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産休は労基法、届出は母子保健法?法律の使い分け

看護師国家試験 第107回 午前 第85問 / 健康支援と社会保障制度 / 社会・家族機能と生活基盤

国試問題にチャレンジ

107回 午前 第85問

労働基準法で定められているのはどれか。2つ選べ。

  1. 1.妊娠の届出
  2. 2.妊婦の保健指導
  3. 3.産前産後の休業
  4. 4.配偶者の育児休業
  5. 5.妊産婦の時間外労働の制限

対話形式の解説

博士 博士

妊娠・出産にまつわる女性労働者の保護は複数の法律で決まっておる。全部言えるかの?

サクラ サクラ

えーと、労働基準法と母子保健法と……育児・介護休業法ですか?

博士 博士

お見事じゃ。では産前6週間・産後8週間の休業はどの法律じゃ?

サクラ サクラ

労働基準法の第65条ですよね。産後6週間は強制休業と習いました。

博士 博士

正解。妊産婦の時間外労働や深夜労働の制限も労基法第66条に定められておる。

サクラ サクラ

つまり『労働条件の最低基準』という括りなんですね。

博士 博士

そうじゃ。一方、妊娠の届出や妊婦の保健指導はどうじゃ?

サクラ サクラ

あれは母子保健法ですね。市町村に届け出て母子健康手帳をもらう、あの流れです。

博士 博士

その通り。母子保健法は妊婦や乳幼児の健康管理を目的としておる。

サクラ サクラ

配偶者の育児休業は?

博士 博士

育児・介護休業法じゃ。労働者の仕事と育児の両立を支援する法律じゃな。

サクラ サクラ

3つの法律で役割分担しているんですね。

博士 博士

うむ。労基法は『働き方のルール』、母子保健法は『母子の健康』、育介法は『仕事と家庭の両立』と覚えると整理しやすい。

サクラ サクラ

労基法の母性保護には他にどんな規定がありますか?

博士 博士

危険有害業務の就業制限、軽易業務への転換、1日2回30分の育児時間などがあるぞ。

サクラ サクラ

育児時間は生後1歳未満の子を育てる女性が対象でしたね。

博士 博士

よく覚えておるの。法律の根拠をセットで押さえれば、紛らわしい選択肢にも惑わされんぞ。

POINT

労働基準法は働く女性の母性保護を担い、産前産後休業(第65条)と妊産婦の時間外労働制限(第66条)などを規定しています。妊娠の届出・妊婦保健指導は母子保健法、配偶者の育児休業は育児・介護休業法と、根拠法を整理することが国試対策の要です。3法律の目的(労働条件の最低基準・母子の健康管理・仕事と育児の両立)を区別して覚えると、紛らわしい選択肢にも対応できます。

解答・解説

正解は 3 5 です

問題文:労働基準法で定められているのはどれか。2つ選べ。

解説:正解は 3 と 5 です。労働基準法は労働条件の最低基準を定めた法律で、第65条に産前6週間・産後8週間の休業、第66条に妊産婦の時間外労働・休日労働・深夜業の制限が明記されています。産後6週間は本人の請求の有無にかかわらず就業禁止の強制休業です。これらは労働者としての女性の母性保護規定にあたります。一方、妊娠の届出や妊婦の保健指導は母子保健法、配偶者の育児休業は育児・介護休業法に基づく規定であり、それぞれ所管法が異なるため区別が必要です。

選択肢考察

  1. × 1.  妊娠の届出

    母子保健法第15条に基づき、妊娠した者は市町村長に届け出ることとされています。

  2. × 2.  妊婦の保健指導

    母子保健法第10条・第13条で市町村が実施する保健指導として定められています。

  3. 3.  産前産後の休業

    労働基準法第65条で産前6週間・産後8週間の休業が規定されています。

  4. × 4.  配偶者の育児休業

    育児・介護休業法で父親・母親ともに取得できる権利として定められています。

  5. 5.  妊産婦の時間外労働の制限

    労働基準法第66条で妊産婦からの請求により時間外・休日・深夜労働を制限できます。

労働基準法の母性保護規定には他に、危険有害業務の就業制限(第64条の3)、軽易業務への転換(第65条第3項)、育児時間(第67条・1日2回30分以上)があります。母子保健法は妊婦の健康管理、育児・介護休業法は労働者の仕事と育児の両立を支援と、3つの法律の役割を区別して覚えましょう。

母性保護に関わる各種規定がどの法律に基づくかを整理できているかを問う設問です。