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胸管はどこに合流する?

看護師国家試験 第104回 午前 第26問 / 人体の構造・機能 / 血液と体液

国試問題にチャレンジ

104回 午前 第26問

胸管で正しいのはどれか。

  1. 1.弁がない。
  2. 2.静脈角に合流する。
  3. 3.癌細胞は流入しない。
  4. 4.主に蛋白質を輸送する。

対話形式の解説

博士 博士

今日は胸管についてじゃ。最終的にどこに注ぐか言えるかの?

アユム アユム

静脈角ですよね、たしか左の。

博士 博士

お見事じゃ。左内頸静脈と左鎖骨下静脈が合流する左静脈角じゃ。

アユム アユム

右上半身のリンパは別の経路ですよね。

博士 博士

そうじゃ、右リンパ本幹を通って右静脈角に注ぐ。それ以外は全部胸管経由じゃ。

アユム アユム

胸管は弁がないんでしょうか?

博士 博士

いやいや、リンパ管はむしろ弁が多いんじゃ。逆流防止の役目がある。

アユム アユム

リンパは何を運んでいるんでしょう?

博士 博士

水分や免疫細胞、それに小腸で吸収された脂肪(乳び)じゃ。

アユム アユム

タンパク質はあまり多くないんですか?

博士 博士

血漿に比べてタンパク濃度は低めじゃ。脂肪輸送が胸管の特徴じゃな。

アユム アユム

がん細胞も通るんですよね。

博士 博士

そうじゃ。リンパ節転移はがんの進行度評価に使う重要な所見じゃ。

アユム アユム

胸管はどのくらいの長さですか?

博士 博士

30〜40cmほどで、腹部の乳び槽から脊柱前面を上行する。

アユム アユム

位置と機能をセットで覚えます。

POINT

胸管は人体最大のリンパ本幹で、下半身と左上半身のリンパを集めて左静脈角に注ぎます。多数の弁をもち、脂肪を含むリンパを運びます。がん細胞も流入し得るため、リンパ節転移の経路として臨床的にも重要です。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:胸管で正しいのはどれか。

解説:正解は2の静脈角に合流するです。胸管は人体最大のリンパ本幹で、下半身および左上半身のリンパを集め、左静脈角(左内頸静脈と左鎖骨下静脈の合流部)で静脈系に合流します。右上半身のリンパは右リンパ本幹を経て右静脈角に注ぎます。

選択肢考察

  1. × 1.  弁がない。

    リンパ管は静脈と同様に逆流防止のための弁を多数もちます。胸管にも弁が存在し、リンパの一方向性を保っています。

  2. 2.  静脈角に合流する。

    胸管は腰リンパ本幹と腸リンパ本幹が合流して始まり、横隔膜の大動脈裂孔を通って上行し、最終的に左静脈角で静脈系に注ぎます。

  3. × 3.  癌細胞は流入しない。

    リンパ管はがん細胞の転移経路となり、リンパ節転移や遠隔転移の原因になります。胸管も例外ではありません。

  4. × 4.  主に蛋白質を輸送する。

    胸管は小腸由来の脂肪(乳び)を含むリンパを輸送するのが特徴で、輸送の主役は脂質です。タンパク質の輸送は主目的ではありません。

リンパ系の覚え方として、右上半身は右リンパ本幹→右静脈角、それ以外の全身は胸管→左静脈角と整理します。胸管は約30〜40cmで、腹部の乳び槽から始まり脊柱前面を上行します。リンパ節転移はがんの病期分類(TNM分類)のNを決める重要因子です。

胸管の走行と合流部位、およびリンパ系の基本機能を問う解剖問題です。