日本のODAを担うのは誰?JICAの役割を整理
看護師国家試験 第103回 午前 第78問 / 看護の統合と実践 / 国際化と看護
国試問題にチャレンジ
日本における政府開発援助〈ODA〉の実施機関として正しいのはどれか。
- 1.国際協力機構〈JICA〉
- 2.世界保健機関〈WHO〉
- 3.国連開発計画〈UNDP〉
- 4.赤十字国際委員会〈ICRC〉
対話形式の解説
博士
今日は政府開発援助、ODAの実施機関の問題じゃ。国際保健の頻出テーマじゃぞ。
アユム
ODAって言葉はよく聞きますが、何の略ですか?
博士
Official Development Assistance、政府開発援助の略じゃ。先進国政府が途上国の経済社会開発を支援するために提供する公的資金・技術協力じゃの。
アユム
日本ではどこが実施しているんですか?
博士
それが今回の問題じゃ。日本では国際協力機構、JICAが一元的に担当しておる。独立行政法人で、技術協力・有償資金協力(円借款)・無償資金協力・青年海外協力隊・緊急援助などを実施する。
アユム
選択肢2のWHOは違うんですか?
博士
WHOは国連の専門機関で、すべての人々の健康増進を目的とする国際機関じゃ。日本のODA実施機関ではないの。連携相手にはなるが、立場が違うんじゃ。
アユム
3のUNDPは?
博士
UNDPは国連開発計画で、貧困削減や持続可能な開発を世界規模で推進する国連機関じゃ。これも日本のODA実施機関ではない。
アユム
4のICRCは赤十字国際委員会ですよね?
博士
そう、武力紛争下の人道支援を行う中立・独立のNGOじゃ。日本のODAとは別組織じゃの。
アユム
じゃあ正解は1のJICAですね。
博士
その通り。「日本のODA=JICA」と直結で覚えるとよい。看護師としては青年海外協力隊(JOCV)や専門家派遣で母子保健・感染症対策・看護人材育成に関わる道があるぞ。
アユム
ODAは二国間と多国間に分かれるんですね。
博士
そうじゃ。JICAは主に二国間援助を担当する。試験対策としては「JICA=日本のODA実施機関」を最優先で覚えれば十分じゃ。
アユム
組織と役割をセットで整理します。
POINT
日本のODA実施機関は独立行政法人国際協力機構(JICA)で、技術協力・有償資金協力・無償資金協力・青年海外協力隊・緊急援助などを一元的に実施しています。WHO・UNDP・ICRCは国際機関やNGOで、日本のODA実施機関ではありません。看護師は協力隊などを通じて母子保健や感染症対策で国際協力に参加できます。「日本のODA=JICA」と直結で覚えましょう。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:日本における政府開発援助〈ODA〉の実施機関として正しいのはどれか。
解説:正解は 1 です。政府開発援助(ODA:Official Development Assistance)は、先進国政府が開発途上国の経済・社会開発を支援するために提供する公的資金・技術協力で、日本の場合、国際協力機構(JICA:Japan International Cooperation Agency)が実施機関として一元的に担当しています。JICAは独立行政法人で、技術協力(専門家派遣・研修受入)、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、青年海外協力隊などのボランティア事業、緊急援助などを通じて途上国を支援します。他の選択肢のWHO・UNDP・ICRCは国際機関で、日本のODAの直接の実施機関ではありません(資金協力の連携相手にはなり得ます)。「日本のODA=JICA」と直結で覚えましょう。
選択肢考察
-
○ 1. 国際協力機構〈JICA〉
正しい。JICAは日本のODAを一元的に実施する独立行政法人で、技術協力・有償資金協力・無償資金協力・JOCV・緊急援助などを担います。
-
× 2. 世界保健機関〈WHO〉
誤り。WHOは国連の専門機関で、すべての人々の健康増進を目的とする国際機関です。日本のODA実施機関ではありません。
-
× 3. 国連開発計画〈UNDP〉
誤り。UNDPは国連の開発支援機関で、貧困削減や持続可能な開発を世界規模で推進します。日本のODAの直接の実施機関ではありません。
-
× 4. 赤十字国際委員会〈ICRC〉
誤り。ICRCは武力紛争下の人道支援を行う中立・独立のNGOで、日本のODA実施機関ではありません。
ODAは二国間援助(贈与=無償資金協力・技術協力/有償=円借款)と多国間援助(国際機関への拠出)に分かれ、JICAは主に二国間援助の実施を担います。看護分野では母子保健・感染症対策・看護人材育成などのプロジェクトに協力隊や専門家として看護師が派遣されています。
日本のODA実施機関がJICAであることと、国際機関との役割の違いを理解しているかを問う基礎問題です。
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