訪問看護利用者の統計を整理
看護師国家試験 第113回 午前 第68問 / 地域・在宅看護論 / 地域・在宅看護実践をめぐる制度
国試問題にチャレンジ
令和元年(2019年)の介護サービス施設・事業所調査において、介護保険制度による訪問看護の利用者の特徴で正しいのはどれか。
- 1.要介護5の利用者が最も多い。
- 2.傷病別では悪性新生物が最も多い。
- 3.医療保険制度による利用者よりも多い。
- 4.要支援1、2の利用者は全体の利用者の4割を占める。
対話形式の解説
博士
訪問看護の統計問題じゃ。保険区分の利用者数の大小は覚えておるかの?
アユム
介護保険の利用者の方が医療保険より多いと習いました。
博士
その通り。高齢化で要介護認定者が増えているため介護保険の訪問看護利用が主流じゃ。
アユム
要介護度で一番多いのはどこでしょう?
博士
要介護1〜2で、中等度が中心じゃ。要介護5だけが特に多いわけではないぞ。
アユム
傷病別はどうですか?
博士
介護保険では脳血管疾患や循環器疾患、筋骨格系疾患が上位じゃ。悪性新生物は医療保険側で目立つ傾向がある。
アユム
理由は何でしょう?
博士
悪性腫瘍の末期は別表第7に該当し医療保険で訪問看護が提供されるからじゃ。
アユム
要支援1・2の割合は?
博士
全体のおおむね2〜3割程度で、4割には届かぬ。
アユム
どうして医療保険と介護保険で制度が分かれているのですか?
博士
基本は介護保険優先じゃが、特定疾病や急性増悪、精神科訪問看護などは医療保険が適用になる仕組みなのじゃ。
アユム
特別訪問看護指示書が出たら医療保険でしたね。
博士
よく覚えておる。最長14日間の頻回訪問もその枠組みじゃ。
アユム
制度の枠組みまで意識して暗記します。
POINT
令和元年の介護サービス施設・事業所調査では、介護保険による訪問看護利用者が医療保険によるものを上回っています。要介護度別では要介護1〜2が最多で、傷病別では脳血管疾患など慢性疾患が中心となります。悪性新生物末期やALSなど別表第7該当疾患、特別訪問看護指示書の下での訪問は医療保険が適用されます。制度区分と疾病区分の対応を整理しておきましょう。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:令和元年(2019年)の介護サービス施設・事業所調査において、介護保険制度による訪問看護の利用者の特徴で正しいのはどれか。
解説:正解は3の医療保険制度による利用者よりも多いです。令和元年の介護サービス施設・事業所調査では、訪問看護の利用者は介護保険制度によるものが医療保険制度によるものを上回っています。高齢化を背景に要介護認定を受けて訪問看護を利用するケースが増えていることが反映されています。
選択肢考察
-
× 1. 要介護5の利用者が最も多い。
訪問看護利用者の内訳では要介護1〜2が最多で、要介護5のみが最多というわけではありません。中等度の要介護者から幅広く利用されているのが実態です。
-
× 2. 傷病別では悪性新生物が最も多い。
介護保険による訪問看護利用者の傷病別では、脳血管疾患や循環器系疾患、筋骨格系疾患などが上位を占めます。悪性新生物は医療保険の訪問看護で比較的多い傷病です。
-
○ 3. 医療保険制度による利用者よりも多い。
令和元年調査では介護保険による訪問看護利用者が医療保険による利用者を上回っており、介護保険制度が地域在宅医療の基盤となっていることを示しています。
-
× 4. 要支援1、2の利用者は全体の利用者の4割を占める。
要支援1・2の利用者は全体のおおむね2〜3割程度にとどまり、4割には達していません。訪問看護は要介護認定者の利用割合の方が大きいのが特徴です。
介護保険の訪問看護は主治医の訪問看護指示書に基づき提供されます。厚生労働省告示の別表第7に該当する疾病(末期の悪性腫瘍、多系統萎縮症、ALSなど)や特別訪問看護指示書がある場合、急性増悪時などでは介護保険ではなく医療保険での訪問看護となる点も併せて覚えておくと整理しやすいです。
訪問看護における介護保険と医療保険の利用者規模や要介護度分布の傾向を理解しているかを問う設問です。
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