脱健着患の原則を覚えよう
看護師国家試験 第103回 午後 第18問 / 必修問題 / 日常生活援助技術
国試問題にチャレンジ
右片麻痺患者の寝衣交換で適切なのはどれか。
- 1.左から脱がせ、右から着せる。
- 2.左から脱がせ、左から着せる。
- 3.右から脱がせ、左から着せる。
- 4.右から脱がせ、右から着せる。
対話形式の解説
博士
片麻痺患者の寝衣交換には「脱健着患」という大原則がある。意味は分かるかな?
アユム
脱ぐときは健側、着るときは患側からですか?
博士
その通りじゃ。右片麻痺なら健側が左、患側が右。だから左から脱がせて右から着せる。正解は1じゃ。
アユム
どうしてこの順番なんですか?
博士
患側は関節可動域が狭く動かしにくい。先に健側を脱げば、患側はゆとりのある袖をそっと外すだけで済む。着るときも患側を先に通せば、後から自由のきく健側を入れるのが楽になるのじゃ。
アユム
逆にやるとどうなりますか?
博士
3のように患側から脱がそうとすると関節を無理に動かすことになり、疼痛や肩関節脱臼、皮膚損傷を招く。麻痺側は感覚も鈍いから、損傷に気づきにくいリスクもあるのじゃ。
アユム
2の選択肢はどこが違うんですか?
博士
脱がせる順は正しいが、着せるときに健側から先に通してしまうと、後から不自由な右側に袖を通すのが非常に困難になる。
アユム
4は完全に逆ですね。
博士
そうじゃ、4は患側から脱がせて患側から着せるという最悪パターンで、患者に強い負担がかかる。
アユム
術後や輸液ルートのある患者にも応用できますか?
博士
できるぞ。「動かしにくい側を最小限の動きで通す」という考え方は共通じゃ。輸液ルートがあれば「ルートのない側から脱がせ、ルートのある側から着せる」と覚えるとよい。
アユム
脱健着患、しっかり身につけます!
博士
声に出して手順を確認しながら援助すると安全じゃぞ。
POINT
片麻痺患者の寝衣交換は「脱健着患」が原則で、健側から脱がせ患側から着せます。右片麻痺の場合は左から脱がせ右から着せるのが正解です。患側を最小限の動きで通すことで関節への負担、疼痛、脱臼、皮膚損傷を防げます。輸液ルート挿入時も同様の考え方で安全な援助が可能です。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:右片麻痺患者の寝衣交換で適切なのはどれか。
解説:正解は 1 です。片麻痺患者の寝衣交換では「脱健着患(だっけんちゃっかん)」の原則に従い、健側から脱がせ患側から着せます。本問は右片麻痺なので、健側である左から脱がせ、患側である右から着せるのが正しい手順です。患側に余裕を持って袖を通すことで関節への負担を減らし、脱臼や疼痛、皮膚損傷を防ぎます。
選択肢考察
-
○ 1. 左から脱がせ、右から着せる。
右片麻痺患者では左が健側・右が患側です。脱健着患の原則どおり、健側の左から脱がせ患側の右から着せるのが適切な手順です。
-
× 2. 左から脱がせ、左から着せる。
脱がせは正しいですが、着せるときに健側の左から先に通すと、後から不自由な右側に通すのが困難になります。
-
× 3. 右から脱がせ、左から着せる。
脱健着患の原則と完全に逆です。患側から脱がそうとすると関節を無理に動かす必要があり、疼痛や脱臼を招きます。
-
× 4. 右から脱がせ、右から着せる。
脱がせる順序が誤っています。患側の右から脱がせると関節への負担が大きく、適切ではありません。
脱健着患の原則は片麻痺だけでなく、術後で患肢が動かしにくい場合や関節リウマチで関節可動域が制限されている場合にも応用されます。理由は患側を動かす範囲を最小限にして関節への負担と疼痛を減らすためです。輸液ルートが入っている場合も同様に「ルートのない側から脱がせ、ルートのある側から着せる」と覚えるとよいでしょう。
片麻痺患者の更衣援助における「脱健着患」の原則を正しく適用できるかを問う問題です。
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