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訪問看護の保険適用と人員基準を整理しよう

看護師国家試験 第108回 午後 第65問 / 地域・在宅看護論 / 地域・在宅看護実践をめぐる制度

国試問題にチャレンジ

108回 午後 第65問

訪問看護制度で正しいのはどれか。

  1. 1.管理栄養士による訪問は保険請求できる。
  2. 2.精神科訪問看護は医療保険から給付される。
  3. 3.医療処置がなければ訪問看護指示書は不要である。
  4. 4.訪問看護事業所の開設には常勤換算で3人以上の看護職員が必要である。

対話形式の解説

博士 博士

今日は訪問看護制度についての問題じゃ。医療保険と介護保険のどっちが使われるかが混乱しやすいポイントじゃよ。

サクラ サクラ

博士、介護保険対象者は介護保険が優先って覚えていたんですが、例外があるんですよね。

博士 博士

その通り。正解は2番、精神科訪問看護は医療保険から給付される、じゃ。精神科訪問看護指示書に基づく訪問は、年齢を問わず原則として医療保険扱いになる。

サクラ サクラ

65歳以上で介護認定を受けていても医療保険なんですか?

博士 博士

そうじゃ。ただし認知症を主病名とする場合は介護保険になるから、そこは注意。『精神科訪問看護は医療保険』『認知症は介護保険』と覚えるとよい。

サクラ サクラ

他にも医療保険が優先される例外はありますか?

博士 博士

ある。末期の悪性腫瘍、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症など『厚生労働大臣が定める疾病等』や、急性増悪時に出る『特別訪問看護指示書』の期間も医療保険適用じゃよ。

サクラ サクラ

1番の管理栄養士による訪問は保険請求できる、はどうですか?

博士 博士

管理栄養士の訪問は訪問看護ではなく『居宅療養管理指導』として介護保険から給付される。訪問看護ステーションの請求対象ではないから不正解じゃ。

サクラ サクラ

3番の『医療処置がなければ訪問看護指示書は不要』は?

博士 博士

誤りじゃ。医療処置の有無にかかわらず、訪問看護を提供するには主治医の訪問看護指示書が必ず必要じゃ。療養上の世話だけでも指示書は必須じゃよ。

サクラ サクラ

4番の『常勤換算で3人以上の看護職員が必要』は?

博士 博士

惜しい、正しくは2.5人以上じゃ。訪問看護ステーションの人員基準は保健師・看護師・准看護師を常勤換算で2.5人以上、管理者は常勤の保健師または看護師と定められておる。

サクラ サクラ

数字の引っ掛けですね。しっかり覚えます。

博士 博士

それと指示書の有効期間は最長6か月じゃ。精神科訪問看護指示書も同じで、期限切れに注意が必要じゃよ。

サクラ サクラ

訪問看護で訪問できる職種は看護師だけですか?

博士 博士

保健師、看護師、准看護師のほかに、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士もリハビリ目的で訪問可能じゃ。ただし訪問看護の枠組みなので、看護職員の訪問を補完する形じゃな。

サクラ サクラ

医療保険と介護保険の区分、人員基準、指示書の必要性…整理できました。

POINT

訪問看護は原則として介護保険優先だが、精神科訪問看護(認知症主病名を除く)、厚生労働大臣が定める疾病等、特別訪問看護指示書期間は医療保険が適用される。訪問看護には主治医の指示書が必須で、事業所の人員基準は看護職員が常勤換算2.5人以上である。管理栄養士訪問は居宅療養管理指導で訪問看護ではない。制度区分を正確に押さえることが重要である。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:訪問看護制度で正しいのはどれか。

解説:正解は 2 です。精神科訪問看護は精神科を標榜する医師が交付する『精神科訪問看護指示書』に基づいて行われ、原則として医療保険から給付されます。通常の訪問看護では65歳以上は介護保険が優先されますが、精神科訪問看護については年齢にかかわらず医療保険が適用される点が特徴です。ただし認知症を主病名とする場合は介護保険扱いとなります。この原則を知っているかが得点の分かれ目です。

選択肢考察

  1. × 1.  管理栄養士による訪問は保険請求できる。

    管理栄養士の訪問は訪問看護ではなく『居宅療養管理指導』として介護保険から給付されます。訪問看護ステーションの保険請求対象ではありません。

  2. 2.  精神科訪問看護は医療保険から給付される。

    精神科訪問看護指示書に基づく訪問看護は、年齢を問わず原則として医療保険から給付されます。

  3. × 3.  医療処置がなければ訪問看護指示書は不要である。

    医療処置の有無にかかわらず、訪問看護サービスの提供には主治医による訪問看護指示書の交付が必須です。

  4. × 4.  訪問看護事業所の開設には常勤換算で3人以上の看護職員が必要である。

    指定訪問看護事業所の人員基準は保健師・看護師・准看護師を常勤換算で2.5人以上です。3人ではありません。

訪問看護は介護保険と医療保険のどちらで給付されるかが重要です。要介護・要支援認定を受けていれば介護保険が原則優先ですが、『厚生労働大臣が定める疾病等(末期の悪性腫瘍、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症など)』や『特別訪問看護指示書』が出た期間、精神科訪問看護(認知症主病名を除く)は医療保険扱いになります。訪問看護ステーションの人員基準は管理者が常勤の保健師または看護師で、看護職員が常勤換算2.5人以上必要です。

訪問看護における医療保険と介護保険の適用区分、人員基準、指示書の要件など制度の基本を問う問題です。