神経伝達物質と精神疾患の対応
看護師国家試験 第104回 午前 第66問 / 精神看護学 / 精神疾患・障害の特徴と看護
国試問題にチャレンジ
神経伝達物質と精神疾患の組合せで最も関連が強いのはどれか。
- 1.ドパミン ――――― 脳血管性認知症(cerebrovascular dementia)
- 2.セロトニン ―――― うつ病(depression)
- 3.ヒスタミン ―――― Alzheimer〈アルツハイマー〉病(Alzheimer disease)
- 4.アセチルコリン ―― 統合失調症(schizophrenia)
対話形式の解説
博士
主要な神経伝達物質と疾患を結びつけよう。
アユム
ドパミンは何と関連しますか。
博士
統合失調症の過活動とパーキンソン病の減少じゃな。
アユム
脳血管性認知症は脳梗塞などの血管障害が原因ですね。
博士
ではセロトニンはどうじゃ。
アユム
うつ病のセロトニン仮説で、SSRIが治療薬になりますね。
博士
アセチルコリンは。
アユム
アルツハイマー病で減少し、ドネペジルなどで補います。
博士
ヒスタミンは覚醒やアレルギーに関与するのう。
アユム
すると最も関連が強いのは2のセロトニンとうつ病ですね。
博士
薬から逆に覚えるのも有効じゃ。
アユム
SSRIやSNRIはセロトニン関連、ドネペジルはコリン系ですね。
博士
統合失調症はドパミンD2受容体遮断薬を使うぞ。
アユム
GABAは不安・てんかん治療薬と関連しますね。
博士
対応関係を整理して国試に備えるのじゃ。
POINT
うつ病ではセロトニン・ノルアドレナリンの機能低下が中心的仮説で、SSRIやSNRIが治療の第一選択です。統合失調症はドパミン過剰、アルツハイマー病はアセチルコリン減少、不安・てんかんはGABA系が関連します。脳血管性認知症は神経伝達物質ではなく血管病変が主因です。薬理作用から逆に対応関係を整理すると国試対策に有効です。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:神経伝達物質と精神疾患の組合せで最も関連が強いのはどれか。
解説:正解は2の「セロトニン ―――― うつ病(depression)」です。うつ病ではセロトニン・ノルアドレナリンなどモノアミン系神経伝達物質の機能低下が中心的な仮説とされ、SSRI・SNRIといったセロトニン再取り込み阻害薬が治療の第一選択になっています。
選択肢考察
-
× 1. ドパミン ――――― 脳血管性認知症(cerebrovascular dementia)
ドパミンはパーキンソン病(減少)や統合失調症(過剰)と関連が強く、脳血管性認知症の原因は脳梗塞などの血管病変です。
-
○ 2. セロトニン ―――― うつ病(depression)
セロトニン仮説に基づき、うつ病ではセロトニン伝達低下が病態の中心の一つと考えられ、SSRIが奏効することからも関連が示されます。
-
× 3. ヒスタミン ―――― Alzheimer〈アルツハイマー〉病(Alzheimer disease)
アルツハイマー病はアミロイドβ蓄積とアセチルコリン系の機能低下が中核的な機序です。ヒスタミンは覚醒・アレルギーに関わります。
-
× 4. アセチルコリン ―― 統合失調症(schizophrenia)
統合失調症はドパミン仮説(中脳辺縁系の過活動)が中心で、アセチルコリンは主にアルツハイマー病で減少が問題となります。
代表的な対応は、ドパミン=統合失調症・パーキンソン病、セロトニン=うつ病・不安障害、ノルアドレナリン=うつ病・不安、アセチルコリン=アルツハイマー病、GABA=不安・てんかんです。SSRI・SNRI・コリンエステラーゼ阻害薬といった薬理から逆引きすると覚えやすいです。
主要な神経伝達物質と代表的精神疾患の対応関係を理解しているかを問う問題です。
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