インドメタシンと消化性潰瘍
看護師国家試験 第113回 午前 第17問 / 必修問題 / 薬物の作用と管理
国試問題にチャレンジ
インドメタシン内服薬の禁忌はどれか。
- 1.痛風(gout)
- 2.咽頭炎(pharyngitis)
- 3.消化性潰瘍(peptic ulcer)
- 4.関節リウマチ(rheumatoid arthritis)
対話形式の解説
博士
今日はインドメタシンという薬の禁忌を整理するぞ。薬のグループは何か分かるかの。
サクラ
NSAIDs、非ステロイド性抗炎症薬です。
博士
正解じゃ。作用機序は何であった。
サクラ
シクロオキシゲナーゼを阻害してプロスタグランジンの産生を抑えることです。
博士
その通り。炎症や痛みは抑えられるが、胃の粘膜保護に働くプロスタグランジンまで減らしてしまうのじゃ。
サクラ
だから胃が荒れやすいのですね。
博士
そうじゃ。もともと消化性潰瘍がある人に投与すれば、潰瘍が悪化したり穿孔や出血を起こしたりする。添付文書でも禁忌とされておる。
サクラ
痛風には使えないのですか。
博士
痛風はむしろ急性期の第一選択薬じゃ。関節内の強い炎症を抑えるために使う。
サクラ
関節リウマチにも使えますか。
博士
DMARDsの補助として疼痛緩和に使用される。禁忌ではない。
サクラ
咽頭炎はどうですか。
博士
発熱や疼痛緩和目的で使用されることがあり、禁忌ではない。
サクラ
ほかに注意すべき禁忌はありますか。
博士
アスピリン喘息、重度の腎障害、重度肝障害、妊娠末期などじゃな。
サクラ
併用薬で胃を守る方法はありますか。
博士
PPIやH2ブロッカーの併用が一般的じゃ。空腹時を避け、黒色便や吐血がないかを観察するのも看護の仕事じゃぞ。
サクラ
高齢者では特に注意が必要なんですね。
博士
その通り、観察の目を鋭くするのじゃ。
POINT
インドメタシンはNSAIDsに属し、プロスタグランジン合成阻害により胃粘膜保護機能を低下させます。そのため消化性潰瘍がある患者への投与は潰瘍の悪化・出血・穿孔のリスクが高く禁忌です。一方、痛風や関節リウマチ、咽頭炎などの炎症性疾患には適応があります。看護では胃薬併用の確認、黒色便や腹痛の観察、高齢者での慎重投与などが重要なポイントとなります。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:インドメタシン内服薬の禁忌はどれか。
解説:正解は3の消化性潰瘍です。インドメタシンはNSAIDsであり、プロスタグランジン合成阻害により胃粘膜保護機能が低下するため、消化性潰瘍患者への投与は潰瘍悪化・穿孔のリスクが高く禁忌とされています。
選択肢考察
-
× 1. 痛風(gout)
痛風発作では関節内尿酸結晶による強い炎症が起こるため、インドメタシンなどNSAIDsが急性期の第一選択薬として用いられます。禁忌ではなく適応疾患です。
-
× 2. 咽頭炎(pharyngitis)
咽頭炎の発熱や疼痛に対して解熱鎮痛目的でNSAIDsが処方されることがあります。消化器症状や喘息既往がなければ禁忌ではありません。
-
○ 3. 消化性潰瘍(peptic ulcer)
NSAIDsはCOX阻害によりプロスタグランジンを減少させ、粘液・重炭酸分泌や粘膜血流の低下を招きます。既存の消化性潰瘍を悪化させ出血・穿孔を起こす危険があるため添付文書上も禁忌です。
-
× 4. 関節リウマチ(rheumatoid arthritis)
関節リウマチの疼痛・炎症コントロールとしてNSAIDsは補助的に用いられます。疾患修飾薬(DMARDs)と併用され、禁忌ではなく適応があります。
NSAIDsの主な禁忌には、消化性潰瘍、重篤な血液異常、重篤な肝・腎障害、重篤な心不全、アスピリン喘息、妊娠末期が挙げられます。必要に応じて投与する場合はプロトンポンプ阻害薬やH2遮断薬を併用し、高齢者ではより慎重な観察が求められます。看護では内服時間・空腹時回避・黒色便や吐血の有無の観察が重要な介入となります。
NSAIDsの作用機序から導かれる禁忌疾患を理解しているかを問う問題です。プロスタグランジン合成阻害→胃粘膜保護機能低下→消化性潰瘍悪化という因果関係が鍵となります。
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