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片麻痺患者の安全な歩行介助

看護師国家試験 第105回 午前 第40問 / 基礎看護学 / 日常生活援助技術

国試問題にチャレンジ

105回 午前 第40問

片麻痺のある患者の歩行介助で正しいのはどれか。

  1. 1.患者の患側に立つ。
  2. 2.靴底は摩擦が少ないものを準備する。
  3. 3.杖を使用する場合は杖を持つ側で介助する。
  4. 4.階段を昇る場合は患側下肢から昇るように指導する。

対話形式の解説

博士 博士

今日は片麻痺患者の歩行介助じゃ。脳卒中後のリハビリや日常生活支援で頻出のテーマじゃぞ。

アユム アユム

片麻痺とは左右どちらかに麻痺がある状態ですよね。

博士 博士

そうじゃ。脳梗塞や脳出血で片側の運動機能や感覚機能が障害されておる。患側は筋力低下や感覚鈍麻で踏ん張りが効かず、ふらつきやすい。

アユム アユム

選択肢1の患側に立つのが正解ですね。

博士 博士

正解じゃ。介助者は患側やや後方に立ち、患者の腰や腋窩を支えることで転倒を防ぐ。健側は杖や壁でカバーできるから、患側を補強するのが原則じゃ。

アユム アユム

選択肢2の摩擦が少ない靴底は。

博士 博士

誤りじゃ。摩擦が少ないと滑りやすく転倒リスクが増す。滑り止めがあり、かかとが覆われた、足にフィットする靴が望ましい。スリッパや脱げやすい靴は避けるのじゃ。

アユム アユム

選択肢3の杖を持つ側で介助するは。

博士 博士

これも誤り。杖は健側で持つから、介助は杖を持たない側、つまり患側で行うのが原則じゃ。杖と介助者が反対側になるイメージじゃな。

アユム アユム

なぜ杖は健側で持つのですか。

博士 博士

杖は体重を支える補助具で、健側の手でしっかり握る必要がある。患側は麻痺で握力が弱く、杖を十分に支えられないからじゃ。

アユム アユム

選択肢4の階段昇りを患側からはどうですか。

博士 博士

これは誤り。階段の昇降には原則があってな。「健側から昇り、患側から降りる」のじゃ。

アユム アユム

なぜそうなるのでしょうか。

博士 博士

昇る時は先に出す足が支持脚になる。健側が先に段を上がれば、残った患側は健側で引き上げる形になり楽じゃ。降りる時は先に出した足が下の段で支えるから、患側を先に出して健側が上で支える形がよい。

アユム アユム

語呂合わせがありますか。

博士 博士

「行きは良い良い、帰りは怖い」あるいは「健上・患下」などで覚えるとよい。昇りは健側上、降りは患側下と整理するのじゃ。

アユム アユム

杖も含めた順序はどうなりますか。

博士 博士

3動作歩行で、昇りは杖→健側下肢→患側下肢、降りは杖→患側下肢→健側下肢の順じゃ。常に2点以上が接地していて安定しておる。

アユム アユム

介助者の立ち位置も階段では変わりますか。

博士 博士

よい質問じゃ。階段では昇りは介助者が患側後方、降りは患側前方に立つ。転落を防ぐため、常に低い側から支えるのが鉄則じゃ。

アユム アユム

歩行介助の基本が整理できました。正解は1ですね。

博士 博士

よく学んだの。患側を守る、適切な履物、杖と介助の反対側、階段は健上・患下と覚えておくのじゃぞ。

POINT

片麻痺患者の歩行介助では、ふらつきやすい患側やや後方に介助者が立ち、杖は健側で持たせて反対側から介助します。階段は昇りが健側下肢から、降りが患側下肢からで「健上・患下」と覚え、靴は滑り止め付きで踵を覆うフィットするものを選びます。本問の正解は選択肢1で、介助時の位置取りと動作順序を確実に押さえましょう。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:片麻痺のある患者の歩行介助で正しいのはどれか。

解説:正解は1です。片麻痺のある患者は麻痺側(患側)に重心が偏りやすく、ふらつきや転倒のリスクが高い状態です。介助者は患者の患側やや後方に立ち、患側の腋窩や腰を支えることで転倒を防ぎ、安全に歩行できるようにします。健側は杖や壁で支えられるため、患側を補強するのが原則です。

選択肢考察

  1. 1.  患者の患側に立つ。

    正しい記述です。患側は筋力低下や感覚障害のためふらつきやすいため、介助者は患側やや後方に立ち転倒を防ぎます。

  2. × 2.  靴底は摩擦が少ないものを準備する。

    誤りです。摩擦が少ない靴底は滑りやすく転倒リスクが高まります。滑り止めがあり、踵が覆われた足にフィットする靴が望ましいです。

  3. × 3.  杖を使用する場合は杖を持つ側で介助する。

    誤りです。杖は健側で持つため、介助者は杖を持たない側(患側)で介助するのが原則です。杖側で介助すると患側のふらつきに対応できません。

  4. × 4.  階段を昇る場合は患側下肢から昇るように指導する。

    誤りです。階段昇降は「行きは良い良い、帰りは怖い」と覚えます。昇りは杖→健側下肢→患側下肢、降りは杖→患側下肢→健側下肢の順で、負荷のかかる支持側を健側にします。

「健側から昇り、患側から降りる」ことを語呂合わせで「健上(けんじょう)・患下(かんげ)」と覚えると便利です。介助時は患側後方に位置し、患者の腰や腋窩を支えることでバランスを保ち、転倒を予防します。靴はかかとを覆い、足にフィットし、適度な滑り止めのあるものが基本です。

片麻痺患者の歩行介助における立ち位置、杖の持ち方、階段昇降の順序、適切な履物を理解しているかを問う問題です。