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親性という概念の本質を学ぼう

看護師国家試験 第113回 午後 第58問 / 母性看護学 / 母性看護の基盤

国試問題にチャレンジ

113回 午後 第58問

親性について適切なのはどれか。

  1. 1.子を育もうとする性質である。
  2. 2.誰でも子を持つ時点で備えている。
  3. 3.性別に基づく役割分業で育児を行うことをいう。
  4. 4.生物学的に結びつきがあることが親性をもつ条件となる。

対話形式の解説

博士 博士

今日は親性についてじゃ。この言葉、なかなか奥深いのじゃよ。

アユム アユム

母性や父性なら聞いたことがありますが、親性は最近よく耳にするようになりましたね。

博士 博士

その通り。まず親性の定義は何だと思うかね。

アユム アユム

子どもを大切に育てようとする心や行動のことですか。

博士 博士

よい定義じゃ。性別や血縁で区切らず、子を育もうとする性質全般を親性と呼ぶのじゃ。

アユム アユム

ということは選択肢1の『子を育もうとする性質』が親性の説明に合致しますね。

博士 博士

正解じゃ。では選択肢2の『誰でも子を持つ時点で備えている』はどうじゃ。

アユム アユム

出産したら自動的に親性が完成するわけではなく、育児や周囲の支援を通じて少しずつ育っていくと学びました。

博士 博士

そうじゃのう。産後うつや育児困難を抱える親も多いのは、親性が発達途上である証とも言えるのじゃ。

アユム アユム

選択肢3の性別役割分業はどう考えたらよいでしょう。

博士 博士

それは戦後の固定観念に基づく古い枠組みで、現代の親性概念はそうした性別役割を前提としないのじゃ。

アユム アユム

選択肢4の生物学的な結びつきについてはどうですか。

博士 博士

里親や養親、保育士や看護師でも、子どもに寄り添い育むことで親性を発揮できる。血縁はあくまで一つの形にすぎん。

アユム アユム

なるほど、親性は誰にでも開かれた性質で、関わりを通じて育つものなのですね。

博士 博士

そうじゃ。親性が十分に発揮されない背景には孤立や過重な育児負担があるから、看護職はそこを支える役割を担っておるのじゃ。

POINT

親性とは、性別や血縁関係を問わず、子どもを慈しみ育もうとする普遍的な性質を指す概念です。母性・父性を包括する現代的用語として広がり、育児経験や社会的支援を通じて発達する特性として捉えられます。里親や保育者など血縁のない関わりでも親性は発揮され、逆に実親でも自動的に備わるわけではありません。看護職は親性形成を支える支援者として重要な役割を持ちます。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:親性について適切なのはどれか。

解説:正解は1の「子を育もうとする性質である。」です。親性とは性別や血縁関係にとらわれず、子どもを慈しみ育もうとする普遍的な性質を指し、経験や学習を通じて形成・発達していく特性として概念化されています。

選択肢考察

  1. 1.  子を育もうとする性質である。

    親性の核心は、子どもを慈しみ守り育てようとする意識や行動であり、この定義に合致するため正しい選択肢です。

  2. × 2.  誰でも子を持つ時点で備えている。

    親性は出産や子を持つことで自動的に獲得されるわけではなく、育児経験や周囲の支援を通じて徐々に育まれるものです。

  3. × 3.  性別に基づく役割分業で育児を行うことをいう。

    性別役割分業とは異なる概念で、親性は性別を超えて誰もが発揮しうる性質として位置づけられます。

  4. × 4.  生物学的に結びつきがあることが親性をもつ条件となる。

    里親や養親、保育者のように血縁がなくとも子どもを育もうとする者は親性を持ちうるため、生物学的な結びつきは必須条件ではありません。

従来は『母性』『父性』と性別で分けた概念が用いられてきましたが、ジェンダー平等の進展や多様な家族形態の登場を背景に、より包括的な『親性(parenthood)』という用語が広がりました。親性の発達には、自身の被養育体験、パートナーシップ、社会的サポート、育児経験の積み重ねが関与します。

母性・父性を包括する『親性』の現代的な定義と特徴を理解しているかを問う概念問題です。