2013年定期接種化ワクチンを押さえよう
看護師国家試験 第105回 午後 第76問 / 健康支援と社会保障制度 / 感染症と生活環境への対策
国試問題にチャレンジ
乳児の髄膜炎(meningitis)などを抑制するため、平成25年(2013年)に定期接種に導入されたのはどれか。
- 1.日本脳炎ワクチン
- 2.ロタウイルスワクチン
- 3.インフルエンザワクチン
- 4.麻しん風しん混合ワクチン
- 5.Hib(Haemophilus influenzae type b)ワクチン
対話形式の解説
博士
今日は予防接種法の改正について話そう。特に2013年に定期接種に追加されたワクチンがポイントだ。
アユム
はかせ、2013年に何が変わったんですか?
博士
2013年4月1日から3つのワクチンが一斉に定期接種化されたんだ。Hibワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、そしてHPVワクチンだよ。
アユム
その中で乳児の髄膜炎予防というと?
博士
正解はHibワクチンだ。Hibというのはインフルエンザ菌b型のことで、冬に流行るインフルエンザウイルスとは全く別物だよ。
アユム
え!名前が同じなのに違うんですか?
博士
そうなんだ。Hibは細菌で、乳幼児の細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎、敗血症などの侵襲性感染症の主要原因菌なんだ。導入前は日本で年間約600名の小児髄膜炎患者が発生していたんだよ。
アユム
それは怖いですね。導入後はどうなったんですか?
博士
侵襲性Hib感染症は激減した。接種スケジュールは生後2か月から開始して初回3回プラス追加1回の計4回だ。
アユム
他の選択肢も確認したいです。「日本脳炎ワクチン」は?
博士
これは古くから定期接種だ。2005年に副反応懸念で積極勧奨が一時控えられ、新ワクチンで2010年から再開した。2013年新規ではないんだ。
アユム
「ロタウイルスワクチン」は?
博士
長く任意接種だったが、定期接種化は2020年10月だよ。2013年時点ではまだ任意だ。
アユム
「インフルエンザワクチン」は?
博士
これは1994年改正で小児の集団接種が廃止され、現在は高齢者のみB類定期接種になっている。小児は任意だよ。
アユム
「MRワクチン」は?
博士
麻しん風しん混合ワクチンは2006年に2回接種制度とともに定期接種化された。2013年ではないね。
アユム
細菌性髄膜炎のもう一つの原因菌って肺炎球菌ですよね?
博士
そのとおり。小児用肺炎球菌ワクチンも同じ2013年に定期接種化されたんだ。両方接種することで乳児の髄膜炎はかなり予防できるようになった。
アユム
看護師としての注意点は?
博士
保護者への接種スケジュール指導と副反応の説明が重要だ。接種後30分は院内で様子を見て、発熱や接種部位の腫脹などを観察する。また接種もれがないようにスケジュール管理も大事だよ。
POINT
2013年4月にHibワクチン・小児用肺炎球菌ワクチン・HPVワクチンが定期接種化されました。Hibワクチンは乳児の細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎を予防し、生後2か月から計4回接種します。日本脳炎・MR・インフルエンザワクチンはそれ以前から定期接種であり、ロタウイルスは2020年に定期接種化された点を区別します。
解答・解説
正解は 5 です
問題文:乳児の髄膜炎(meningitis)などを抑制するため、平成25年(2013年)に定期接種に導入されたのはどれか。
解説:正解は 5 です。Hib(インフルエンザ菌b型)ワクチンは2013年(平成25年)4月1日から予防接種法に基づく定期接種(A類)に追加されました。Hibは乳幼児の細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎、敗血症などの侵襲性感染症の主要原因菌で、導入前は日本で年間約600名の小児髄膜炎患者が発生し、後遺症や死亡のリスクがありました。2013年には同時期に小児用肺炎球菌ワクチンとヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンも定期接種化されました。
選択肢考察
-
× 1. 日本脳炎ワクチン
日本脳炎ワクチンは古くから定期接種ですが、2005年に副反応懸念で積極的勧奨が控えられ、新型ワクチンに切り替えて2010年から通常の定期接種に復帰しました。2013年新規導入ではありません。
-
× 2. ロタウイルスワクチン
ロタウイルスワクチンは2011年〜2012年に国内認可され長く任意接種でしたが、定期接種化されたのは2020年10月です。2013年時点では任意でした。
-
× 3. インフルエンザワクチン
1994年の予防接種法改正で小児への集団接種は廃止され、現在は高齢者(65歳以上等)のみB類定期接種です。小児には任意接種であり、2013年新規導入ではありません。
-
× 4. 麻しん風しん混合ワクチン
MRワクチンは2006年(平成18年)に2回接種制度とともに定期接種化されました。2013年新規ではありません。
-
○ 5. Hib(Haemophilus influenzae type b)ワクチン
Hibワクチンは2013年4月に定期接種(A類)に追加されました。乳児の細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎の主要原因菌であるHibを予防し、導入後は侵襲性Hib感染症が激減しました。
2013年4月に同時に定期接種化されたのは、Hibワクチン・小児用肺炎球菌ワクチン(PCV13)・ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの3種です。Hibワクチンの接種スケジュールは生後2か月から開始し、初回3回+追加1回の計4回接種です。導入後、小児の細菌性髄膜炎の原因菌内訳が大きく変わり、Hib由来が激減しました。なお乳児の細菌性髄膜炎のもう一つの主要原因菌である肺炎球菌にも同時期に定期接種ワクチンが導入されたため、両方のワクチンを適切に接種することが重要です。看護師は保護者に接種スケジュール、発熱などの副反応、接種後の観察を指導します。
2013年(平成25年)に定期接種化された3つのワクチン(Hib・小児用肺炎球菌・HPV)のうち、乳児の髄膜炎予防目的のものを選べるかを問う問題です。
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