スカモンの曲線でリンパ型を見極める
看護師国家試験 第110回 午後 第26問 / 人体の構造・機能 / 生体の防御機構
国試問題にチャレンジ
生後から20歳になるまでの器官の発育発達を示した曲線( Scammon<スカモン>の発育発達曲線)を図に示す。胸腺の成長を示すのはどれか。
- 1.①
- 2.②
- 3.③
- 4.④
対話形式の解説
博士
今日はスカモンの発育発達曲線の話じゃ。4つのパターンがあるのを覚えておるか?
アユム
一般型、神経型、リンパ型、生殖型ですよね。
博士
うむ。胸腺はそのうちどれに属するかのう?
アユム
リンパ型です!
博士
正解じゃ。胸腺・扁桃・リンパ節がその代表じゃな。
アユム
リンパ型のカーブは独特ですよね。
博士
そうじゃ、学童期に急成長し、12歳前後で成人値の2倍近くに達してから退縮していくのじゃ。
アユム
なぜ退縮するのですか?
博士
思春期を境に胸腺が脂肪に置き換わっていくからじゃな。T細胞の成熟の場は段々縮んでいく。
アユム
神経型はどう違うのですか?
博士
神経型は乳幼児期に急激に発達し、6歳頃にはほぼ成人レベルになるのじゃ。
アユム
一般型と生殖型の違いは?
博士
一般型は身長体重や内臓などでS字型、生殖型は思春期にかけて急に伸びるのが特徴じゃ。
アユム
グラフで一番早くピークに達して下がるのがリンパ型ですね。
博士
そのとおり、答えは①じゃ。
POINT
スカモンの発育発達曲線では、胸腺を含むリンパ型が学童期にピークを迎え成人値の約2倍に達した後に退縮します。一般型はS字、神経型は早期完成、生殖型は思春期以降の急伸と特徴を押さえれば問題に対応できます。小児看護で頻出のグラフなので形で覚えましょう。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:生後から20歳になるまでの器官の発育発達を示した曲線( Scammon<スカモン>の発育発達曲線)を図に示す。胸腺の成長を示すのはどれか。
解説:正解は1です。スカモンの発育発達曲線では、リンパ型(胸腺・扁桃・リンパ節)は学童期から思春期前半にかけて急成長し、12歳前後で成人の約2倍にまで達した後に退縮します。胸腺はリンパ型の代表臓器であり、①のカーブに該当します。
選択肢考察
-
○ 1. ①
リンパ型の曲線で、学童期にピークを迎え成人値の約200%に達したあと退縮していくパターン。胸腺・扁桃・リンパ節がこれに属します。
-
× 2. ②
神経型の曲線で、乳幼児期に急激に発達し6歳頃にほぼ成人値に達するのが特徴です。脳や脊髄・頭囲などが該当します。
-
× 3. ③
一般型の曲線で、身長・体重・内臓器(心臓や肝臓)などが乳児期と思春期の二相性に発育します。
-
× 4. ④
生殖型の曲線で、思春期以降に急速に発達するパターン。卵巣・精巣・子宮などが該当します。
スカモンの4型は『一般型・神経型・リンパ型・生殖型』の頭文字で覚えると整理しやすく、リンパ型が最も早く200%を超えてから低下する独特の形をとります。胸腺はT細胞の成熟の場で、思春期以降は脂肪に置換されて縮小します。
スカモンの発育発達曲線における4型と各代表器官を理解しているかを問う問題です。
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