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100mL以下は無尿!尿量異常の数値を正確に覚える

看護師国家試験 第109回 午後 第23問 / 必修問題 / 徴候と疾患

国試問題にチャレンジ

109回 午後 第23問

成人で 1 日の尿量が 100 mL 以下の状態を示すのはどれか。

  1. 1.希尿
  2. 2.頻尿
  3. 3.乏尿
  4. 4.無尿

対話形式の解説

博士 博士

今日は尿量の異常についてじゃ。数字がいくつも出てきて混乱しやすいから整理して覚えるぞ。

サクラ サクラ

無尿と乏尿って何が違うんですか?

博士 博士

数値の違いじゃな。無尿は1日100mL以下、乏尿は400mL以下と定義されておる。成人の正常尿量は1日1,000〜2,000mLじゃ。

サクラ サクラ

100mLというとコップ半分くらいですね。それしか出ないとなると相当重症ですね。

博士 博士

そうじゃ。急性腎不全、重症のショック、両側の尿管閉塞などで起こる。生命に関わる状態じゃから緊急対応が必要じゃ。

サクラ サクラ

乏尿の400mL以下というのはどれくらい危険なんですか?

博士 博士

乏尿になると老廃物や水分の排泄が追いつかず、高カリウム血症や肺水腫のリスクが高まる。こちらも急性腎障害の重要な徴候じゃ。

サクラ サクラ

希尿と頻尿は尿の回数に関する言葉ですよね。

博士 博士

その通り。希尿は1日3回以下、頻尿は8回以上と回数で定義される。量の話と回数の話を混同しないよう注意じゃ。

サクラ サクラ

夜間頻尿って、夜に何回以上ですか?

博士 博士

就寝中に2回以上起きて排尿すれば夜間頻尿じゃ。高齢者のQOLを大きく下げる要因で、転倒リスクも高めるから看護上重要じゃぞ。

サクラ サクラ

無尿と尿閉って、似ているようで違うんですよね?

博士 博士

よく混同されるポイントじゃな。無尿は尿そのものが生成されない、あるいは腎盂まで到達しない状態。尿閉は尿は膀胱に溜まっているが排出できない状態じゃ。尿閉は導尿すれば尿が出る。

サクラ サクラ

前立腺肥大症は尿閉の代表例ですよね。

博士 博士

そうじゃ。急性尿閉は激しい下腹部痛を伴い救急対応が必要になる。看護師は膀胱充満の触診や膀胱用超音波で判断できるようになっておきたい。

サクラ サクラ

多尿の基準も教えてください。

博士 博士

1日2,500〜3,000mL以上が多尿じゃ。糖尿病、尿崩症、水中毒、慢性腎不全の多尿期などで起こる。多尿と頻尿も混同されやすいから区別するのじゃ。

サクラ サクラ

尿量と尿回数、そして尿閉という3つの軸で整理すると理解しやすいですね。

POINT

成人の尿量異常は数値で厳密に定義されており、無尿は1日100mL以下、乏尿は400mL以下、多尿は2,500〜3,000mL以上です。これに対し、希尿と頻尿は排尿回数の異常(それぞれ1日3回以下、8回以上)を指し、尿閉は膀胱内の尿を排出できない状態と区別されます。無尿は重症の腎障害やショック、両側尿管閉塞などで生じる救急病態であり、乏尿や無尿を認めたときは電解質異常や体液過剰による合併症への迅速な対応が求められます。看護師は尿量測定、in-outバランスの管理、尿性状の観察を通じて腎機能を継続評価する役割を担います。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:成人で 1 日の尿量が 100 mL 以下の状態を示すのはどれか。

解説:正解は 4 の無尿です。無尿(anuria)は成人で1日の尿量が100mL以下となる状態で、重症の腎障害やショックなどで腎血流が著しく低下した場合、または両側尿管閉塞などで定義されます。乏尿は400mL以下、多尿は2,500〜3,000mL以上と、尿量による病態分類は数値で厳密に定義されているため暗記が必要です。

選択肢考察

  1. × 1.  希尿

    希尿は1日の排尿「回数」が減少した状態(概ね1日3回以下)であり、尿量ではなく回数の異常を指す。急性膀胱炎後や弛緩性膀胱などで起こり得る。

  2. × 2.  頻尿

    頻尿は1日の排尿回数が8回以上に増加した状態。夜間に2回以上排尿すれば夜間頻尿。膀胱炎、過活動膀胱、前立腺肥大症、糖尿病、心因性などが原因となる。

  3. × 3.  乏尿

    乏尿は1日の尿量が400mL以下の状態。腎前性(脱水、心不全)、腎性(急性腎障害)、腎後性(尿路閉塞)のいずれでも起こり、無尿よりは残存腎機能がある段階。

  4. 4.  無尿

    成人で1日の尿量が100mL以下を無尿と定義する。急性腎不全、ショック、両側尿管閉塞などで発生し、緊急の対応が必要。尿閉(膀胱内に尿はあるが排出できない状態)とは機序が異なるため区別する。

尿量の異常は数値で覚える:多尿 2,500〜3,000mL以上/日、正常 1,000〜2,000mL/日、乏尿 400mL以下/日、無尿 100mL以下/日。これに対し、排尿回数の異常は希尿(3回以下)と頻尿(8回以上)、排尿困難や尿閉は別カテゴリーとして理解する。無尿と尿閉は似て非なる概念で、尿閉は腎での尿生成はあるが膀胱からの排出が障害された状態(前立腺肥大、神経因性膀胱など)で、導尿で尿が得られる。無尿は腎性の生成障害や上部尿路閉塞で尿そのものがほぼ作られていない重篤な病態である。

尿量による排尿障害の分類(無尿・乏尿・多尿)と、回数による分類(希尿・頻尿)を数値とともに区別できるか。