StudyNurse

障害者の就労支援サービス

看護師国家試験 第105回 午後 第58問 / 精神看護学 / 精神疾患・障害がある者への看護

国試問題にチャレンジ

105回 午後 第58問

Aさん(40歳、男性)は、5年前に勤めていた会社が倒産し再就職ができず、うつ病(depression)になった。その後、治療を受けて回復してきたため、一般企業への再就職を希望している。 Aさんが就労を目指して利用できる社会資源はどれか。

  1. 1.就労移行支援
  2. 2.就労継続支援A型
  3. 3.就労継続支援B型
  4. 4.自立訓練〈生活訓練〉

対話形式の解説

博士 博士

この事例問題はAさんの状況を丁寧に読むのが大事じゃ。40歳男性、うつ病から回復中、一般企業への再就職を希望している、というキーワードじゃ。

アユム アユム

正解はどれですか。

博士 博士

正解は1番『就労移行支援』じゃ。一般企業就職を目指す65歳未満の障害者が原則2年間、職業訓練と職場定着支援を受けられるサービスなんじゃ。

アユム アユム

就労継続支援A型とB型との違いを教えてください。

博士 博士

A型は『雇用型』で、現時点で一般企業就労が困難な人と事業所が雇用契約を結んで最低賃金を得ながら働く場じゃ。B型は『非雇用型』で、雇用契約を結ばず工賃を得ながら作業に参加するんじゃよ。

アユム アユム

AさんはA型やB型ではダメなのですか。

博士 博士

A型やB型は『現時点で一般企業就労が困難』が対象条件じゃ。Aさんは回復してきて一般就労を希望しているから、移行支援で訓練して直接一般企業を目指すのが筋なんじゃ。

アユム アユム

4番の自立訓練(生活訓練)はどうですか。

博士 博士

これは生活リズム・身辺自立・対人関係など日常生活能力の向上を目指す訓練で、就労を直接の目的としないんじゃ。

アユム アユム

就労移行支援の利用期間はどれくらいですか。

博士 博士

原則24か月で、必要と認められれば最大12か月の延長が可能じゃ。個別支援計画に基づき職業訓練・企業実習・就活支援を行うんじゃ。

アユム アユム

就職後のフォローは。

博士 博士

『就労定着支援』という別サービスがあって、就職後6か月以降から最長3年間、職場定着のサポートが受けられるぞ。

アユム アユム

他に使える制度は。

博士 博士

ハローワークの障害者専門窓口、障害者職業センターのジョブコーチ支援、地域障害者職業センターでの職業評価、精神科デイケアのリワークプログラムなどじゃ。

アユム アユム

うつ病の復職支援として特に重要なものは。

博士 博士

リワークプログラムじゃな。医療機関で行う復職準備プログラムで、生活リズム調整・集団活動・認知行動療法を組み合わせて再発予防と職場適応を目指すぞ。

アユム アユム

障害者雇用率制度も関連しますか。

博士 博士

民間企業は法定雇用率2.5%(令和6年度から)で、精神障害者も算定対象じゃ。企業側の受け入れ体制も整備されつつあるぞ。

アユム アユム

事例で読み解くコツは。

博士 博士

『一般就労可能か否か』『雇用契約の有無』『年齢制限』の3軸で分類すると迷わんのじゃ。

POINT

障害者総合支援法の就労系サービスは、一般就労を目指す就労移行支援、雇用契約型の就労継続A型、非雇用型の就労継続B型に分かれます。Aさんは回復して一般企業復帰を希望しているため正解は1番の就労移行支援です。事例問題は本人の状態と希望を軸にサービスの対象要件を照らし合わせることが攻略の鍵です。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:Aさん(40歳、男性)は、5年前に勤めていた会社が倒産し再就職ができず、うつ病(depression)になった。その後、治療を受けて回復してきたため、一般企業への再就職を希望している。 Aさんが就労を目指して利用できる社会資源はどれか。

解説:正解は 1 です。障害者総合支援法における就労系サービスは3種類あります。『就労移行支援』は一般企業への就職を目指す65歳未満の障害者に、最長2年間の知識・技能訓練や職場定着支援を提供します。Aさんは40歳で回復期にあり一般就労を目標とするため、就労移行支援が最適です。

選択肢考察

  1. 1.  就労移行支援

    一般企業への就職を希望する65歳未満の障害者が対象で、原則2年間の就労訓練と職場定着支援を受けられます。Aさんの状況に最も合致します。

  2. × 2.  就労継続支援A型

    一般企業で雇用されることが現時点で困難な65歳未満の障害者が、雇用契約を結んで働く場です。一般就労を目指すAさんには段階として不適合です。

  3. × 3.  就労継続支援B型

    雇用契約を結ばず、工賃を得ながら作業に従事する場で、年齢制限はありません。一般就労を目指すAさんには合いません。

  4. × 4.  自立訓練〈生活訓練〉

    地域生活に必要な日常生活能力の向上を目的とした訓練で、就労そのものを目標とするサービスではありません。

他の就労関連資源として、障害者職業センターでの職業評価・職業準備訓練・ジョブコーチ支援、ハローワークの障害者専門窓口、地域若者サポートステーション、リワークプログラム(復職支援デイケア)などがあります。就労移行→一般就労、就労継続A型(雇用型)、B型(非雇用型)、就労定着支援(一般就労後6か月〜3年の定着サポート)という段階を押さえましょう。

就労系3サービス(移行支援・継続A型・継続B型)の対象と目的の違い、特に『一般就労を目指す』場合の第一選択を理解しているかを問う問題です。