蛋白質の基礎を整理しよう
看護師国家試験 第104回 午後 第27問 / 人体の構造・機能 / 代謝系と体温調節
国試問題にチャレンジ
蛋白質で正しいのはどれか。
- 1.アミノ酸で構成される。
- 2.唾液により分解される。
- 3.摂取するとそのままの形で体内に吸収される。
- 4.生体を構成する成分で最も多くの重量を占める。
対話形式の解説
博士
今日は蛋白質の構造と消化吸収を学ぶぞい。
サクラ
蛋白質はアミノ酸でできていると習いました。
博士
その通り。20種類のアミノ酸がペプチド結合で連なって、長い鎖をつくっているんじゃ。
サクラ
20種類すべて食事でとる必要があるのですか?
博士
いいや、9種類が必須アミノ酸で食事から摂る必要があり、残りは体内で合成できる非必須アミノ酸じゃ。
サクラ
唾液で蛋白質は分解されますか?
博士
されんのう。唾液のアミラーゼは糖質を分解する酵素じゃ。蛋白質の消化は胃に入ってからペプシンで始まるんじゃよ。
サクラ
その後はどう進むんですか?
博士
十二指腸で膵液のトリプシンやキモトリプシンが働き、最後に小腸上皮の刷子縁酵素でアミノ酸やジペプチドにまで分解されるんじゃ。
サクラ
そのまま吸収はできないんですね。
博士
そう、分子が大きすぎるからアミノ酸レベルまで分解してから吸収するんじゃ。
サクラ
生体で一番多い成分は蛋白質ですか?
博士
違うんじゃ。最も多いのは水で約60%、蛋白質は約16〜20%で2番目じゃ。
サクラ
覚え方はありますか?
博士
必須アミノ酸9種類は「風呂場椅子独り占め」などの語呂合わせがあるぞい。バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、トレオニン、リジン、ヒスチジンじゃ。
サクラ
構造も消化もまとめて押さえます。
POINT
蛋白質は20種類のアミノ酸で構成され、消化は胃のペプシンから始まり小腸でアミノ酸まで分解されて吸収されます。生体構成成分として最多なのは水で、蛋白質は2番手です。必須アミノ酸9種類と非必須アミノ酸の区別もあわせて整理しておきましょう。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:蛋白質で正しいのはどれか。
解説:正解は 1 です。蛋白質は20種類のアミノ酸がペプチド結合で連なった高分子で、体内で必須アミノ酸9種類と非必須アミノ酸11種類から構成されます。アミノ酸の配列順序によって構造と機能が決まります。
選択肢考察
-
○ 1. アミノ酸で構成される。
蛋白質は20種類のアミノ酸がペプチド結合で連結された高分子化合物であり、配列が酵素や構造蛋白などの機能を決定します。
-
× 2. 唾液により分解される。
唾液中のアミラーゼで分解されるのはデンプンなどの糖質で、蛋白質の消化は胃のペプシンから始まります。
-
× 3. 摂取するとそのままの形で体内に吸収される。
蛋白質は分子が大きく、アミノ酸やジペプチド・トリペプチドにまで分解されてから小腸上皮で吸収されます。
-
× 4. 生体を構成する成分で最も多くの重量を占める。
成人の体重の約60%は水分が占め、蛋白質は約16〜20%で2番目です。最多成分ではありません。
蛋白質の消化は胃のペプシン、膵液のトリプシン・キモトリプシン、小腸の刷子縁酵素により段階的に進みます。必須アミノ酸はバリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、トレオニン、リジン、ヒスチジンの9種類で、覚え方として「風呂場椅子独り占め」などの語呂が知られています。
蛋白質の構成単位、消化の起点、吸収形態、生体構成比という基礎知識を区別して問う必修問題です。
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