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歯周ポケット清掃の王道

看護師国家試験 第108回 午前 第39問 / 基礎看護学 / 日常生活援助技術

国試問題にチャレンジ

108回 午前 第39問

歯ブラシを用いたブラッシングで歯周ポケットの清掃に適しているのはどれか。

  1. 1.バス法
  2. 2.スクラブ法
  3. 3.ローリング法
  4. 4.フォーンズ法

対話形式の解説

博士 博士

今日は歯ブラシの使い方、特に歯周ポケット清掃に適した方法を学ぼう。

サクラ サクラ

博士、ブラッシング法っていくつもあるんですか?

博士 博士

代表的には5つ以上ある。バス法、スクラブ法、ローリング法、フォーンズ法、スティルマン改良法などで、目的によって使い分けるんだ。

サクラ サクラ

歯周ポケットって何ですか?

博士 博士

健康な歯肉と歯の間には1〜2mmの浅い溝(歯肉溝)があるが、歯周病で炎症が進むと4mm以上の深い袋状の空間(歯周ポケット)ができ、プラークや細菌の温床になるんだ。

サクラ サクラ

正解はどれですか?

博士 博士

正解は1番「バス法」だよ。Charles Bassが考案した方法で、歯ブラシの毛先を歯軸に45度で歯周ポケットに向けて挿入し、2〜3mmの微細振動で1歯ずつ清掃するんだ。

サクラ サクラ

なぜバス法がポケット清掃に良いんですか?

博士 博士

45度という角度がポイントで、毛先がポケットの中に直接入り込む。そのまま細かく振動させることで、ポケット内のプラークを機械的に除去できるんだ。

サクラ サクラ

選択肢2のスクラブ法はどうですか?

博士 博士

毛先を歯面に90度で当てて小刻みに前後運動する最もポピュラーな方法だ。プラーク除去効率は良いが、ポケット内には毛先が届きにくいんだよ。

サクラ サクラ

選択肢3のローリング法は?

博士 博士

歯ブラシの毛を歯肉に当てて、手首を回転させながら歯冠方向にかき下ろす方法だ。歯肉マッサージ効果が高く、歯肉が薄い人や退縮した人に向くが、ポケット清掃には不十分だね。

サクラ サクラ

選択肢4のフォーンズ法は?

博士 博士

上下の歯を軽く噛み合わせた状態で歯面に毛先を垂直に当て、大きな円を描く方法だ。手技が単純で小児や手指巧緻性の低い人、介助歯みがきに適用しやすい。ただポケット清掃には不十分だよ。

サクラ サクラ

歯間の清掃はどうするんですか?

博士 博士

歯ブラシだけでは歯間隣接面のプラークは3〜4割しか除去できない。デンタルフロスや歯間ブラシが必須だよ。フロスは歯間を上下に擦る、歯間ブラシは隙間サイズに合わせて選ぶのがコツだ。

サクラ サクラ

タフトブラシって聞いたことあります。

博士 博士

毛束が1つに集まった特殊ブラシで、叢生部や最後臼歯の遠心、矯正装置周辺、インプラント周囲の清掃に便利だよ。

サクラ サクラ

PMTCって何ですか?

博士 博士

Professional Mechanical Tooth Cleaningの略で、歯科衛生士がラバーカップと研磨ペーストで行う専門的機械的歯面清掃だ。セルフケアで取れないバイオフィルムを除去できる。

サクラ サクラ

歯周病は全身にも影響しますか?

博士 博士

そう、糖尿病と双方向性の関連があり、誤嚥性肺炎の起炎菌にもなる。さらに動脈硬化・早産低体重児との関連も報告されているよ。

サクラ サクラ

看護師としても口腔ケアの指導は大事ですね。

博士 博士

特に高齢者や術後患者、化学療法患者の口腔ケアは感染予防に直結する。技術と知識の両方を身につけよう。

POINT

歯周ポケット清掃にはバス法(45度で毛先をポケット内に挿入し微細振動)が最適で正解は1。スクラブ法は効率的だがポケット内清掃には不向き、ローリング法は歯肉マッサージ向け、フォーンズ法は小児・介助向け。補助清掃用具としてデンタルフロスや歯間ブラシ、タフトブラシを併用すると効果的。歯周病は糖尿病や誤嚥性肺炎など全身疾患とも関連する。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:歯ブラシを用いたブラッシングで歯周ポケットの清掃に適しているのはどれか。

解説:正解は 1 です。バス法(Bass method)はチャーリー・バス(Charles Bass)が考案した歯周ポケット清掃に最適なブラッシング法で、歯ブラシの毛先を歯軸に対して45度の角度で歯肉溝・歯周ポケットに向けて挿入し、2〜3mmの微細振動を加えながら1歯ずつ清掃します。毛先がポケット内のプラーク(歯垢)に直接アプローチできるため、歯周病予防・治療の第一選択とされ、歯科衛生指導の基本手技です。

選択肢考察

  1. 1.  バス法

    毛先を歯肉縁に対し45度で当て、ポケット内に挿入し微細振動させる方法。歯周ポケット内のプラーク除去に最も適し、歯周病患者への推奨法です。考案者Bassの名を冠します。

  2. × 2.  スクラブ法

    毛先を歯面に90度で当て、短いストロークで前後に動かす最も一般的な方法。プラーク除去効率は良いが、毛先がポケットに入りにくく歯周ポケット清掃には劣ります。

  3. × 3.  ローリング法

    歯ブラシの毛を歯肉に当て、回転させながら歯冠方向にかき下ろす方法。歯肉マッサージ効果が高く歯肉が脆弱な人向きですが、ポケット内へのアプローチは不十分です。

  4. × 4.  フォーンズ法

    上下の歯を軽く咬合させ、毛先を歯面に垂直に当てて大きく円を描く方法。小児や手指の巧緻性が低い人に適用しやすいが、歯周ポケットや歯頸部清掃には不十分です。

ブラッシング法は目的別に使い分けます。①バス法:歯周ポケット清掃(歯周病)、②スクラブ法:一般的な効率的清掃(成人)、③ローリング法:歯肉マッサージ・歯肉退縮者、④フォーンズ法:小児・介助歯みがき、⑤スティルマン改良法:歯肉退縮部のマッサージ。補助清掃用具として歯間ブラシ、デンタルフロス(歯間隣接面のプラーク除去に必須)、タフトブラシ(叢生部・最後臼歯遠心)なども覚えましょう。歯科衛生士による専門的機械的歯面清掃(PMTC)も歯周病管理で重要です。

ブラッシング各手技の特徴と適応を区別し、歯周ポケット清掃に最適な方法を選択できるかを問う問題です。