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看護に関する法律を整理

看護師国家試験 第113回 午前 第71問 / 看護の統合と実践 / 看護におけるマネジメント

国試問題にチャレンジ

113回 午前 第71問

看護師等の人材確保の促進に関する法律で規定されているのはどれか。

  1. 1.人員配置基準に基づき看護師を配置する。
  2. 2.看護師等の資質の向上のための研修等を行う。
  3. 3.新入職員を雇い入れるときに健康診断を行う。
  4. 4.年5回の年次有給休暇を取得させることが義務付けられている。

対話形式の解説

博士 博士

看護師等の人材確保の促進に関する法律の正式な目的は何じゃろう?

サクラ サクラ

看護師等の確保と資質の向上を図ることだと思います。

博士 博士

その通り。だから研修等の実施に関する規定が中核となるのじゃ。

サクラ サクラ

「研修等を行う」が正解ですね。

博士 博士

うむ。病院等の開設者には新人看護職員臨床研修の努力義務、看護師本人にも自己研鑽の努力義務があるのじゃ。

サクラ サクラ

人員配置基準はどの法律ですか?

博士 博士

医療機関は医療法、介護施設は介護保険法じゃ。

サクラ サクラ

雇入れ時健康診断は?

博士 博士

労働安全衛生法第66条じゃな。

サクラ サクラ

年次有給休暇の義務化は?

博士 博士

労働基準法第39条第7項。ただし義務付けられているのは「年5日」であって「年5回」ではないぞ。

サクラ サクラ

数字のトリックにも注意ですね。

博士 博士

そうじゃ。ナースセンターもこの法律の規定事項じゃ。

サクラ サクラ

都道府県ナースセンターですね。離職時の届出はどうでしたか?

博士 博士

平成27年改正でナースセンターへの届出が努力義務化されたのじゃ。

サクラ サクラ

看護師本人の努力義務もあるのですね。

博士 博士

うむ、能力開発・向上の努力義務も条文に明記されておる。

サクラ サクラ

関連法令の守備範囲を区別して覚えます。

POINT

看護師等の人材確保の促進に関する法律は、看護師等の確保と資質向上を目的とし、病院等開設者の研修実施の努力義務、看護職員本人の自己研鑽、ナースセンター、離職時届出などを規定します。人員配置は医療法、雇入れ時健康診断は労働安全衛生法、年次有給休暇は労働基準法と、それぞれ根拠法が異なります。法律ごとの規定事項を整理しておきましょう。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:看護師等の人材確保の促進に関する法律で規定されているのはどれか。

解説:正解は2の看護師等の資質の向上のための研修等を行うことです。看護師等の人材確保の促進に関する法律は、看護師等の確保と資質向上を目的に平成4年に制定され、病院等開設者の研修実施の努力義務、看護職員本人の自己研鑽の努力義務、ナースセンターの設置、離職時の届出などを定めています。

選択肢考察

  1. × 1.  人員配置基準に基づき看護師を配置する。

    医療機関の人員配置基準は医療法および医療法施行規則、介護施設では介護保険法で規定されます。看護師等の人材確保の促進に関する法律の規定事項ではありません。

  2. 2.  看護師等の資質の向上のための研修等を行う。

    同法は病院等の開設者に看護師等の研修実施等の努力義務を課し、看護師本人にも能力開発の努力義務を定めています。資質向上は本法の中核的な規定事項です。

  3. × 3.  新入職員を雇い入れるときに健康診断を行う。

    雇入れ時健康診断は労働安全衛生法第66条および労働安全衛生規則第43条に基づく事業者の義務であり、本法の規定事項ではありません。

  4. × 4.  年5回の年次有給休暇を取得させることが義務付けられている。

    年次有給休暇の取得義務(年5日以上)は労働基準法第39条第7項に基づきます。年5回ではなく年5日で、根拠法も本法ではありません。

本法はほかに中央ナースセンター・都道府県ナースセンターの設置、看護師等が離職時に住所・氏名等をナースセンターに届け出る努力義務(平成27年改正で追加)、看護師等就業協力員の委嘱などを規定しています。医療法・労働安全衛生法・労働基準法との規定領域の違いを整理しておきましょう。

看護師等の人材確保の促進に関する法律と医療法・労働関連法令の規定事項を区別できるかを問う設問です。