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覚えるしかない!感染症法の分類を一気に整理

看護師国家試験 第114回 午前 第88問 / 健康支援と社会保障制度 / 感染症と生活環境への対策

国試問題にチャレンジ

114回 午前 第88問

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律<感染症法>で、2類感染症に分類されるのはどれか。2つ選べ。

  1. 1.ポリオ<急性灰白髄炎>(poliomyelitis)
  2. 2.細菌性赤痢(shigellosis)
  3. 3.狂犬病(rabies)
  4. 4.百日咳(pertussis, whooping cough)
  5. 5.結核(tuberculosis)

対話形式の解説

博士 博士

今日は感染症法じゃ。1類から5類まで分類されておるが、看護師国家試験の鉄板出題分野じゃぞ。

アユム アユム

これ覚えるの大変ですよね…どう整理すればいいですか?

博士 博士

基本は「危険度の高い順」と考えるとよい。1類が一番危険、エボラ出血熱やペスト、痘そうのような致死率が高くて感染力も強い恐怖の感染症じゃ。

アユム アユム

2類は?

博士 博士

2類は「危険度は高いが1類ほどではない」グループじゃ。具体的にはポリオ、結核、ジフテリア、SARS、MERS、鳥インフルエンザ(H5N1・H7N9)の6つを覚えるとよい。

アユム アユム

結核が2類なんですね。意外と高いランクです。

博士 博士

結核は空気感染し、いまだに日本でも年間1万人以上の新規発生がある重要疾患じゃ。だから2類で、入院勧告の対象になっておる。

アユム アユム

ポリオは見ない病気ですけど…

博士 博士

日本では予防接種のおかげで発生していないが、世界ではまだ根絶されていない。輸入感染症のリスクがあるため2類で監視対象なのじゃ。

アユム アユム

3類は?

博士 博士

3類は「集団発生を起こしうる経口感染症」じゃ。コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフス、腸管出血性大腸菌(O157など)の5つじゃな。これらは飲食物を介して食中毒として広がるから、飲食物取扱業務などの就業制限がかかるのじゃ。

アユム アユム

だから細菌性赤痢は3類なんですね。

博士 博士

その通り。4類はちょっと数が多いぞ。狂犬病、A型肝炎、E型肝炎、日本脳炎、デング熱、ツツガムシ病、マラリア、つつが虫病、レジオネラ症、Q熱など。共通点は「動物・飲食物・節足動物などを介してヒトに感染するが、ヒト→ヒトの感染はほぼない」ことじゃ。

アユム アユム

狂犬病は4類なんですね。発症すれば致死率ほぼ100%なのに。

博士 博士

鋭い指摘じゃ。致死率が高くてもヒト→ヒト感染が起こらないから4類なのじゃ。1類〜3類は「感染症としての社会的脅威」が大きいかどうかが基準じゃな。

アユム アユム

5類は?

博士 博士

5類は「発生動向を把握して情報提供することで対策する」グループじゃ。インフルエンザ、麻疹、風疹、百日咳、新型コロナ(2023年5月から)、HIV、梅毒など。種類は最も多い。

アユム アユム

だから百日咳は5類なんですね。

博士 博士

その通り。看護師としては、各分類の代表例と「届出義務」「就業制限・入院勧告の対象範囲」を押さえておくと臨床でも役に立つぞ。

アユム アユム

届出義務はどう違うんですか?

博士 博士

1〜4類と新型インフルエンザ等は「直ちに」、5類は疾患により「直ちに」または「7日以内」と異なる。MRSA感染症や薬剤耐性緑膿菌感染症などは定点把握といって決められた医療機関だけが報告する仕組みじゃ。

アユム アユム

なるほど、感染症法は感染対策の基本ですね。

博士 博士

その通り。臨床現場では結核患者の発見時に保健所への即時届出と感染症指定医療機関への移送、職員のスクリーニングといった連携が必要になる。法的枠組みを知らないと動けんからな。

アユム アユム

2類は「ポリオ、結核、ジフテリア、SARS、MERS、鳥インフル」、しっかり覚えます!

