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椎間板は線維軟骨結合!骨の連結様式を体系化

看護師国家試験 第109回 午後 第26問 / 人体の構造・機能 / 運動器系

国試問題にチャレンジ

109回 午後 第26問

成人の骨格で線維軟骨結合があるのはどれか。

  1. 1.頭蓋冠
  2. 2.脊柱
  3. 3.寛骨
  4. 4.仙骨

対話形式の解説

博士 博士

今日は骨の連結様式の問題じゃ。解剖学の基礎だが意外と混乱しやすい分野じゃぞ。

アユム アユム

骨と骨がくっつく形にもいろいろあるんですか?

博士 博士

大きく3つに分かれる。線維性連結、軟骨性連結、滑膜性連結じゃ。滑膜性連結が普通いう「関節」のことじゃな。

アユム アユム

線維性連結の例は?

博士 博士

頭蓋冠の縫合、歯と歯槽の釘植、脛骨と腓骨の遠位の靭帯結合じゃ。ほとんど動かないがわずかに結合組織が介在する。

アユム アユム

軟骨性連結はどうですか?

博士 博士

2種類ある。硝子軟骨結合は長管骨の骨端線や第1肋骨胸骨結合、線維軟骨結合は椎間円板と恥骨結合が代表じゃ。

アユム アユム

今回は脊柱ですね。

博士 博士

うむ。椎骨と椎骨の間には椎間円板があり、外側の線維輪と中心の髄核からなる線維軟骨構造じゃ。これが衝撃吸収と可動性を提供するのじゃ。

アユム アユム

椎間板ヘルニアはこの構造と関係ありますね。

博士 博士

その通り。加齢や負荷で線維輪が破れ、髄核が後方に脱出して神経根を圧迫する。腰椎では下肢痛や坐骨神経痛を起こす代表的な疾患じゃ。

アユム アユム

頭蓋冠の縫合はどう違うんですか?

博士 博士

頭蓋冠は線維性連結の縫合で、わずかな結合組織が介在するのみ。成人ではほぼ動かんが、新生児の大泉門は縫合が未完成だから触ると柔らかく感じるのじゃ。

アユム アユム

寛骨と仙骨はどうして違うんですか?

博士 博士

寛骨は小児期に腸骨・恥骨・坐骨の3骨が軟骨で連結しているが、思春期前後に骨化して1つになる。仙骨も5個の仙椎が成人で骨結合する。つまり成人では線維軟骨ではなくなっておる。

アユム アユム

じゃあ恥骨結合は軟骨結合のまま残るんですね。

博士 博士

その通り。左右の寛骨がつながる恥骨結合は一生線維軟骨結合で、妊娠末期にはリラキシンの作用で緩み、分娩に備えるのじゃ。

アユム アユム

滑膜性関節にはどんな種類がありますか?

博士 博士

球関節(肩・股)、蝶番関節(肘・膝)、車軸関節(上橈尺)、鞍関節(母指CM)、楕円関節(橈骨手根)、平面関節(椎間関節)じゃ。形状が運動軸を決めておる。

アユム アユム

連結様式ごとに機能が合理的に設計されているんですね。

POINT

骨の連結は線維性連結、軟骨性連結、滑膜性連結の3つに大別され、線維軟骨結合は軟骨性連結のひとつで、椎間円板と恥骨結合が代表例です。脊柱では椎体間に椎間円板が介在し、衝撃吸収とわずかな可動性を両立させます。頭蓋冠の縫合は線維性連結、成人の寛骨や仙骨は骨性癒合で線維軟骨結合ではない点が出題の区別点です。臨床的には椎間板ヘルニアや恥骨結合離開など、これらの構造の破綻が疾患として現れるため、解剖と病態を結びつけて理解することが看護実践に役立ちます。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:成人の骨格で線維軟骨結合があるのはどれか。

解説:正解は 2 の脊柱です。骨と骨の連結様式は「線維性連結(縫合・釘植・靭帯結合)」「軟骨性連結(硝子軟骨結合・線維軟骨結合)」「滑膜性連結(いわゆる関節)」に大別されます。線維軟骨結合の代表例は椎骨間の椎間円板(椎間板)と恥骨結合で、脊柱は椎体と椎体の間に椎間板という線維軟骨が介在し、椎間関節とあわせて脊柱全体の可動性とクッション機能を担います。

選択肢考察

  1. × 1.  頭蓋冠

    頭蓋冠を構成する前頭骨・頭頂骨・後頭骨などは縫合という線維性連結で結合している。わずかな線維組織を介するだけで可動性はほぼなく、線維軟骨結合ではない。

  2. 2.  脊柱

    椎体と椎体の間には椎間円板(線維輪と髄核からなる線維軟骨)が介在し、典型的な線維軟骨結合を示す。これにより衝撃吸収とわずかな可動性が得られる。

  3. × 3.  寛骨

    寛骨は小児期には腸骨・恥骨・坐骨の3骨が軟骨を介して連結するが、思春期〜成人で骨性に癒合し1つの寛骨になる。成人では骨結合であり軟骨結合ではない。

  4. × 4.  仙骨

    仙骨は小児期に5個の仙椎が椎間円板を挟んで連結するが、成人では椎間円板が骨化して癒合し1つの骨になる。したがって成人の仙骨内には線維軟骨結合は存在しない。

骨の連結様式を整理する。(1)線維性連結:縫合(頭蓋冠)、釘植(歯と歯槽)、靭帯結合(脛骨と腓骨の遠位端)。(2)軟骨性連結:硝子軟骨結合(第1肋骨と胸骨、長管骨の骨端線)、線維軟骨結合(椎間円板、恥骨結合)。(3)滑膜性連結(関節):関節包・関節腔・滑液を持ち大きく動く。形状により球関節(肩)、蝶番関節(肘)、鞍関節(母指CM)、車軸関節(上橈尺)、楕円関節(橈骨手根)、平面関節(椎間)に分類される。線維軟骨結合は衝撃吸収能が高いのが特徴で、椎間円板ヘルニアはこの髄核の脱出により神経を圧迫する疾患として臨床的に重要である。

線維軟骨結合の代表部位(椎間円板・恥骨結合)を押さえているか。頭蓋冠の縫合や、寛骨・仙骨の骨結合との違いを区別することが出題の狙い。