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抗甲状腺薬の副作用を覚えよう

看護師国家試験 第103回 午後 第87問 / 成人看護学 / 内部環境と内分泌系

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第87問

抗甲状腺ホルモン薬の副作用はどれか。2つ選べ。

  1. 1.多毛
  2. 2.眼球突出
  3. 3.中心性肥満
  4. 4.肝機能障害
  5. 5.無顆粒球症

対話形式の解説

博士 博士

今日は甲状腺機能亢進症の治療薬、抗甲状腺薬の副作用について学ぶぞ。代表的な薬剤は何かな。

サクラ サクラ

チアマゾールやプロピルチオウラシルですよね。

博士 博士

その通り。バセドウ病でよく使われるが、見逃せない副作用があるんじゃ。

サクラ サクラ

この問題で正しい副作用はどれですか。

博士 博士

正解は4の肝機能障害と5の無顆粒球症じゃ。

サクラ サクラ

無顆粒球症はどんな症状で気付きますか。

博士 博士

好中球が減少して易感染状態になるから、突然の発熱や咽頭痛が出る。これらが出たらすぐ服薬中止と受診じゃ。

サクラ サクラ

肝機能障害はいつ頃出ますか。

博士 博士

服用開始後2週から3か月以内に出ることが多い。AST・ALTの上昇や黄疸に注意して、定期的な血液検査が必要じゃ。

サクラ サクラ

選択肢1の多毛と3の中心性肥満は違うんですね。

博士 博士

それらはステロイド薬の代表的副作用じゃ。抗甲状腺薬では生じない。

サクラ サクラ

選択肢2の眼球突出はどうですか。

博士 博士

眼球突出はバセドウ病自体の症状じゃ。メルゼブルクの三徴の一つで、甲状腺腫・頻脈・眼球突出を覚えておくとよい。

サクラ サクラ

副作用と疾患症状を混同しないことが大切ですね。

博士 博士

その通り。患者指導では発熱・咽頭痛・倦怠感・黄疸が出たらすぐ連絡するよう徹底するんじゃ。

サクラ サクラ

妊娠中の薬剤選択もありましたよね。

博士 博士

妊娠初期はチアマゾールよりプロピルチオウラシルを選択するのが原則じゃ。覚えておくとよい。

サクラ サクラ

副作用への対応がよくわかりました。

POINT

抗甲状腺薬の代表的副作用は肝機能障害と無顆粒球症で、後者は重篤化しやすく発熱・咽頭痛時の早期対応が重要です。多毛・中心性肥満はステロイド薬、眼球突出はバセドウ病自体の症状であり区別が必要です。服用中は定期的な肝機能・血液検査を行い、異常時はすぐ受診するよう指導します。

解答・解説

正解は 4 5 です

問題文:抗甲状腺ホルモン薬の副作用はどれか。2つ選べ。

解説:正解は 4 と 5 です。抗甲状腺薬(チアマゾール、プロピルチオウラシル)はバセドウ病など甲状腺機能亢進症の治療薬で、代表的副作用に肝機能障害と無顆粒球症があります。特に無顆粒球症は重篤で、発熱や咽頭痛があれば直ちに服薬中止と受診が必要です。

選択肢考察

  1. × 1.  多毛

    多毛はステロイドホルモン薬や男性ホルモン薬の副作用です。抗甲状腺薬では生じません。

  2. × 2.  眼球突出

    眼球突出はバセドウ病自体の症状(メルゼブルクの三徴の一つ)であり、抗甲状腺薬の副作用ではありません。

  3. × 3.  中心性肥満

    中心性肥満(クッシング様体型)はステロイド薬の代表的副作用であり、抗甲状腺薬の副作用ではありません。

  4. 4.  肝機能障害

    服用開始後2週〜3か月以内に出現することが多く、AST・ALT上昇や黄疸を呈することがあります。定期的な肝機能検査が必要です。

  5. 5.  無顆粒球症

    頻度は低いが重篤な副作用で、好中球減少により易感染状態となります。発熱・咽頭痛時はすぐに受診し血液検査を行います。

バセドウ病のメルゼブルクの三徴は『甲状腺腫・頻脈・眼球突出』。抗甲状腺薬服用中の指導では『発熱・咽頭痛・全身倦怠感・黄疸が出たらすぐ連絡』と説明します。妊娠初期はチアマゾールでなくプロピルチオウラシルを選択するのが原則です。

抗甲状腺薬の代表的かつ重要な副作用(肝機能障害・無顆粒球症)を理解し、ステロイド副作用や疾患症状と区別できるかを問う問題です。