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災害急性期の精神障害者への看護支援

看護師国家試験 第104回 午後 第74問 / 看護の統合と実践 / 臨床実践場面における統合的な判断

国試問題にチャレンジ

104回 午後 第74問

災害急性期における精神障害者への看護師の対応で最も適切なのはどれか。

  1. 1.名札の着用を指示する。
  2. 2.災害の状況については説明しない。
  3. 3.不眠が続いても一時的な変化と判断する。
  4. 4.服薬している薬剤を中断しないように支援する。

対話形式の解説

博士 博士

今日は災害急性期の精神障害者への看護じゃ。被災で環境が一変するからのう。

アユム アユム

ストレスで症状が悪化しやすい時期ですね。

博士 博士

選択肢1、名札の着用を指示するのはどうじゃ?

アユム アユム

精神障害者と表示する意味はありませんし、差別につながる恐れもあります。

博士 博士

その通りじゃ。プライバシーの観点からも不適切じゃな。

アユム アユム

災害の状況を説明しないのはどうでしょう。

博士 博士

情報を伏せると不安や混乱がかえって増す。穏やかに分かりやすく伝えることが大切じゃ。

アユム アユム

不眠が続いた場合は様子見でいいんでしょうか。

博士 博士

いや、不眠の遷延は悪化のサインの可能性が高い。DPATや医師に相談じゃ。

アユム アユム

では服薬の継続支援はどうですか。

博士 博士

これが最重要じゃ。中断は再発の最大リスクじゃからな。

アユム アユム

お薬手帳の確認や薬剤確保が必要ですね。

博士 博士

そうじゃ、薬剤師やDPATと連携して途切れぬよう支えるのじゃ。

アユム アユム

サイコロジカル・ファーストエイドという言葉も学びました。

博士 博士

見る・聞く・つなぐの3原則じゃな。

アユム アユム

安心できる環境作りも大切ですね。

博士 博士

うむ、選択肢4の服薬継続支援が正解じゃよ。

POINT

災害急性期の精神障害者支援では、服薬中断の防止が最も重要です。環境変化とストレスで症状悪化のリスクが高まるため、お薬手帳確認や薬剤確保、DPATとの連携で内服継続を支えます。情報提供を控えたり不眠を放置することは不適切で、PFAの原則に沿った穏やかな関わりと早期の専門家連携が求められます。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:災害急性期における精神障害者への看護師の対応で最も適切なのはどれか。

解説:正解は4です。災害急性期の精神障害者は環境変化やストレスで症状が悪化しやすく、抗精神病薬などの服薬が中断すると再発・増悪のリスクが高まります。服薬を継続できるよう薬剤確保や受診ルートの調整を支援することが最も重要です。

選択肢考察

  1. × 1.  名札の着用を指示する。

    精神障害者であることを明示する必要はなく、プライバシーや差別防止の観点からも不適切です。被災者全体に必要な範囲での識別にとどめます。

  2. × 2.  災害の状況については説明しない。

    情報を伝えないと不安や混乱が増し症状を悪化させます。理解しやすい言葉で繰り返し穏やかに説明することが重要です。

  3. × 3.  不眠が続いても一時的な変化と判断する。

    不眠が続く場合は症状悪化や急性ストレス反応のサインの可能性があり、医師や精神科医療チームへ相談し対応する必要があります。

  4. 4.  服薬している薬剤を中断しないように支援する。

    抗精神病薬の自己中断は再発を招く最大のリスクです。お薬手帳の確認、避難所での薬剤確保、DPATや薬剤師との連携など中断防止の支援が看護師の重要な役割です。

災害時の精神保健活動はDPAT(災害派遣精神医療チーム)が担い、急性期はサイコロジカル・ファーストエイド(PFA)の原則「見る・聞く・つなぐ」に沿って関わります。慢性疾患である精神疾患を持つ人ほど、服薬中断による悪化に早期介入することが重要です。

災害急性期の精神障害者支援において、服薬継続の重要性とDPATなど専門チームとの連携の必要性を理解しているかを問う問題です。