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アナフィラキシーショックを見抜こう

看護師国家試験 第105回 午後 第12問 / 必修問題 / 徴候と疾患

国試問題にチャレンジ

105回 午後 第12問

特定の抗原となる物質によって生じるアレルギー反応で引き起こされるショックはどれか。

  1. 1.心原性ショック
  2. 2.出血性ショック
  3. 3.神経原性ショック
  4. 4.アナフィラキシーショック

対話形式の解説

博士 博士

今日はショックの分類についてじゃ。原因によって4つに大別されるのを覚えておるかな?

アユム アユム

えっと、心原性、循環血液量減少性、血液分布異常性、閉塞性ですよね。

博士 博士

その通り。この問題は『特定の抗原によるアレルギー反応で起こるショック』を選ぶ問題じゃ。

アユム アユム

抗原って聞いたら、免疫反応を思い浮かべます。正解はどれでしょうか?

博士 博士

正解は4のアナフィラキシーショックじゃ。IgE抗体と抗原が結合すると肥満細胞からヒスタミンが放出され、血管拡張と透過性亢進で血圧が一気に下がるのじゃ。

アユム アユム

では1の心原性ショックは?

博士 博士

これは心筋梗塞や重症心不全など、心臓のポンプ機能が壊れて起こるもので、アレルギーは関係ないのじゃ。

アユム アユム

2の出血性ショックはどうですか?

博士 博士

大量出血で循環血液量そのものが減るタイプじゃな。交通外傷や消化管出血が代表例じゃ。

アユム アユム

3の神経原性ショックは?

博士 博士

脊髄損傷などで交感神経が遮断され、末梢血管が一気に拡張して血圧が下がるショックじゃ。これも抗原抗体反応とは別物じゃよ。

アユム アユム

なるほど、4つのうち免疫が関わるのはアナフィラキシーだけなんですね。

博士 博士

そうじゃ。臨床ではハチ刺傷や造影剤、食物、抗菌薬などが原因となり、初期対応ではアドレナリン0.3mgの大腿外側への筋注が最優先じゃ。

アユム アユム

ショックの5Pも覚えておくと良さそうですね、蒼白・虚脱・冷汗・脈拍触知不能・呼吸不全。

博士 博士

よく知っておるな。原因に応じた初期対応を素早く判断できることが看護師に求められるのじゃ。

POINT

本問はショックの原因別分類を問う必修問題で、アレルギー反応によるものはアナフィラキシーショックであり正解は4です。アナフィラキシーはIgE介在性のI型アレルギーで肥満細胞からヒスタミンが放出され、血管拡張・透過性亢進・気道狭窄を起こします。初期対応はアドレナリン筋注、酸素投与、輸液、気道確保が基本で、他の心原性・出血性・神経原性ショックとは病態と対応が大きく異なります。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:特定の抗原となる物質によって生じるアレルギー反応で引き起こされるショックはどれか。

解説:正解は 4 です。ショックとは全身の組織・臓器に必要な血液(酸素)が行き渡らなくなる急性循環不全の総称で、原因別に心原性、循環血液量減少性(出血性など)、血液分布異常性(敗血症性・神経原性・アナフィラキシー)、閉塞性に分類されます。アナフィラキシーショックはIgE抗体を介したI型アレルギー反応により肥満細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が大量に放出され、全身の血管拡張・血管透過性亢進・気道平滑筋収縮が起こり、血圧低下と呼吸困難を短時間で引き起こします。

選択肢考察

  1. × 1.  心原性ショック

    心筋梗塞や重症不整脈、心タンポナーデなど、心臓のポンプ機能が障害されて起こるショックで、アレルギー反応は関係しません。

  2. × 2.  出血性ショック

    外傷や消化管出血などで循環血液量そのものが減少して起こる循環血液量減少性ショックであり、抗原抗体反応とは無関係です。

  3. × 3.  神経原性ショック

    脊髄損傷や強い疼痛などで交感神経緊張が消失し、末梢血管が拡張して血圧が低下する血液分布異常性ショックで、アレルギーは原因ではありません。

  4. 4.  アナフィラキシーショック

    食物・薬剤・ハチ毒などの抗原に対するI型アレルギー反応で生じるショックで、本問の定義に合致します。

アナフィラキシー疑い時の第一選択薬はアドレナリン0.3mg(成人)の大腿外側への筋肉注射です。体位は原則仰臥位で下肢挙上、気道確保と酸素投与、静脈路確保と輸液負荷を並行して行います。ショックの5徴(蒼白・虚脱・冷汗・脈拍触知不能・呼吸不全)を「5P」として覚えておくと臨床で役立ちます。

アレルギー反応(I型過敏反応)が原因となるショックの種類を選べるかを問う必修問題。