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ピカッと光が走る?網膜剥離のサイン

看護師国家試験 第107回 午前 第84問 / 成人看護学 / 感覚器・運動器系

国試問題にチャレンジ

107回 午前 第84問

網膜剥離( retinal detachment )について正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 1.確定診断のために眼底検査を行う。
  2. 2.前駆症状として光視症がみられる。
  3. 3.初期症状として夜盲がみられる。
  4. 4.失明には至らない。
  5. 5.若年者に好発する。

対話形式の解説

博士 博士

視野の端にチカチカと光が走る、という訴えを聞いたらどんな疾患を疑う?

アユム アユム

光視症ですね。網膜剥離の前駆症状と習いました。

博士 博士

その通りじゃ。硝子体が網膜を引っ張るときに、網膜が刺激されて『光』として感じるのじゃよ。

アユム アユム

飛蚊症も同じ仲間ですよね。

博士 博士

うむ、黒い点や糸くずのようなものが飛んで見えるのが飛蚊症じゃ。急に増えたら要注意のサインじゃな。

アユム アユム

確定診断はどうするんですか?

博士 博士

散瞳薬で瞳を広げて眼底検査を行うのじゃ。裂孔や剥離の範囲を直接観察できる。

アユム アユム

OCTも使うんですか?

博士 博士

最近は光干渉断層計も併用して、網膜の層構造を見ることが多いぞ。

アユム アユム

治療を放置するとどうなりますか?

博士 博士

剥離が黄斑部に及べば失明のリスクが高まる。だから選択肢4の『失明には至らない』は誤りじゃ。

アユム アユム

好発年齢は?

博士 博士

50〜60歳代、または強度近視の若年者じゃな。加齢で硝子体が液化して網膜を引っ張りやすくなる。

アユム アユム

だから選択肢5の『若年者に好発』も適切ではないのですね。

博士 博士

そうじゃ。夜盲は網膜色素変性症やビタミンA欠乏症の症状で、剥離の初期症状ではない。

アユム アユム

前駆症状を訴えたら即眼科受診ですね。

博士 博士

うむ、早期のレーザー光凝固で進行を止められることもある。時間との勝負じゃぞ。

POINT

網膜剥離は眼底検査で確定診断し、前駆症状として光視症・飛蚊症がみられる重要な眼疾患です。放置すれば失明に至り、好発年齢は50〜60歳代および強度近視の若年者です。裂孔段階ならレーザー治療で予防可能ですが、剥離が進行すれば手術適応となります。看護師は前駆症状の訴えを見逃さず、速やかな眼科受診を勧める役割を担います。

解答・解説

正解は 1 2 です

問題文:網膜剥離( retinal detachment )について正しいのはどれか。2つ選べ。

解説:正解は 1 と 2 です。網膜剥離は、神経網膜が網膜色素上皮から剥がれる疾患で、放置すれば視野欠損から失明に至ります。診断は散瞳薬で瞳孔を広げた後に眼底検査(直像鏡・倒像鏡・OCT)を行い、裂孔や剥離範囲を直接観察することで確定します。前駆症状として特徴的なのが『光視症』と『飛蚊症』で、硝子体が網膜を牽引する際の機械刺激が光として認識され、視野の端にチカチカとした閃光を感じます。その後、網膜が剥離すると視野欠損が生じ、カーテンが下りるように見えない部分が広がっていきます。若年者にも生じますが、硝子体の液化が進行する50〜60歳代や強度近視例に好発します。

選択肢考察

  1. 1.  確定診断のために眼底検査を行う。

    散瞳下の眼底検査で網膜裂孔と剥離範囲を直接観察することが診断の基本です。

  2. 2.  前駆症状として光視症がみられる。

    硝子体が網膜を牽引する刺激により、光の閃光として自覚されます。飛蚊症と並ぶ重要な前駆症状です。

  3. × 3.  初期症状として夜盲がみられる。

    夜盲は網膜色素変性症やビタミンA欠乏症の症状で、網膜剥離の初期症状ではありません。

  4. × 4.  失明には至らない。

    治療が遅れれば黄斑部に及び失明する重篤な疾患です。

  5. × 5.  若年者に好発する。

    強度近視の若年者にも発症しますが、好発は中高年です。

網膜剥離は裂孔原性・牽引性・滲出性に大別されます。裂孔原性は最多で、周辺部に小さな裂孔ができる段階ならレーザー光凝固で予防可能ですが、剥離が進行すれば強膜バックリングや硝子体手術が必要になります。黄斑剥離が起きると視力予後が大きく低下するため、『光視症・飛蚊症・視野欠損』に気づいたら即眼科受診を指導することが大切です。

網膜剥離の診断法と前駆症状、予後について正しい知識を持っているかを問う設問です。