的な5種類を押さえておくと確実。①中間尿→尿培養・感染症②早朝尿→一般尿定性、妊娠反応③随時尿→スクリーニング④分杯尿(2杯法・3杯法)→血尿の部位推定⑤24時間尿(蓄尿)→腎機能評価・蛋白尿定量・電解質排泄・内分泌疾患。カテーテル採尿は無菌的検体が必要なときに使う。尿は排尿直後であれば体温に近い温度を保持しており、放置で細菌増殖・蛋白分解が進むため、採取後は速やかに検査室へ届けるのが原則。

採尿方法(中間尿・分杯尿・24時間尿・早朝尿)の目的を正しく結びつけられるかを問う基本問題。