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医療安全管理部門の組織上の位置

看護師国家試験 第107回 午後 第64問 / 看護の統合と実践 / 看護におけるマネジメント

国試問題にチャレンジ

107回 午後 第64問

A病院の組織図を図に示す。 医療安全管理を担う部門が、組織横断的な活動をするのに適切な位置はどれか。

A病院の組織図を図に示す。 医療安全管理を担う部門が、組織横断的な活動をするのに適切な位置はどれか。
  1. 1.
  2. 2.
  3. 3.
  4. 4.

対話形式の解説

博士 博士

病院の組織図で医療安全部門はどこに置くべきか、という問題じゃ。

アユム アユム

医療安全は全部門に関わりますよね。

博士 博士

そうじゃ。看護部だけ、診療部だけに置いてしまうとどうなるかの?

アユム アユム

他部門に口を出しにくくなってしまいそうです。

博士 博士

その通り。だから「ライン」ではなく「スタッフ部門」として独立させる必要があるのじゃ。

アユム アユム

そうなると院長直下に位置する②が適切ですね。

博士 博士

正解じゃ。トップ直下で権限を持ち、全体を見渡せる位置が鉄則じゃ。

アユム アユム

①はトップそのものですから違いますね。

博士 博士

うむ、①は院長の位置じゃな。

アユム アユム

③や④はどうでしょうか。

博士 博士

③は各部門の部長クラス、④は現場スタッフじゃ。横断活動には権限が足りん。

アユム アユム

医療安全管理委員会はどんな役割ですか。

博士 博士

インシデントレポートの分析、対策立案、研修企画などを担う中核組織じゃ。医療法施行規則でも設置が義務化されておる。

アユム アユム

特定機能病院では専従の医療安全管理者が必要とも聞きました。

博士 博士

その通り。診療報酬の医療安全対策加算の要件にもなっておるぞ。

POINT

医療安全管理部門は院長直下のスタッフ部門として配置し、全職種・全部門を横断的に監督する位置づけが原則です。ライン組織に組み込むと他部門への介入権限が制限されてしまいます。医療法施行規則により管理体制整備は義務化されており、組織図上の位置は医療の質・安全確保の土台となります。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:A病院の組織図を図に示す。 医療安全管理を担う部門が、組織横断的な活動をするのに適切な位置はどれか。

解説:正解は2です。医療安全管理部門は各診療科や職種の垣根を越えて情報を集約し、対策を講じる必要があるため、組織のトップ直下かつライン組織から独立した位置、いわゆるスタッフ部門として配置されるのが適切です。これにより病院全体を見渡し、迅速に権限をもって横断的活動が展開できます。

選択肢考察

  1. × 1.  ①

    ①はトップ(院長)の位置で、病院全体の最高責任者を示します。医療安全部門の位置としては不適切です。

  2. 2.  ②

    ②はトップ直下でかつ各部門のライン外に位置するスタッフ部門の場所です。組織横断的に権限をもって医療安全活動を行うのに最適です。

  3. × 3.  ③

    ③は各部門(診療部や看護部など)の管理職クラスの位置であり、他部門への横断的な介入権限に制約が生じます。

  4. × 4.  ④

    ④は現場スタッフの位置で、病院全体を統括する横断的活動を展開するには権限・視野ともに不足します。

医療法施行規則により病院には医療安全管理体制の整備が義務付けられ、医療安全管理委員会の設置、医療安全管理者の配置、指針の策定、職員研修、事例収集・分析が求められます。特定機能病院では専従の医療安全管理者や医療安全管理部門の設置も義務化されています。組織横断的機能を担保するため、院長直属のスタッフ部門として配置するのが一般的です。

医療安全管理部門は院長直下のスタッフ部門に配置し、全部門を横断的に監督するのが組織論の基本です。