POINT

感染症法は感染症を1類〜5類に分類し、感染力や罹患時の重篤性に応じて措置の強度を変える法律です。2類感染症はポリオ(急性灰白髄炎)、結核、ジフテリア、SARS、MERS、鳥インフルエンザ(H5N1・H7N9)の6疾患で、入院勧告や就業制限などの厳格な対策の対象となります。3類は経口感染で集団発生する細菌性赤痢・コレラ・腸チフス等、4類は動物等を介して感染する狂犬病・A型肝炎・日本脳炎等、5類は百日咳・麻疹・新型コロナ・HIV等で、特に結核(2類)と細菌性赤痢(3類)、狂犬病(4類)、百日咳(5類)の区別は国家試験頻出です。看護師は各分類の代表疾患、届出義務、入院勧告・就業制限の対象を整理し、感染症発生時に適切な公衆衛生対応がとれるよう備える必要があります。

解答・解説

正解は 1 5 です

問題文:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律<感染症法>で、2類感染症に分類されるのはどれか。2つ選べ。

解説:正解は 1 のポリオ(急性灰白髄炎)と 5 の結核です。感染症法では感染力や罹患時の重篤性などの危険性に応じて感染症を1類〜5類に分類し、加えて新型インフルエンザ等感染症、指定感染症、新感染症などの区分を設けています。2類感染症は感染力と罹患時の重篤性に基づく危険性が高い感染症で、急性灰白髄炎(ポリオ)、結核、ジフテリア、SARS、MERS、鳥インフルエンザ(H5N1・H7N9)が含まれ、就業制限や入院勧告の対象となります。

選択肢考察

  1. 1.  ポリオ<急性灰白髄炎>(poliomyelitis)

    ポリオウイルスによる急性弛緩性麻痺を引き起こす感染症で、2類感染症に分類される。日本では予防接種により近年の発生はないが、根絶宣言までは厳格な監視対象である。

  2. × 2.  細菌性赤痢(shigellosis)

    赤痢菌による腸管感染症で、3類感染症に分類される。3類は経口感染を介して集団発生を起こす感染症で、特定業務(飲食物取扱業など)への就業制限の対象となる。

  3. × 3.  狂犬病(rabies)

    狂犬病ウイルスによる致死的な人獣共通感染症で、4類感染症に分類される。4類は動物・飲食物等を介してヒトに感染する感染症で、媒介動物の駆除や輸入規制が中心の対策となる。

  4. × 4.  百日咳(pertussis, whooping cough)

    百日咳菌による発作性咳嗽を主徴とする呼吸器感染症で、5類感染症(全数把握対象)に分類される。発生動向の把握と情報提供が中心で、入院勧告対象ではない。

  5. 5.  結核(tuberculosis)

    結核菌による主に肺の慢性肉芽腫性炎症を起こす感染症で、2類感染症に分類される。空気感染するため厳重な感染対策が必要で、活動性肺結核では感染症指定医療機関での隔離入院(入院勧告)の対象となる。

感染症法の主な分類:1類(エボラ、クリミア・コンゴ出血熱、ペスト、マールブルグ、ラッサ、痘そう、南米出血熱)、2類(ポリオ、結核、ジフテリア、SARS、MERS、鳥インフルH5N1・H7N9)、3類(コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフス、腸管出血性大腸菌感染症)、4類(狂犬病、A型肝炎、E型肝炎、日本脳炎、デング熱、つつが虫病など多数)、5類(インフルエンザ、麻しん、風しん、百日咳、新型コロナ、HIVなど)。届出義務(直ちに、7日以内など)と入院勧告の対象範囲もセットで押さえておきたい。

2類感染症(ポリオ・結核・ジフテリア・SARS・MERS・鳥インフル一部)と他類との区別を問う問題。特に結核は2類、コレラ・赤痢は3類、狂犬病・A型肝炎は4類、百日咳・麻疹は5類というカテゴリ分けが頻出。