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Ⅳ型アレルギー反応のしくみを理解しよう

看護師国家試験 第103回 午後 第83問 / 人体の構造・機能 / 生体の防御機構

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第83問

Ⅳ型(遅延型)アレルギー反応について正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 1.IgE抗体が関与する。
  2. 2.肥満細胞が関与する。
  3. 3.Tリンパ球が関与する。
  4. 4.ヒスタミンが放出される。
  5. 5.ツベルクリン反応でみられる。

対話形式の解説

博士 博士

今日はアレルギー分類のうちⅣ型遅延型について学ぶぞ。アレルギーの分類は何型まであるか覚えておるかな。

サクラ サクラ

Ⅰ型からⅣ型までで、Ⅳ型だけが細胞性免疫だと習いました。

博士 博士

その通り。Ⅰ〜Ⅲ型は抗体が主役の液性免疫、Ⅳ型はTリンパ球が主役の細胞性免疫なんじゃ。

サクラ サクラ

この問題で正しい選択肢はどれですか。

博士 博士

正解は3のTリンパ球が関与すると、5のツベルクリン反応でみられるの2つじゃ。

サクラ サクラ

Ⅳ型はなぜ遅延型と呼ばれるんですか。

博士 博士

抗原と再び出会ってからT細胞が活性化し、サイトカインを放出してマクロファージなどを集めるのに時間がかかるからじゃ。だいたい24〜72時間で紅斑や硬結が出る。

サクラ サクラ

選択肢1のIgE抗体はⅠ型ですよね。

博士 博士

そうじゃ。IgEと肥満細胞の組み合わせはⅠ型アナフィラキシー型の典型で、花粉症や食物アレルギーが代表例じゃ。

サクラ サクラ

選択肢4のヒスタミンも違うんですね。

博士 博士

ヒスタミンは肥満細胞から放出される化学伝達物質で、Ⅰ型の症状を引き起こす。Ⅳ型ではサイトカインが中心になるんじゃ。

サクラ サクラ

ツベルクリン反応のほかにⅣ型の例はありますか。

博士 博士

接触性皮膚炎、金属アレルギー、移植後の拒絶反応、薬剤性過敏症候群なども該当するぞ。

サクラ サクラ

Ⅳ型は液性免疫ではなく細胞性免疫なんですね。

博士 博士

その違いが最重要ポイントじゃ。表にして関与する抗体・細胞・代表疾患を整理しておくとよい。

サクラ サクラ

すごく整理できました。

POINT

Ⅳ型アレルギーは感作Tリンパ球による細胞性免疫反応で、抗原再曝露後24〜72時間で紅斑や硬結が現れます。代表例はツベルクリン反応・接触性皮膚炎・移植拒絶反応です。IgE抗体・肥満細胞・ヒスタミンはⅠ型アレルギーの主役であり、Ⅳ型とは区別して整理することが重要です。

解答・解説

正解は 3 5 です

問題文:Ⅳ型(遅延型)アレルギー反応について正しいのはどれか。2つ選べ。

解説:正解は 3 と 5 です。Ⅳ型アレルギーは抗体ではなく感作Tリンパ球が主役の細胞性免疫による反応で、抗原と再接触してから24〜72時間後に紅斑や硬結が出現するため遅延型と呼ばれます。代表例がツベルクリン反応で、ほかに接触性皮膚炎・移植拒絶反応・金属アレルギーなどが該当します。

選択肢考察

  1. × 1.  IgE抗体が関与する。

    IgE抗体は肥満細胞・好塩基球と結合して即時型のⅠ型アレルギー(アナフィラキシーや花粉症)に関与します。

  2. × 2.  肥満細胞が関与する。

    肥満細胞はIgEと結合してヒスタミン等を放出するⅠ型アレルギーに関与します。Ⅳ型では主役になりません。

  3. 3.  Tリンパ球が関与する。

    Ⅳ型は感作されたTリンパ球がサイトカインを放出してマクロファージを活性化させる細胞性免疫反応です。

  4. × 4.  ヒスタミンが放出される。

    ヒスタミンは肥満細胞から放出される化学伝達物質で、Ⅰ型アレルギーの主要メディエーターです。Ⅳ型ではサイトカインが中心です。

  5. 5.  ツベルクリン反応でみられる。

    ツベルクリン反応は結核菌抗原に対するⅣ型反応の代表例で、注射後48時間前後で発赤・硬結が現れます。

アレルギーの分類は『Ⅰ型=即時・IgE・アナフィラキシー』『Ⅱ型=細胞傷害型・IgGやIgM・自己免疫性溶血性貧血』『Ⅲ型=免疫複合体型・SLE、糸球体腎炎』『Ⅳ型=遅延型・T細胞・ツベルクリン、接触性皮膚炎』と整理して覚えましょう。Ⅰ〜Ⅲ型は液性免疫、Ⅳ型のみ細胞性免疫です。

アレルギー反応の分類のうち、Ⅳ型(遅延型)の関与細胞・反応機序・代表例を理解しているかを問う問題です。