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糖尿病神経障害患者のフットケア指導

看護師国家試験 第103回 午後 第82問 / 成人看護学 / 内部環境と内分泌系

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第82問

糖尿病神経障害(diabetic neuropathy)のある患者へのフットケアの説明で適切なのはどれか。

  1. 1.「靴は大きめのサイズがよいです」
  2. 2.「靴下を履くようにしてください」
  3. 3.「1週間に1回は足の観察をしてください」
  4. 4.「足の傷は痛くなったら受診してください」
  5. 5.「外出後は足をアルコールで消毒しましょう」

対話形式の解説

博士 博士

糖尿病の合併症である神経障害について学ぶぞ。なぜ足のケアが特に重要だと思うかな。

アユム アユム

痛みを感じにくくなるから、傷に気付かないんですよね。

博士 博士

その通り。さらに高血糖状態では易感染性もあり、血流も悪いから一度傷ができると治りにくく、最悪は壊疽から下肢切断に至るんじゃ。

アユム アユム

この問題で適切な説明はどれですか。

博士 博士

正解は2の『靴下を履くようにしてください』じゃ。靴下は皮膚を保護し、靴擦れや外傷を防ぐ重要なバリアになるんじゃよ。

アユム アユム

室内でも履いた方がいいんですか。

博士 博士

そうじゃ。床に落ちた画鋲を踏んでも気付かない可能性があるので、室内でも靴下着用を勧めるのが望ましい。

アユム アユム

選択肢1の大きめの靴はだめなんですか。

博士 博士

大きすぎる靴は歩くたびに足が中でずれて摩擦が生じ、靴ずれの原因になる。フィットしたサイズを選ぶことが大切じゃ。

アユム アユム

観察は週1回ではいけませんか。

博士 博士

神経障害では小さな傷も見落とせないから、最低1日1回は足底や指の間まで観察するよう指導するんじゃ。

アユム アユム

痛くなってからの受診も遅いんですね。

博士 博士

その通り。痛みを感じた時にはもう壊疽など重症化しておることが多い。痛みがなくても異常を見つけたらすぐ受診するよう徹底するんじゃ。

アユム アユム

アルコール消毒も不要なんですね。

博士 博士

そうじゃ。アルコールはかえって皮膚を乾燥させるから、石鹸と微温湯で優しく洗い、しっかり乾かして保湿するのが基本じゃよ。

アユム アユム

フットケアの全体像がよくわかりました。

POINT

糖尿病神経障害では知覚低下により足の外傷に気付きにくく、感染や壊疽に進展しやすくなります。靴下を履くこと、フィットした靴の選択、毎日の足の観察、異常時の早期受診が指導の柱です。アルコール消毒は不要で、石鹸洗浄と保湿による皮膚の清潔保持が推奨されます。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:糖尿病神経障害(diabetic neuropathy)のある患者へのフットケアの説明で適切なのはどれか。

解説:正解は 2 です。糖尿病神経障害では下肢の知覚が鈍麻し、痛みや熱さを感じにくくなるため、小さな外傷や熱傷に気付きにくく、感染や壊疽に進展しやすくなります。靴下を履くことで皮膚を直接的な刺激から守り、靴ずれや小外傷を予防できるため、屋内外を問わず履くよう指導します。

選択肢考察

  1. × 1.  「靴は大きめのサイズがよいです」

    大きめの靴は歩行時に足が中で動き、摩擦による靴ずれや皮膚損傷を起こしやすくなるため、足にフィットしたサイズを選びます。

  2. 2.  「靴下を履くようにしてください」

    靴下は摩擦を軽減し、画鋲などを踏んだ際の外傷予防にもなります。室内でも履くよう勧めるのが望ましい指導です。

  3. × 3.  「1週間に1回は足の観察をしてください」

    知覚低下のため自覚なく傷ができることがあるので、最低でも1日1回は足の観察を行うよう指導します。

  4. × 4.  「足の傷は痛くなったら受診してください」

    神経障害では痛みを感じた時には壊疽など重症化していることが多いため、痛みの有無にかかわらず異常があればすぐ受診します。

  5. × 5.  「外出後は足をアルコールで消毒しましょう」

    アルコールは皮膚の乾燥や角質のひび割れを招くおそれがあり推奨されません。石鹸と微温湯で洗浄し、保湿することが基本です。

糖尿病足病変は神経障害・血流障害・易感染性の三つが重なって悪化します。靴選びの指導では『夕方に試す(むくみ考慮)』『つま先に1cmの余裕』『縫い目が当たらない』もポイント。爪は深爪を避けスクエアカットにします。

糖尿病神経障害患者に対するフットケアの具体的な指導内容として、足の保護と早期発見の重要性を理解しているかを問う問題です。