洗髪介助の基本
看護師国家試験 第105回 午後 第18問 / 必修問題 / 日常生活援助技術
国試問題にチャレンジ
患者の洗髪の介助方法で適切なのはどれか。
- 1.脱脂綿で耳栓をする。
- 2.43〜44℃の湯をかける。
- 3.指の腹を使って洗う。
- 4.強い振動を加えて洗う。
対話形式の解説
博士
臥床患者の洗髪介助は、ただ髪を洗うだけでなく安全・安楽が重要じゃ。正しい方法は?
アユム
選択肢のうち、指の腹で洗うのが基本と習いました。
博士
正解は3じゃ。指の腹で円を描くように優しく洗うことで頭皮を傷つけず、血行促進効果も得られるのじゃ。
アユム
爪を立てて洗うとどうなりますか?
博士
頭皮にスクラッチ傷がつき、感染や掻痒の原因になる。特に高齢者や免疫低下状態の患者では細菌感染リスクがあるから要注意じゃ。
アユム
1の脱脂綿で耳栓をするのはどうですか?
博士
脱脂綿は水を吸って湿ってしまい、外耳道に残ると違和感や感染の原因になる。現在は耳介を手で覆うか、ディスポーザブルの耳栓を使うのが一般的じゃ。
アユム
2の43〜44℃の湯をかけるのは?
博士
実施時にかける湯温としては熱すぎる。40〜41℃が適切で、準備段階で冷めを見越して42〜43℃程度にしておくのがコツじゃ。
アユム
4の強い振動はどうですか?
博士
臥床で頸部が固定されておる状況で強い振動は不快・疼痛・頸部負担となる。愛護的に洗うのが鉄則じゃ。
アユム
ベッド上洗髪の準備も教えてください。
博士
室温を24〜26℃に保ち、ケリーパッドと防水シーツで水が流れ込まぬよう準備する。バスタオルで肩を覆い、排泄を先に済ませてもらうのじゃ。
アユム
所要時間はどのくらいですか?
博士
原則15〜20分以内じゃ。長時間の同一体位は褥瘡・疲労のリスクとなるからな。
アユム
洗髪後のケアも大切ですね。
博士
濡れたままだと気化熱で体温が下がる。ドライヤーでしっかり乾かし、体調を観察して終了じゃ。
アユム
全身状態のアセスメントも忘れず行います。
博士
よろしい。清潔ケアは爽快感と同時に皮膚観察・コミュニケーションの機会でもあるぞ。
POINT
洗髪介助は指の腹で優しく洗うのが適切で正解は3です。爪を立てると頭皮損傷のリスクがあり、湯温は実施時40〜41℃、強い振動は禁忌です。耳栓は脱脂綿ではなくディスポーザブルなものを使用し、室温・プライバシー・所要時間に配慮します。ケアは爽快感だけでなく皮膚観察やコミュニケーションの機会にもなるため、安全・安楽の観点から手技を丁寧に行います。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:患者の洗髪の介助方法で適切なのはどれか。
解説:正解は 3 です。洗髪では頭皮を傷つけないよう爪を立てず、指の腹で円を描くように優しくマッサージしながら汚れを落とします。指の腹を使うことで頭皮の血行促進効果もあり、患者に心地よさを提供できます。湯温は体温よりやや高い40〜41℃程度が適切で、準備時にはやや高め(42〜43℃)にしておき、実施時に適温となるよう調整します。耳に水が入らないよう介助者の手で覆うか、ディスポーザブルの耳栓を使用することもありますが、脱脂綿は水を含むため不適切です。
選択肢考察
-
× 1. 脱脂綿で耳栓をする。
脱脂綿は水分を吸収してしまい、湿って不快感を与えるばかりか外耳道に残るリスクもあり不適切です。
-
× 2. 43〜44℃の湯をかける。
直接かける湯温は40〜41℃が適切で、43〜44℃は熱傷リスクがあり高すぎます(準備時の湯温としては妥当)。
-
○ 3. 指の腹を使って洗う。
頭皮を傷つけず血行促進効果も得られ、患者に爽快感と安楽を提供できるため適切な方法です。
-
× 4. 強い振動を加えて洗う。
強い振動は不快感・疼痛・頭皮損傷の原因となり、臥床患者では頸部負担にもつながり不適切です。
ベッド上洗髪では頭部を少し高くし、肩甲骨下にバスタオルを敷いて水が背中に流れ込まないように防水シーツとケリーパッドを用います。実施前に室温24〜26℃、プライバシー確保、排泄を済ませているかを確認し、所要時間は原則15〜20分以内に収めます。終了後は髪を完全に乾かし、冷感による体温低下を防ぐこともポイントです。
洗髪介助の基本手技、特に指の腹で洗う理由と湯温の適切な範囲を問う必修問題。
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