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看護師のメンタルヘルス対策における予防段階

看護師国家試験 第113回 午後 第61問 / 精神看護学 / 精神保健の基本

国試問題にチャレンジ

113回 午後 第61問

看護師のメンタルヘルスに関する対応で一次予防はどれか。

  1. 1.入職時のストレスマネジメントに関する研修
  2. 2.精神的不調が生じた看護師への公認心理師による相談
  3. 3.精神的不調で休職している看護師への復職支援プランの作成
  4. 4.精神的負荷がかかっている可能性のある看護師への産業保健師による面談

対話形式の解説

博士 博士

今日はメンタルヘルス対策の一次予防を見極める問題じゃ。

サクラ サクラ

予防医学では一次、二次、三次と段階に分けて考えますよね。

博士 博士

その通り。まず一次予防とは何を目的とした取り組みかのう。

サクラ サクラ

疾病の発生そのものを防ぐ段階です。教育や環境整備、ストレスチェックなどが含まれます。

博士 博士

素晴らしい。では二次予防は。

サクラ サクラ

不調が起こり始めた段階で早期発見・早期治療を行うことです。産業医面談や相談窓口が例になります。

博士 博士

三次予防は。

サクラ サクラ

すでに発症した人の重症化予防、再発予防、社会復帰支援です。リワークプログラムなどですね。

博士 博士

では選択肢1の『入職時のストレスマネジメント研修』はどれじゃ。

サクラ サクラ

不調が起こる前の教育ですから一次予防に該当します。

博士 博士

正解じゃ。選択肢2の『不調が生じた看護師への公認心理師による相談』は。

サクラ サクラ

すでに不調が生じている人への介入なので二次予防ですね。

博士 博士

選択肢3の『休職者への復職支援プラン』はどうじゃ。

サクラ サクラ

休職後の復帰支援で再発予防が目的ですから三次予防です。

博士 博士

選択肢4の『精神的負荷のある可能性のある職員への産業保健師面談』は。

サクラ サクラ

兆候を察知して早期対応する二次予防に当たります。

博士 博士

見事に整理できたのう。看護師は交代勤務や感情労働で不調リスクが高いから、職場全体での4つのケア、すなわちセルフケア、ラインケア、事業場内産業保健スタッフによるケア、事業場外資源によるケアが推奨されておる。

サクラ サクラ

一次予防の重要性を改めて感じました。

POINT

メンタルヘルス対策は一次予防(発生予防)、二次予防(早期発見・早期対応)、三次予防(重症化予防・職場復帰支援)に分類されます。入職時のストレスマネジメント研修は不調を未然に防ぐ教育的介入であり一次予防に該当します。公認心理師による相談や産業保健師面談は二次予防、復職支援プラン作成は三次予防です。看護師は不調のリスクが高い職種であり、4つのケアを組み合わせた組織的対応が求められます。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:看護師のメンタルヘルスに関する対応で一次予防はどれか。

解説:正解は1の「入職時のストレスマネジメントに関する研修」です。一次予防とは不調や疾病の発生そのものを未然に防ぐための取り組みで、入職時のストレスマネジメント研修は職員の知識・技能を高めて不調を予防する教育的介入に該当します。

選択肢考察

  1. 1.  入職時のストレスマネジメントに関する研修

    不調が生じる前の教育・啓発活動であり、メンタルヘルス不調の発生自体を予防する一次予防に該当します。

  2. × 2.  精神的不調が生じた看護師への公認心理師による相談

    すでに不調が現れている段階で早期発見・早期対応するための介入であり、二次予防に位置づけられます。

  3. × 3.  精神的不調で休職している看護師への復職支援プランの作成

    発症後の職場復帰や再発防止を目的とした支援であり、三次予防に該当します。

  4. × 4.  精神的負荷がかかっている可能性のある看護師への産業保健師による面談

    不調の兆候を拾い上げて早期対応につなげる取り組みであるため、二次予防に分類されます。

労働安全衛生法に基づくメンタルヘルス対策の三段階予防は『一次=発生予防(教育・啓発・ストレスチェック・職場環境改善)』『二次=早期発見・早期対応(産業医面談・相談窓口)』『三次=重症化予防・職場復帰支援(リワーク・再発防止)』と整理されます。看護師は交代勤務や感情労働で不調リスクが高く、職場全体でのセルフケア・ラインケア・事業場内外資源の4つのケアが推奨されます。

一次・二次・三次予防の概念をメンタルヘルス対策の具体例に正しく当てはめられるかを問う問題です。