注射針の刺入角度を整理しよう
看護師国家試験 第110回 午前 第37問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術
国試問題にチャレンジ
成人の前腕に静脈留置針を穿刺するときの刺入角度で適切なのはどれか。
- 1.10~20度
- 2.30~40度
- 3.50~60度
- 4.70~80度
対話形式の解説
博士
注射針は種類によって刺入角度が違うのを知っとるかな?
サクラ
皮下注射や筋肉注射で角度が違うと聞いたことがあります。
博士
うむ、まず皮内注射は5〜15度、ほぼ皮膚に平行に近いのじゃ。
サクラ
ツベルクリン反応のときのあれですね。
博士
そうじゃ。皮下注射は10〜30度、筋肉注射は45〜90度じゃ。
サクラ
静脈留置針はどのくらいですか?
博士
前腕の静脈は皮膚の表層にあるから10〜20度が適切じゃ。
サクラ
選択肢1が正解ですね。
博士
その通り。深い角度だと後壁を貫いてしまうからのう。
サクラ
逆血が確認できたらどうしますか?
博士
角度をさらに寝かせて、外筒だけを血管内へ進めるのじゃ。
サクラ
内針はそのまま抜くんですね。
博士
そうじゃ。内針を戻したり進めたりするのはNGじゃ。
サクラ
穿刺前の駆血や皮膚伸展も大事ですよね。
博士
血管を固定することで成功率が上がる。動きやすい血管は親指で軽く押さえるのじゃ。
サクラ
失敗したときは何に気をつけますか?
博士
血腫防止のため圧迫止血を十分に行い、同一部位の再穿刺は避けるのじゃ。
サクラ
角度と手順をセットで覚えれば安心ですね。
POINT
静脈留置針の刺入角度は10〜20度が標準で、前腕の浅在静脈に適しています。皮内注射は5〜15度、皮下注射は10〜30度、筋肉注射は45〜90度と注射の種類で異なります。逆血確認後は角度を寝かせて外筒を進めるなど、一連の手技を正しく理解することが安全な穿刺につながります。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:成人の前腕に静脈留置針を穿刺するときの刺入角度で適切なのはどれか。
解説:正解は1です。成人の前腕皮静脈は皮膚表層に位置するため、静脈留置針は10〜20度の浅い角度で穿刺します。角度が深いと血管後壁を貫いてしまい、血腫や点滴漏れの原因となります。逆血を確認したら角度をさらに寝かせ、外筒を血管内に進めます。
選択肢考察
-
○ 1. 10~20度
前腕の浅在静脈に対して適切な角度で、血管を貫通させずに安全に留置針を進められます。
-
× 2. 30~40度
浅在静脈に対しては角度が深すぎ、血管後壁を突き抜ける危険があります。
-
× 3. 50~60度
筋肉注射に近い角度であり、静脈穿刺では深すぎて不適切です。
-
× 4. 70~80度
皮下組織を大きく貫くため、血管損傷や疼痛の原因となり静脈穿刺では不適切です。
参考として、皮内注射は5〜15度、皮下注射は10〜30度、筋肉注射は45〜90度(三角筋では45度、中殿筋では90度)が標準的な刺入角度です。静脈留置針では駆血・皮膚伸展・血管固定を行い、逆血を確認したら角度を寝かせて外筒のみを進め、内針を抜去するという一連の手技を理解しておきましょう。
注射針の種類ごとに異なる刺入角度、特に静脈留置針の角度を正確に覚えているかが問われています。
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